「Foxconn、中国工場の縮小・撤退を検討？」記事へのコメント

むしろ自殺は少ない

[tmkzr (19129)]

自殺率の国際比較 [ttcn.ne.jp]によると1999年の中国の自殺率は13.9人（/10万人）、 これを80万人にスケールすると13.9*8=111.2人。今年の10人と言うデータが4月末までの4ヶ月間だけだとしても年間換算で30人。つまり、Foxconnの従業員の自殺率は中国の平均的な自殺率の1/4から1/3になる。

母集団として80万人という数字が果たして適当なのかとか、年代別の統計を取ると違う結果かもしれないとか、（工場での従業員が若い場合、同じ年代の人間で自殺率を比較するべき）そもそも中国の統計が信用できるのかとか、いろいろ問題はありましょうが、出てきている数字を検討する限りでは、Foxconnの自殺は平均より少ないですね。

Re:

[Anonymous Coward]

一般化する時は母集団の偏りを考慮しないと。
でないと「米軍に入って海外に派遣されるのはニューヨークで生活するより安全」って事に。

元々健康で若い人間を集めている上生活保障に医療保障も完璧で、なんてのを老若男女含めた
数値と比較するとそうなるだけ。

Foxconnの場合はまず対象年齢が労働適応年齢であり、尚且つ失業率0%って大きな偏りが有るよ。

Re:

[tmkzr (19129)]

おっしゃる通りですが、じゃあ身体的に健康で若ければ自殺しないかというとそうでもないし、相対的に豊かで医療環境も整っている日本のほうが倍近い(24.4人)自殺率なわけで、バイアス無しでの比較にも意味はあると思っています。とにかく数での比較を議論して、当たり前のように語られている「Foxconnでは自殺が多い」という命題に疑問を示したかったのです。

Re:むしろ自殺は少ない

[Anonymous Coward]

> おっしゃる通りですが、じゃあ身体的に健康で若ければ自殺しないかというとそうでもないし、
> 相対的に豊かで医療環境も整っている日本のほうが倍近い(24.4人)自殺率なわけで、
> バイアス無しでの比較にも意味はあると思っています。

バイアス無しで語っているように見えて、実はそれがバイアスになってるのでは？

「相対的に豊かで医療環境も整っている」というのが日本の全ての人に当てはまる
ものでもないですし、実際に、自殺者のかなりの割合が経済的、健康上の理由から
自殺しているのです。

豊かな国における貧しい人の辛さは、皆が貧しい国における貧しい人と比べるまでもなく
とても厳しいものですよ。
日本の自殺者は、バブル経済が崩壊した後から急増して、そのまま高い数字が続いてます。
これは経済的な理由で自殺する人が多いということです。

FOXCONNの従業員たちは、経済的な面、怪我や病気などに対する医療保障という面では
他の中国人たちと比べて飛びぬけて恵まれているわけです。
でも、短期間で自殺者がどんどん出ている。
未遂も含めると、半年間で数十人にも達するという情報もあります。

10年以上前の、今の状況とは全く違う中国の自殺者数のデータを、今そこにあるFOXCONNの
問題を比較することの無意味さもあります。

> かく数での比較を議論して、当たり前のように語られている「Foxconnでは自殺が多い」
> という命題に疑問を示したかったのです。

経済的行き詰まりや人生に悲観して自殺するタイプと、あまりにも過酷な仕事のプレッシャーで
精神的に壊れて自殺するタイプが多いと思います。
FOXCONNの場合、明らかに後者です。しかも、就職してから短期間で自殺する人もいて、
かなり過酷であると言われています。

FOXCONNの業績は好調で、NintendoDSやiPhoneなど、世界的な大ヒット製品を製造してる
のはご存じだと思いますが、そのおかげで工場はフル稼働。
もともとラインの自動化で生産力を高めてきたのではなく、人件費の安い工員を使って
生産力を高めてきた中国の工場なので、工場をフル稼働させると、工員も酷使しないと
動かせません。

そうやって自殺者が急増したのでしょう。