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代替医療のトリック 新潮社 ISBN 4105393057 サイモン シン,エツァート エルンスト,(訳)青木 薫
とりあえずこれ読め。
立ち位置が一方的ではあるものの、それを差し引いても代替医療(≒統合医療)について考えるにはいい本。
#肯定する立場でのこういう本無いですかね。もちろん宣伝本じゃなくて。
医師ですが、代替医療に憧れを持つ人を見ていると、『西洋医療のパワー』の意味を、多少はき違えているんじゃないかな、と思うことはあります。
自分が大学で学んだ「西洋医療」の本当の根底は、『これこれという理論や信条や薬のリストを使え』という体系や権威のことではありません。勿論それも学ぶけど、そんな知識は数年で古くなる。『単なる欧米地方の民間療法(それこそホメオパシーも含む)』だった西洋医学が、20世紀以降に爆発的に成功した主因は、むしろそういった理論や思い込みや伝統や権威や個人の体験談を一旦排除したことだと思います。数学に
「この手法でこの癌の5年生存率は3%上がった」といった「証拠」を公開し、数学的に組み合わせ、少しでも成績を上げてきた方法論が現代の西洋医学。だから化学や物理よりむしろ数学に近い。
言いたいことは解らなくもありませんが、「化学や物理より数学に近い」ってのが理解できません。西洋医学は、医療に科学的手法を持ち込んで成功したとは言えると思いますが、科学的手法を用いると言う点では物理学や化学と同じであって、どれが数学に近いか、なんて問題じゃないと思います。
「効く」と示せるなら、薬剤でも薬草でもナントカ還元水で
>「化学や物理より数学に近い」ってのが理解できません説明不足でした。より正確には「(物理や化学に代表される)微視的なメカニズムの解明より、(数学の一分野である)統計・確率論による実証を最優先の規範とする、と割り切って、そっちに特化してみたら成功しちゃった学問だ」ということです。自分は「代替医療のトリック」は未読ですが、レビューを読む限りはそういうことを書かれてる本のように見えるので、ここにぶら下げました。医学で物事を実証するための「科学的手法」は「疫学」という学問にまとまっているのですが、その概要をWikipedia辺りで見ると、
より正確には「(物理や化学に代表される)微視的なメカニズムの解明より、(数学の一分野である)統計・確率論による実証を最優先の規範とする
それを捉えて「数学により近い」と表現するのは、やはり違和感がありますね。例えば、物理学だって、数学の一分野である微分積分学を使いますよね。物理学と微分積分学の関係と医学と統計学の関係を比較して、どちらが数学に近いかなど、評価のしようがありません。
科学的手法とやらが、物理学の道具と全然違う
解りません。どちらも数学と無関係ではないけれど、数学のどの分野と近いか、ということが違うのだろうとは思いますが。
それ即ち西洋医学の特徴なので。
その特徴を他の医学が取り入れた、という立場を採っても問題ないのではないですか?西洋医学だって、かなり後になって科学的手法を取り入れたわけですから。
そういうニュアンスの話なので、「代替医療でも、効くならそれは西洋医学の一種になる」という(直感的には受け入れがたい)表現を敢えて使いました。
むしろ私は、その辺りには全然違和感を感じませんよ。なぜ
>その特徴を他の医学が取り入れた、という立場を採っても問題ないのではないですか?「西洋医学が依拠する最も重要な"科学的手法"とは、実は統計学である。物理学や化学ではない」という趣旨自体は理解していただいたと仮定して。要するにRoy.Fさんは西洋医学と科学的手法自体とを一旦分けて考えたいのだと思われ、まあそれは理解出来ます。ただ自分の知る限り、進化するためのセントラルドグマ自体を統計や疫学にがっつり移行してしまった医療系は、いわゆる現代の西洋医学以外に存在しません。(漢方やホメオパシーは、各々の理屈の体系をアプリオリに教えるのみで、薬草やレメディーの効能を科学的に実証して改善する手法
ただ自分の知る限り、進化するためのセントラルドグマ自体を統計や疫学にがっつり移行してしまった医療系は、いわゆる現代の西洋医学以外に存在しません。
工学の立場から言うと、大して珍しいことではないわけで、「その程度のことをそんなに自慢(?)しなくても」って感じです。引き合いに出された物理学や化学にしても、統計とは無関係であるはずもありませんし。
漢方やホメオパシーは、各々の理屈の体系をアプリオリに教えるのみで、薬草やレメディーの効能を科学的に実証して改善する手法を教えてくれません
西洋医学だって元はそんなもんだったでしょうに。
日本語独特の間接受身は、不自然ですか。
少なくとも、ここまで説明してもらって初めて理解できる程度には不自然でしょうね。未だにmik_narutoさんが「迷惑」を蒙る理由が、他人である私には判りませんし。
横から口出して申し訳ないんですけど、医学関係者は「迷惑に感じている」ヒト多いと思いますよう。信者になってしまった患者さんの説得に時間とられて…。
信者は科学的検証の有無とは関係なく信者なんじゃないかな?だって、その信者が信仰している民間医療は、効能が科学的検証を受けてないんだよね。しかも、科学的検証を受けることすら拒否している。なのに信者は信仰してるんだよね。だとすると、科学的検証の有無で信仰は変わらないんじゃないかな?さらにだとすると、科学的検証を受けてくれないことに対して迷惑を感じるのは、いかにも筋が悪い。むしろ、科学的素養のない信者に対して迷惑を感じるべきでしょうね。
まぁお客様を迷惑に思うよりもお客様をだますヒトを迷惑に思うのが一般的ですな。お客様を迷惑だというなら客であることを拒否するだけですから、その時点で客ではなくなり「迷惑」ではなくなってしまいます。「信者」といってもエホバから、みのもんたにいたるまでさまざまですので。
患者を「お客様」と捉える視点で言うなら、そーゆー「迷惑」な「お客様」にはさっさと消えてもらった方が良いと言えるでしょう。
ただ、医療というのはそういう視点のみで語れるものではありません。だから困るってことでしょうが、それを解消するのは、科学的検証ではなくて、「お客様」に科学というものを理解してもらうことであることに違いはないでしょう。
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アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家
信じる人も信じない人もよくわかんないって人も (スコア:4, 興味深い)
代替医療のトリック 新潮社 ISBN 4105393057 サイモン シン,エツァート エルンスト,(訳)青木 薫
とりあえずこれ読め。
立ち位置が一方的ではあるものの、それを差し引いても代替医療(≒統合医療)について考えるにはいい本。
#肯定する立場でのこういう本無いですかね。もちろん宣伝本じゃなくて。
Re: (スコア:1)
医師ですが、代替医療に憧れを持つ人を見ていると、『西洋医療のパワー』の意味を、多少はき違えているんじゃないかな、と思うことはあります。
自分が大学で学んだ「西洋医療」の本当の根底は、『これこれという理論や信条や薬のリストを使え』という体系や権威のことではありません。勿論それも学ぶけど、そんな知識は数年で古くなる。
『単なる欧米地方の民間療法(それこそホメオパシーも含む)』だった西洋医学が、20世紀以降に爆発的に成功した主因は、むしろそういった理論や思い込みや伝統や権威や個人の体験談を一旦排除したことだと思います。数学に
Re: (スコア:1)
「この手法でこの癌の5年生存率は3%上がった」といった「証拠」を公開し、数学的に組み合わせ、少しでも成績を上げてきた方法論が現代の西洋医学。だから化学や物理よりむしろ数学に近い。
言いたいことは解らなくもありませんが、「化学や物理より数学に近い」ってのが理解できません。
西洋医学は、医療に科学的手法を持ち込んで成功したとは言えると思いますが、科学的手法を用いると言う点では物理学や化学と同じであって、どれが数学に近いか、なんて問題じゃないと思います。
「効く」と示せるなら、薬剤でも薬草でもナントカ還元水で
Re: (スコア:1)
>「化学や物理より数学に近い」ってのが理解できません
説明不足でした。より正確には「(物理や化学に代表される)微視的なメカニズムの解明より、(数学の一分野である)統計・確率論による実証を最優先の規範とする、と割り切って、そっちに特化してみたら成功しちゃった学問だ」ということです。自分は「代替医療のトリック」は未読ですが、レビューを読む限りはそういうことを書かれてる本のように見えるので、ここにぶら下げました。医学で物事を実証するための「科学的手法」は「疫学」という学問にまとまっているのですが、その概要をWikipedia辺りで見ると、
Re: (スコア:1)
より正確には「(物理や化学に代表される)微視的なメカニズムの解明より、(数学の一分野である)統計・確率論による実証を最優先の規範とする
それを捉えて「数学により近い」と表現するのは、やはり違和感がありますね。例えば、物理学だって、数学の一分野である微分積分学を使いますよね。物理学と微分積分学の関係と医学と統計学の関係を比較して、どちらが数学に近いかなど、評価のしようがありません。
科学的手法とやらが、物理学の道具と全然違う
解りません。どちらも数学と無関係ではないけれど、数学のどの分野と近いか、ということが違うのだろうとは思いますが。
それ即ち西洋医学の特徴なので。
その特徴を他の医学が取り入れた、という立場を採っても問題ないのではないですか?西洋医学だって、かなり後になって科学的手法を取り入れたわけですから。
そういうニュアンスの話なので、「代替医療でも、効くならそれは西洋医学の一種になる」という(直感的には受け入れがたい)表現を敢えて使いました。
むしろ私は、その辺りには全然違和感を感じませんよ。なぜ
Re: (スコア:1)
>その特徴を他の医学が取り入れた、という立場を採っても問題ないのではないですか?
「西洋医学が依拠する最も重要な"科学的手法"とは、実は統計学である。物理学や化学ではない」という趣旨自体は理解していただいたと仮定して。要するにRoy.Fさんは西洋医学と科学的手法自体とを一旦分けて考えたいのだと思われ、まあそれは理解出来ます。ただ自分の知る限り、進化するためのセントラルドグマ自体を統計や疫学にがっつり移行してしまった医療系は、いわゆる現代の西洋医学以外に存在しません。(漢方やホメオパシーは、各々の理屈の体系をアプリオリに教えるのみで、薬草やレメディーの効能を科学的に実証して改善する手法
Re: (スコア:1)
ただ自分の知る限り、進化するためのセントラルドグマ自体を統計や疫学にがっつり移行してしまった医療系は、いわゆる現代の西洋医学以外に存在しません。
工学の立場から言うと、大して珍しいことではないわけで、「その程度のことをそんなに自慢(?)しなくても」って感じです。引き合いに出された物理学や化学にしても、統計とは無関係であるはずもありませんし。
漢方やホメオパシーは、各々の理屈の体系をアプリオリに教えるのみで、薬草やレメディーの効能を科学的に実証して改善する手法を教えてくれません
西洋医学だって元はそんなもんだったでしょうに。
日本語独特の間接受身は、不自然ですか。
少なくとも、ここまで説明してもらって初めて理解できる程度には不自然でしょうね。未だにmik_narutoさんが「迷惑」を蒙る理由が、他人である私には判りませんし。
Re: (スコア:1)
横から口出して申し訳ないんですけど、医学関係者は「迷惑に感じている」ヒト多いと思いますよう。
信者になってしまった患者さんの説得に時間とられて…。
Re: (スコア:1)
信者は科学的検証の有無とは関係なく信者なんじゃないかな?だって、その信者が信仰している民間医療は、効能が科学的検証を受けてないんだよね。しかも、科学的検証を受けることすら拒否している。なのに信者は信仰してるんだよね。だとすると、科学的検証の有無で信仰は変わらないんじゃないかな?
さらにだとすると、科学的検証を受けてくれないことに対して迷惑を感じるのは、いかにも筋が悪い。
むしろ、科学的素養のない信者に対して迷惑を感じるべきでしょうね。
Re: (スコア:1)
まぁお客様を迷惑に思うよりもお客様をだますヒトを迷惑に思うのが一般的ですな。お客様を迷惑だというなら客であることを拒否するだけですから、その時点で客ではなくなり「迷惑」ではなくなってしまいます。
「信者」といってもエホバから、みのもんたにいたるまでさまざまですので。
Re:信じる人も信じない人もよくわかんないって人も (スコア:1)
患者を「お客様」と捉える視点で言うなら、そーゆー「迷惑」な「お客様」にはさっさと消えてもらった方が良いと言えるでしょう。
ただ、医療というのはそういう視点のみで語れるものではありません。だから困るってことでしょうが、それを解消するのは、科学的検証ではなくて、「お客様」に科学というものを理解してもらうことであることに違いはないでしょう。