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目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond
自爆装置じゃないけれど (スコア:1, すばらしい洞察)
Re: (スコア:1)
Re: (スコア:0)
普通は衛星の寿命が終わる前に、墓場軌道に乗せる燃料は残しておくでしょ。
そもそも、今回のは燃料満タン。
地球から遠くへ離れていくためにはエネルギーは十分にあるでしょ。
だから、コストなんてかかりません。
Re: (スコア:4, 参考になる)
ううん、コメント主がどこまでわかってるか不明だけど、弁護しておけば、おそらく、旧ソ連の原子炉搭載レーダー衛星が、ミッション終了後におこなっていた、観測用の低軌道から寿命が長い高軌道への移行措置のことを指しているのでしょう。
ソ連のレーダー衛星は、大出力が必要なために原子炉を搭載。
Wikipedia日本語版などでは「海洋偵察衛星」と表記されているけど、型式名称の「ROSAT」は「レーダー搭載衛星」の略(「ROSAT」の項目は日本語版にはなし)。洋上の船舶を探知
YuiTad
Re: (スコア:1)
この軌道は一般に"原子炉安全保存軌道(Nuclear-safe storage orbit)"と呼ばれます。推定軌道寿命は3000年ほど。
1965年にSNAP10A原子炉を搭載して打ち上げられたアメリカの実験衛星Snapshotなんかも最終的にこの軌道に投入されてます。
この軌道への投入に失敗した例としては、COSMOS954のほかに南大西洋に落下したCOSMOS1402、目標高度まで届かなかった COSMOS1900 [heavens-above.com]があります
>衛星打ち上げ失敗によって放射能電池が破壊された事例はアメリカにもあり。
1964年のTransit 5BN-3衛星の投入失敗の時の話ですね。上層大気に放射性物質を飛散させましたが、おっしゃるとおり拡散させれば大丈夫だと
まぁ何しろ当時は核実験で盛大にPuやら何やらぶちまけてたご時世ですし。
ただ、この事故を教訓に宇宙用RTG(原子力電池)は再突入
Re:自爆装置じゃないけれど (スコア:1)
>飛散させましたが、おっしゃるとおり拡散させれば大丈夫だと
>まぁ何しろ当時は核実験で盛大にPuやら何やらぶちまけてたご時世ですし。
そうそう、トランジットの放射能電池型ですよね。
衛星からの電波のドップラー効果と軌道データを照合して、航法用に使う。
改めて調べてみると、1964年4月、打ち上げはヴァンデンヴァーグ。
放射能電池はSNAP-9型で、燃料はプルトニウム238で総量2.1ポンド。
なるほど、この事故をさかいに、ソラー・パネルにより電力を得る技術へと、宇宙用電力技術がシフトするんですね。
衛星とSNAP-9Aが突入したのは西インド洋で南半球。この放射能は、8月には成層圏上層の32km高度で検出。翌年5月には、通常航空機の巡航高度でも確認。北半球の4倍。
大気中に放出されたプルトニウム238の放射能総量は1万6千キュリー。一方、当時、大気中の核実験によって放出されたプルトニウム同位体の放射能は、プルトニウム239が18万キュリーに対して、プルトニウム238は8千キュリー。
なんか比べてみるととんでもなく多かったような記憶があったけど、確かにこりゃ無視できないレヴェルの汚染ではある。局所的に被害がでたら、実にやばいことになってた可能性も。
まあ、こういう苦い教訓があっても、太陽からの入射が期待できない外惑星探査や、長い夜が続く月面用の電源には、今のところ、放射能電池か小型原子炉に頼るしかないわけで、困ったもんです。
>この事故を教訓に宇宙用RTG(原子力電池)は再突入にも耐えられるように作られてるはずです。
1968年、打ち上げ途上でコントロールを失い、ロケットが自爆させられたニンバスB-1の場合には、搭載SNAP-10は、カリフォルニアの海底で回収され、放射能のもれはなし。
ううん、地上に落ちてたらどうだったんだろう?
YuiTad