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カオスって、気象とか金融とかいろんなところで役に立っているという話を聞くけど、 なぜ役に立つのかが、よくわからないです。
多少マジレスすると、キチンとした初期値さえ与えれば遠い未来のことまで予測できるんだという素朴な決定論が、「複雑系」において成り立たないことがカオス理論で示されました。
逆に、「○○という計算モデルで初期値の確度が××なら、どのくらい先のことがどの程度予測できるのか」という問題が出てきて、そこから得られた知見は、色々なシミュレーションで使われていると思いますが。(使われてない?) まぁ、累積誤差の問題もあるので難しいんですけど。
# 「これ以上時間を発展させた計算はもはや意味がない」と言えるのは、応用上、役に立ちます。
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人生unstable -- あるハッカー
カオスって役に立つの? (スコア:2, 興味深い)
なぜ役に立つのかが、よくわからないです。
カオスは、「~はランダムで予測がつかない」とか「初期値がほんのすこしでも違うと
結果が大きく違ってしまう」とか、否定的な結論ばかりを導き出しているような気がして、
学問的にはともかく、応用上は意味がなさそうな気がします。
なぜ、「予測がつかない」などの結論を導く理論が、応用上、役に立つのか、
教えてください、エロい人!
Re: (スコア:5, 参考になる)
多少マジレスすると、キチンとした初期値さえ与えれば遠い未来のことまで予測できるんだという素朴な決定論が、「複雑系」において成り立たないことがカオス理論で示されました。
逆に、「○○という計算モデルで初期値の確度が××なら、どのくらい先のことがどの程度予測できるのか」という問題が出てきて、そこから得られた知見は、色々なシミュレーションで使われていると思いますが。(使われてない?) まぁ、累積誤差の問題もあるので難しいんですけど。
# 「これ以上時間を発展させた計算はもはや意味がない」と言えるのは、応用上、役に立ちます。
Re:カオスって役に立つの? (スコア:0)
ちょっと違うような。
カオスは、そのキチン度(?)の考え方に再考を迫ったものだと思います。
ほんとに「きちんと」してるなら結果も決定的に判るのは、カオスでも同じです。
問題は何をもって「きちんと」と呼ぶ(呼べる)か?という点が変化したことです。
たしか
「微小変化の線形性」
とかいう言葉があったと思います。※
系が非線形だろうがなんだろうが、
入力の変化が「微小」ならば、
さすがに出力の変化も「微小」であり、
そういう意味ではその範囲では線形みたいなもんだと思ってもいい、
という考え方です。
そして大抵の系はその考え方で説明がついていた
(と思い込まれていただけだとも言えますが)
のが、カオス以前の世界観。
ところが、そうでない系が発見された。
(認識されたと言ってもいいか)
それがカオス。
カオス以前の考え方だと、
入力(初期値)の微小差は「誤差」として無視していい閾値を下回ればもう安心だ、
決して悪さ(主観からみればですが)をしない、
という考え方になります。これで一安心。
ところが、そんな「安心」は成り立たない怖い世界も有る、ってのが暴露された。
それがカオス。
そういえばまだ出てないようなので
「周期3はカオス」「period 3 implies chaos」
というカオス畑の有名な言葉を挙げておきます。
ぐぐったらコレとか。
http://www6.ocn.ne.jp/~tonal/3_2fukuzatukei01.htm [ocn.ne.jp]
あとこちらには最後のほうに例の有名な式の絵(グラフ)が載ってる。
http://kamome.lib.ynu.ac.jp/dspace/bitstream/10131/1529/1/KJ00004479947.pdf [ynu.ac.jp]
※
「微小変化の線形性」は、たしか大学入って最初の物理の時間に教わった言葉だったと思う。
あと高校入って最初の物理の時間に教わったのは、
「紙をヒラヒラと落として、それでどこに落ちるか?という問題は、扱いません」
という宣言だった。
今にして思えばどちらもカオスを遠ざける発言だったんだな。
初等教育の時点では確かに妥当な判断だ。