・38-48kbpsというビットレート 既存の固定ベアラ網では64kbps(ITU-T G.711 μ-Law or A-Law)を1回線として作られてます。まずはそこに収めないと既存網では使えません。 携帯系でも、3G(W-CDMA/cmda2000)であればこの程度の帯域確保は難しくないと考えます。現状では12k程度までしか使いませんが。この際、PDCやらPHS、GSMなど3G以前のものは考慮しないとします。 固定網はIP化が進むと思われますが、その際にもμ-Law/A-Lawよりは効率がよくなるので適用しやすいのではないか、と考えられます。
・軽負荷 端末側ではもはや余りメリットはない、というのは同意です。 ただし、網側では大きなメリットがあります。 End to Endでこのコーデックが通るんであれば網はあまり影響ないのですが、実際は変換が必要な場合は多くなるでしょう。 DoCoMoとしても、扱うコーデックとしては国内だけでもW-CDMA AMR 4k-12k/PDC(STD-27) CELP系3種/cdma2000 AMR/μ-Lawなどと多数です。海外も考えるとA-Law/GSM CELP系(これは国際回線通るときにG.711になってるかな?)も相手しないといけません。
μ-Law + mp3 ? (スコア:4, 興味深い)
全音量で均等に量子化するリニアPCMに対し、音量が大きい部分は荒く、小さい部分は細かく量子化ビットを割り振るのがμ-Lawで、ISDNの音声部分はコレです。
μ-Lawのサンプリング周波数を上げて、符号化する時にmp3のような圧縮符号化してるんでしょう。
もしかしたらADPCMのような軽い圧縮かもしれません。
(図を見た限り、ブロック化なども行っていそうですが。)
ちなみに、μ-Lawの圧縮率はリニアPCMに比較して1/2、ADPCMでも1/4程度です。
ところで、携帯電話の帯域って、ハーフレートで5.6kbps、フルレートでも11.2kbpsしかありません。PHSでも32kbpsです。
64kbpsの帯域があるISDNならともかく、携帯電話で38~48kbpsというのはちょっと無理があるような…。
Re:μ-Law + mp3 ? (スコア:1)
FOMAが採用しているW-CDMAではデータ転送時の帯域は上りでも64Kbps出てる筈なので、こちらを使えば十分だと思います。
Re:μ-Law + mp3 ? (スコア:0)
音声で使える品質のデータ回線を確保するなら、結局音声の帯域を広げるのと同じコトになります…。
Re:μ-Law + mp3 ? (スコア:1)
>常に最低限の帯域と遅延が保証される必要がある音声通信には使えません。
この場合の64Kbpsっていうのは回線交換接続のことだと思います。
#パケットの場合は384Kbpsですので
IPレベルでのQoSによる擬似的帯域保証ではなくて、網レベルの帯域保証ですから
交換機まではきっちり64Kbpsの幅を使えるはずです。
ちなみに通話にも使われています。
#通話のときは32Kbpsだったかも
Re:μ-Law + mp3 ? (スコア:2, 興味深い)
現在ハーフレートで10本通してる電波資源で、1本しか通せなくなる、という話です。
データ用なら、常に全帯域を占有しているとは限りませんよね。また、ベストエフォートとして、輻輳時には帯域を絞る制御を行ってもたいして実害ありません。音声と異なり、融通が利きます。
正直、32k~64kbpsも食わせればかなり高品質な音声になるのは当たり前であって、今回の符号化方式には見所が感じられません。
せいぜいが、軽負荷でエンコード/デコードが可能という程度ではないでしょうか?
もし、PHS(32kbpsのADPCM)と同じ程度の音質でハーフレート5.4kbpsに流せる、という話なら画期的だったんですが…。
ところで、ドコモの研究なので電話用途を考えちゃいますが、電話以外の、たとえばネットラジオなどの用途にはそれなりに使えそうです。
デコードの負荷が軽いってことは電池の持ちが良くなりますものね。
Re:μ-Law + mp3 ? (スコア:1)
音声通話なのにそんな不安定通信を使われても困るのですが…。
たまたま他の通信で帯域奪われてたらどうしますか?
データ通信と違って、音声系は原則論として遅延は許されないのですから。
>せいぜいが、軽負荷でエンコード/デコードが可能という程度ではないでしょうか?
性能面で大きなディスアドバンテージを抱え、
バッテリー駆動と言う致命的な弱点を抱える携帯端末にとって、
これ以上はないメリットだと思いますが。
Re:μ-Law + mp3 ? (スコア:0)
>音声通話なのにそんな不安定通信を使われても困るのですが…。
まったくその通りの主張してるんですが…。
レスポンスツリーを上から読むコトをお勧めします。
>>せいぜいが、軽負荷でエンコード/デコードが可能という程度ではないでしょうか?
>性能面で大きなディスアドバンテージを抱え、
>バッテリー駆動と言う致命的な弱点を抱える携帯端末にとって、
>これ以上はないメリットだと思いますが。
このメリットを奪ってあまりあるデメリットがあると、述べているのです。
残念ながら、何故こんな技術を今更発表したのか、まったく不明です。
今時の音楽ケータイには、mp3やaacのデコードチップが搭載されています。
1年ちょい前には音楽プレイヤー連続再生3時間とかでしたが、今では10時間を軽く超えていたりします。
元記事にもあるように、PDAなどでソフトウェアデコードする時ぐらいにしかメリットは感じないでしょう。
Re:μ-Law + mp3 ? (スコア:0)
このコーデックは(固定系も含め)既存の回線交換(ベアラ)網に適している、というのが大きなメリットかな、と。
・38-48kbpsというビットレート
既存の固定ベアラ網では64kbps(ITU-T G.711 μ-Law or A-Law)を1回線として作られてます。まずはそこに収めないと既存網では使えません。
携帯系でも、3G(W-CDMA/cmda2000)であればこの程度の帯域確保は難しくないと考えます。現状では12k程度までしか使いませんが。この際、PDCやらPHS、GSMなど3G以前のものは考慮しないとします。
固定網はIP化が進むと思われますが、その際にもμ-Law/A-Lawよりは効率がよくなるので適用しやすいのではないか、と考えられます。
・軽負荷
端末側ではもはや余りメリットはない、というのは同意です。
ただし、網側では大きなメリットがあります。
End to Endでこのコーデックが通るんであれば網はあまり影響ないのですが、実際は変換が必要な場合は多くなるでしょう。
DoCoMoとしても、扱うコーデックとしては国内だけでもW-CDMA AMR 4k-12k/PDC(STD-27) CELP系3種/cdma2000 AMR/μ-Lawなどと多数です。海外も考えるとA-Law/GSM CELP系(これは国際回線通るときにG.711になってるかな?)も相手しないといけません。
交換機ではこれらのコーデック間を高速かつ大量に変換しないといけないわけで、そういう状況において軽負荷なのは重要ではないでしょうか。