「誤解がないように配慮し、先回りした発表を行う」というのは、確かに誤解を受けないという点では極めて重要ですが、それがすなわち「最悪の事態を計算する能力がない」と繋がるかと言われると、それはないと思います。
そういう話を引き出すために記者会見の場で、記者が質問をし、それを適切に解釈した上で報道機関が報道するのではないでしょうか。全然そうした面が機能せず、むしろ国民の不安を煽る方向に走る記者が目立ったという残念な事実を突き付けられたというのはありますが。
また、たとえ MOX 燃料を利用していても、爆発により直接飛散するとか、そういう事態が想定できない以上はそれを口に出すこと自体が余計な不安を煽る結果を招くだけではないでしょうか。つまり余計な一言ですね。
NHK ですら反原発でひたすら無根拠に不安を煽る報道を行っている状況では、どのような説明を行ったら「適切に最悪の状況を説明し、国民に周知して理解してもらえる」のか、想像もできません。
もしかして、「小学生でも分かるように説明」するようなレベルを求めたりはしないですよね? これは実際に東電本社での記者会見で記者が言った言葉なんですが。
やっぱ、アメリカだからなのかなぁ? (スコア:1)
これが、ハリウッド脳か・・・
いや、冗談ですけど。
情報が少ない故に、映画とか有名な事故(チェルノブイリ)から脳内補完しすぎじゃ?
# 想像力と確度の高い情報の少なさって怖いね。
Re: (スコア:-1, 荒らし)
1400トンの水が沸騰しているかもしれないのに、7.5トンのバケツで水で冷まそうとする国もどうかと思う。
1.4Lの水がぐつぐつ沸騰しているかもしれないときに7.5CCのおちょこで冷やそうとするのは現実的だろうか?
普通の感覚ではない。
6機の原発が自己発熱を冷却できない状態で、それらすべてに電力を接続し、建物がプールに崩れ落ちている
ような系でポンプをまわしてつまらずに完全に動作させることがとても簡単だとは思えない。
あそこには1000トンの核燃料が残されていて、これは広島型の原爆と核燃料重量で比較したら20000倍
さてどの程度の効率で臨界に達
Re: (スコア:0)
臨界ってそんな簡単なものだったっけ…
Re: (スコア:0)
>臨界ってそんな簡単なものだったっけ…
簡単ではないなら安心できる?逆だろ
基本的にはどれだけの量のものがどれだけの範囲に集合するかですね。
ウランなら22kgが一か所にあつまれば、臨界に達します。
中性子が一旦連鎖的に生まれ始めれば、多少離れていても臨界は拡大するでしょうね。
いずれにしても、あんまり少なくない量のやばいものがあそこにあるんだろうね。
Re: (スコア:3, 参考になる)
兵器級核燃料と発電用核燃料の違いとか、臨界の維持条件とか…
沸騰しているのをあれっぽっちで冷ませるか云々にいたっては核の知識以前の問題です
水を冷ますために放水してるわけじゃありません。核燃料の熱で水蒸気となって失われている水を増やすためです。
常圧・開放環境なんだから十分な水さえあれば核燃料周囲の温度は100℃を大きく上回りはしません。
水蒸気の形で速やかに熱が移動してくれるからです
Re: (スコア:1)
> ごく表層的な、ほとんど無知といっていいこういう人たちが不安を煽ってるんですねぇ
そういう人たちが登場する出番を、政府と東電が与えてしまっているのです。
現実的にありうる中で、最悪なシナリオになった場合に、どこまでの影響が出るのか、という具体的な話が出てこない。
状況は刻一刻と変わっているのだけれど、今でも最悪の事態ってのは、メルトダウンなのか。そのとき、半径何キロまで影響を受けるか。
そういった情報ってのが、オフィシャルに流れてこない。
原発そのものにも、放射性物質の拡散の仕方にも、それが健康に及ぼす影響にも、全てに詳しい人なんて、そうそういない。
それに、詳しくない人に、詳しいと自称している人が本当に詳しいのかどうか判断することができるだろうか。
避難が必要な範囲も拡大されてるし、もしかしたら明日、自分のいる場所が、屋内退避とかに発展するかもしれない。
だったら、なんかよくわからないけど、詳しそうな人が言ってることをある程度信じて、安全側に倒して、とやりたくなるのも仕方ない。
1を聞いて0を知れ!
Re: (スコア:3, すばらしい洞察)
チェルノブイリ原発事故で「人が済むことができない区域」とされた汚染地域は半径 30km 以内で、現状はそこまでを想定してこの領域に対しての避難勧告を出す状況となっていますね。
それでいつつ、「ぼくがかんがえたえいきょうはんい」や「ひばくたいさく」を大新聞が首都圏版で発表して煽って回っているのが現状な
Re:やっぱ、アメリカだからなのかなぁ? (スコア:1)
それを、説得力のある言葉で表現できる人が、政府・東電にはいないのです。
あるいは、そんな人はどこにもいないのかもしれません。
地震が起きても安全だと多くの人に信じられていた原発が安全じゃなくなり、
最後の手段と思われていた海水ポンプ作戦も一定の効果は上げたものの決定打とはならなかった。
その状況で、水蒸気爆発だけは絶対に起こらない、と説得することは大変難しいです。
起こるかもしれない、もしかしたら東京も危ないかもしれない、といった文章の方が、
とくに、素人には、信憑性が高いように見えてきます。
1を聞いて0を知れ!
Re:やっぱ、アメリカだからなのかなぁ? (スコア:2, 参考になる)
海水ポンプ作戦が最後の手段なのは、単に廃炉確定 (= 廃炉のための処理を考えると、その後も簡単ではない) という一点で「最後の手段」なのであって、別に事態の鎮静化という意味での最後の手段ということではないと思いますよ。海水をぶち込む話が出た時もそう解釈しましたし。
元々一号炉や三号炉は稼働していた状態からの急停止ですので、何日もかけて炉心を冷やしていく必要があるものです。通常時にそれだけの時間をかけて冷やすわけですから、循環状態が確保できない炉に海水をぶち込んだところで、猛烈な勢いで塩ができて一定率での冷却効果が得られない、といった話は最初から織り込み済みだと思います。
決定的に異なる点として、地震や津波は自然災害であり読めないが、化学反応等は計算可能な事象である、という点があると思います。
1 リットルの水をかけた時に 1 リットルの水に相当する以上の水蒸気は発生しえませんが、自然現象は「M8.6 以上の地震は起きないと思われていたが、発生してしまった」があり得ます。そこまでの事を解明できていないのが現在ですから。
こうした点を考慮すると、「予測可能な中である程度可能性が考えられる」最悪の事態を想定しろ、というコンテキストで水蒸気爆発は「意図的に起こさないと起きない」と考えてもほとんど問題ないものだと思いますし、その辺りを含めて「最悪の事態を」というには、対象となる現場がちょっと高度すぎると思われます。
0.01% 未満を考慮……とか言うなら、それこそテポドン打ち込まれるクラスまで考えても大差ないと思いますので。
さすがに原発で、「ゴキブリを殺そうと、油をかけて火をつけた」せいで火災発生、なんていう事故が起こることはみんな想定していないと思います……思いたいです。
思うに、原爆被害に対する刷り込み等からの連想から、「最悪の自体」を強調する報道などが強く出ているのではないかと思います。
その上で、半端な (被害/害悪のみを強調した結果バランスが取れていない) 教育から受けたイメージをそのまま持って、「福島がヒロシマのようなことになったら!」という反射反応だけで「説得が難しい」状態になっているように思います。
原発事故、という段階で半ばパニック状態になっているのではないか、と。
このあたりを前提として読んでいただけると幸いですが、パニック状態の人に対して「冷静に話を聞いてね」と言うのは色々無理かな、と思います。
物流にあまり問題がない都内どころか、直接的な被災がまったくない関西や九州地域であっても買占めが起きるくらいですから。
Re: (スコア:0)
>その状況で、水蒸気爆発だけは絶対に起こらない、と説得することは大変難しいです。
既に、「水素爆発は起きないだろう」といっていたのに起きまくってますからねw
そんなこといってた連中が「安全です」といって信用されるわけもない
Re:やっぱ、アメリカだからなのかなぁ? (スコア:1)
水蒸気爆発と水素爆発は全然違いますよ。
確かに飛散はさせますが。
Re:やっぱ、アメリカだからなのかなぁ? (スコア:1)
そういう意味で書いてるんじゃないと思うよ。
1を聞いて0を知れ!
Re:やっぱ、アメリカだからなのかなぁ? (スコア:1)
> 海水ポンプ作戦が最後の手段なのは、単に廃炉確定 (= 廃炉のための処理を考えると、その後も簡単ではない) という一点で「最後の手段」なのであって、別に事態の鎮静化という意味での最後の手段ということではないと思いますよ。海水をぶち込む話が出た時もそう解釈しましたし。
そりゃあ、最終的には電源を復旧させることになるとしても。
とりあえずの鎮静化はできて、ヘリで海水をかけるようなマヌケなことにはならないとは期待してよかったんじゃないでしょうか。
> 自然現象は「M8.6 以上の地震は起きないと思われていたが、発生してしまった」があり得ます。
それは、疑わしいです。
福島原発10基の耐震安全性の総点検等を求める申し入れ 2007年7月24日
http://www.jcp-fukushima-pref.jp/seisaku/2007/20070724_02.html [jcp-fukushima-pref.jp]
福島原発はチリ級津波が発生した際には機器冷却海水の取水が出来なくなることが、すでに明らかになっている。これは原子炉が停止されても炉心に蓄積された核分裂生成物質による崩壊熱を除去する必要があり、この機器冷却系が働かなければ、最悪の場合、冷却材喪失による苛酷事故に至る危険がある。そのため私たちは、その対策を講じるように求めてきたが、東電はこれを拒否してきた。
この内容を信じるならば。
ここで触れられているチリ級津波が、どの地震のときのなのかは明らかではありませんが、
M8.6以上の地震について述べているのであれば: 実際にM8.6以上の地震が起こっているのに、起きないことを前提に設計していることになり、
M8.6未満の地震について述べているのであれば: M8.6未満の地震であっても、耐えられないことが明らかになっていることになります。
> 化学反応等は計算可能な事象である
については、ある程度同意します。
だからこそ、それで(現実的な確率で)何が起こり得て、何が起こり得ないのか、より具体的に示してほしいのです。
しかし、今の状況を見るに、既に分かっているはずのことでも、情報が後出しです。(あるいは、計算しきれないのかもしれません)
使用済み燃料プールのことも、3号機はプルサーマル燃料が使われていて危険がより大きいことも、
もともとはあまり言われていなくて、危険になってから情報が出てきました。
これは、意図的に隠していたか、考えが甘かったことを意味しています。
1を聞いて0を知れ!
Re:やっぱ、アメリカだからなのかなぁ? (スコア:1)
ヘリで海水をかけるのは使用済み燃料プールの話であって、格納容器ではないのでは。
ここで書かれているのは過去最高とされる Mw9.5 の 1960 年に発生したチリ地震についての事だと思われます。(その後言われるチリ地震は 2010 年であり、このレポートの後です)
そして、これについてなのですが、今回一連の番組を見ていた中で地震系の学者さんが「三陸沖は今まで大きくても Mj8.5 クラスまでしか起きないと考えられていたため、Mj9.0 ほどの地震が今回起きたというのはまったく想定外の事であった」という話がありました。2011 年での認識でこのレベルですね。
NHK か TBS かは覚えていませんが、オンラインで放送されている中でありましたので、他に見た方も多いかと思われます。
また、チリ地震の発生が 1960 年で、その後さまざまに研究が進んだ現状で「もう少し大きい地震が発生する可能性もあったのではないか」という議論はあったかもしれませんが、福島第一原発の建造および稼働開始は 1970 年代です。
その後もっと津波対策はできなかったのかという点はあったにしろ、Mw9.5 クラスの「チリ地震級津波を引き起こす地震」自体が日本近海、特に三陸沖エリアで起きないと地震学者にすら考えられている状態では、チリ地震が引き起こしたほどの津波に対する対策というのはオーバースペックにすぎる、と考えられても不思議ではないかな、と思います。
なお、Mj9.0 の今回の地震については、緊急電力系で異常は発生していました [tepco.co.jp] (PDF) が、構造物自体は耐えています。
もっとも今回は建造物にダメージを与えやすい 1 秒周期付近の振動が少なかったという話なので、単に建造物へのダメージ自体が少なかっただけかもしれませんが。
余談ながら、気合を入れてテトラポットを埋めまくり、さらに高い堤防を築いた石巻 [hatelabo.jp]はかなりがっつりと津波を防げたようです。さすがに川からは流れこんだようですが、それでも被害の桁が違いますね。
今後はこうした形の津波対策が増えてくるかもしれません。特に既存の原発では最優先事項でしょう。
意図的に隠していたというのは穿ちすぎだと思いますね。
大量にある過去のニュース (外部の新聞等) や過去のプレスリリース (東京電力公式) に、普通にプルサーマル燃料の存在が記述されています。
また、福島第一原発関連のニュースが出始めるようになってからすぐに「三号機には MOX 燃料があるはずだろ! 大丈夫なのか!」というような声はちょこちょこ見かけました。
このため、口を閉ざしていたところで何の隠蔽効果もありません。
この点から考えると、既にある程度知られているので再告知しなかった、単にそこまでの意識が回らなかった (配慮が足りなかった) という可能性の方が高いのではないでしょうか。
ですから、後者 (考えが甘かった、意識が低かった) の方でしょう。
Re:やっぱ、アメリカだからなのかなぁ? (スコア:1)
> チリ地震が引き起こしたほどの津波に対する対策というのはオーバースペックにすぎる、と考えられても不思議ではないかな、と思います。
起きないとは思われていたとしても。
現に地震が多い日本で、これまで世界で起きたことがある程度の規模の地震が起きないという推測は、
(たとえ震災前であっても)一般人には受け入れられるものではないでしょう。
オーバースペックにしておくべきだったのではないかと。
> ですから、後者 (考えが甘かった、意識が低かった) の方でしょう。
ならば、東電にはもはや、最悪の事態を計算する能力がないとみなされても仕方ないのです。
計算可能でも、それをする能力がないと何の役にも立ちません。
1を聞いて0を知れ!
Re:やっぱ、アメリカだからなのかなぁ? (スコア:1)
「○○であった以上、××でも同じ△△が起きないという保証はない」論というのは往々にして不適切な場合が多く、無駄が多くなりやすいですから反対です。「あそこで穴を掘ったら (温泉|石油) が出てきた以上、ここで掘っても出てくるはずだ」並みに意味がない話ではないでしょうか。
まず、その事象自体が異なる場所で同一レベルの事象が発生しうる可能性をまず検討する必要があるでしょう。その上で、大地震が日本近海で起きた場合、どのような津波が発生し、地形ごとにどれだけの津波が押し寄せることとなるか、という計算の上で考える必要があるでしょう。
チリ地震級の地震が起きた場合でも建屋等が大丈夫であったかという点については別途専門家とかの評価などがないとさっぱりわかりませんが、三陸沖で起きる地震は Mj8.5 クラス以下であるという「専門家の常識」を受けた上で、今回 Mj9.0 にも耐えているので十分な範囲でオーバースペックに作ってあるように感じられます。
また、参照元で行われている申し入れは「チリ地震級の地震が起きた場合、津波の引き潮により原発の取水口部分が潮位の変動により機能しなくなる (海水を取り込むことができなくなる)」ことで冷却できなくなるだろうという指摘です。ここで注意すべきは「海水の取り込み」についての話である、という点です。
ところが今回は直後の流れを確認してみると、緊急停止後非常用電源系により冷却を開始し適切に冷却が行われています。その後非常用電源の故障と補助電源系の流失により冷却できなくなっていることが主因となっています。 つまり、申し入れ内容については「いや、海水を取り込めなくても普通に補助電源系が生きていれば海水なくても冷却できるんで全然関係ないです」で終わる話なのです。
その補助電源系が死んだから問題になっているのですが、そもそも電源がないと海水を取り込めたところで循環ポンプが動かせない訳ですから、その意味でも海水の取り込みとかはどうでもいい話ですね。
「誤解がないように配慮し、先回りした発表を行う」というのは、確かに誤解を受けないという点では極めて重要ですが、それがすなわち「最悪の事態を計算する能力がない」と繋がるかと言われると、それはないと思います。
そういう話を引き出すために記者会見の場で、記者が質問をし、それを適切に解釈した上で報道機関が報道するのではないでしょうか。全然そうした面が機能せず、むしろ国民の不安を煽る方向に走る記者が目立ったという残念な事実を突き付けられたというのはありますが。
また、たとえ MOX 燃料を利用していても、爆発により直接飛散するとか、そういう事態が想定できない以上はそれを口に出すこと自体が余計な不安を煽る結果を招くだけではないでしょうか。つまり余計な一言ですね。
「ありうる最悪の事態を想定した結果、ここまでの状況しか発生しえないと思われるのでそこまでのことを説明している」人に「最悪の事態を想定して説明しろ」と言われても、相手が困惑するだけではないでしょうか。
この状況では「国民の不安を煽るためのネタを寄越せ」と言われているようにしか受け取れないでしょう。
あと、とりあえず専門家が集まって考えた結果としての「最悪の事態」 [exblog.jp]は概ね東京電力や政府の発表および判断と大差がありません。
Re:やっぱ、アメリカだからなのかなぁ? (スコア:1)
> 「○○であった以上、××でも同じ△△が起きないという保証はない」論というのは往々にして不適切な場合が多く、無駄が多くなりやすいですから反対です。
けれど、そうならない(または、そうなる可能性が非常に低い)という場合は、それを十分に説得できなければいけません。
果たして、原発周辺の住民は、今回のような大きな地震は想定できないものであったことを、理解していたのでしょうか。
> その補助電源系が死んだから問題になっているのですが、そもそも電源がないと海水を取り込めたところで循環ポンプが動かせない訳ですから、その意味でも海水の取り込みとかはどうでもいい話ですね。
なお悪いですね。
> 確かに誤解を受けないという点では極めて重要ですが、それがすなわち「最悪の事態を計算する能力がない」と繋がるかと言われると、それはないと思います。
ならば。誤解を与えた結果、最悪の事態を示すことができないと思われてしまったのです。
それは、外部の人からみると、計算する能力がないのと実質同じことです。
今の無駄な混乱は、安全であると発信し人々を説得させる行動が不十分で、
危険であると発信し人々を説得させる行動が(科学的根拠は薄くても)市民権を得てしまっていることにあります。
安全性を主張する記事よりも煽動的な記事の方が広まりやすいのは、今回の件に限らず、仕方ないことなのですが。
それでも、東電・政府への不信感、後だしで出てくる危険性、そういったものが、その傾向に拍車をかけています。
1を聞いて0を知れ!
Re:やっぱ、アメリカだからなのかなぁ? (スコア:1)
地震や津波を想定できていたなら、「そもそも津波の被害など皆無であった」のではないでしょうか。
守る必要があるのは原発だけではなく、国民の財産などもですよね。
津波対策としてはかなり高いレベルを誇る田老町では、シンボル的な存在にすらなっていた二段堤防のうち海側の物が大きく崩壊した上に津波が堤防をあっさりと乗り越えてしまったわけですが。
引き波の間 (どんなに長くても数時間単位までは行かない) に吸水できない程度はなんら問題ないというのは今回の一件でもわかったのではないでしょうか。
循環できない状態であっても数時間程度は余裕で持たせられる訳ですし、その間に復旧できる体制が整っているのであれば「一人も人が介在しなくても、長期に渡って安全が担保できるシステム」である必要はないですね。
いいえ、全く違います。今回の件ではっきりと分かりましたが、こんな状況であっても反原発派は利用しています。
地震に対して様々な対策が施されていて、世界中でも規模の割に極端に被害が少ない日本であってすら死者・行方不明者が 2 万人を超えるような未曽有の大災害であったとしても、反原発の為なら「ほら、対策が足りなかっただろう」としきりに国民の不安感を煽っています。
このように意図的に誤解を与える形で活動されたら、どのように説明しても無駄でしょうね。ましてやそれがマスコミの記者、フリーの記者も含めてしきりに行っている状態ですから。
NHK ですら反原発でひたすら無根拠に不安を煽る報道を行っている状況では、どのような説明を行ったら「適切に最悪の状況を説明し、国民に周知して理解してもらえる」のか、想像もできません。
もしかして、「小学生でも分かるように説明」するようなレベルを求めたりはしないですよね? これは実際に東電本社での記者会見で記者が言った言葉なんですが。
原発推進などしない方がいいと考えてる私ですら、反原発派に嫌悪感を抱くほどのアンチっぷりは見ていて気分が悪くなります。
理解しようとしない人には、何を言ったところで無駄だと思いますが。何を言っても「東電や政府は嘘をついている、情報を隠蔽している」と言って、「ぼくがそうぞうするさいあくのみらいず」に合致しない説明をすべて嘘だと断じるような人に、何を言ったらいいんでしょうね。
また、「なぜ安全であると判断できるのか」を理解してもらうためには、それこそ数時間にも渡る低難易度の講義が最低限必要になるように思いますが、これを記者会見でやるのでしょうか。また、これを忍耐強く聞き続ける人などいるのでしょうか。
どう考えても「あぁ、もうしちめんどくさいから安全なのか危険なのか教えろよ」「この範囲の外に出て頂ければ安全です」「嘘だ!」のループになるようにしか思えません。
この状況において必要なのは適切に行われる迅速で正確な情報開示であって、受け手側の教育ではないと思います。
後だしで出てくる危険性というのが意味が分かりません。状況が変化してから出てくるのは「後だし」とは言わないかと思います。極端な話、自衛隊のヘリが操作を誤って3号機に水を掛ける代わりに特攻した、という状況になったとして、それを「後だしの情報」とは言いませんよね。もちろん通常「想定される最悪の状況」に含めるようなものでもありません。
状況が変化する前にあらゆる状況を想定して、可能性は低くても考えられる最悪の状況を想定して情報を出せ、という話でしょうか。であれば、テポドンが飛んでくる、中国が攻めてくる類の「ありえないレベル」まで想定に含める必要が出るという話にならないでしょうか。
また、「仕方ないこと」で済ませていいものではありません。
「一旦受け止め」「その上で適宜真実であるかどうかを判断する」姿勢は誰もが必要な事ではないでしょうか。
記者が率先して「東電が隠していたら……」などと質問するのは、本来報道機関に求められる役割を放棄している事に過ぎません。これはつい先ほどの原子力安全・保安院の記者会見で記者が質問の中で言った事です。
拍車をかけているのはこうしたマスコミの姿勢が最大の理由でしょう。
Re:やっぱ、アメリカだからなのかなぁ? (スコア:1)
> 地震や津波を想定できていたなら、「そもそも津波の被害など皆無であった」のではないでしょうか。
それは何の関係もない話ですよね。
全ての建物が、地震や津波を想定して作られているわけではありません。
> 循環できない状態であっても数時間程度は余裕で持たせられる訳ですし、その間に復旧できる体制が整っているのであれば「一人も人が介在しなくても、長期に渡って安全が担保できるシステム」である必要はないですね。
不安や風評被害を与えることがないのなら、そうかもしれませんね。
> 反原発の為なら「ほら、対策が足りなかっただろう」としきりに国民の不安感を煽っています。
実際に過去に可能性が指摘されていたにも関わらず「現実的には起こり得ない」として対策しなかった結果なのですから、対策が足りなかったのでしょう。
> もしかして、「小学生でも分かるように説明」するようなレベルを求めたりはしないですよね? これは実際に東電本社での記者会見で記者が言った言葉なんですが。
「小学生でも分かる説明」というのは、実際に小学生に分かるかどうかはともかく、素人にも分かるよう説明を求めるときにそこそこ慣用的に使われている表現であると理解しています。
Googleで検索しても、そういった使い方が存在することは確認できるでしょう。
> 理解しようとしない人には、何を言ったところで無駄だと思いますが。
全ての人に理解させることは困難かもしれませんが、多くの人に理解させることは可能です。
私には、現状、決して教養が低くはなく、反原発でもない人であっても、安全であることをあまり確信できておらず、不安を感じているように見えます。
> また、「なぜ安全であると判断できるのか」を理解してもらうためには、それこそ数時間にも渡る低難易度の講義が最低限必要になるように思いますが
完全に理解させるためには、そうでしょう。けれど、そこまでは求めていません。
科学技術について、一般市民にも理解できるよう噛み砕いて説明するというのは、今や研究者・技術者に当然のように求められる能力です。
講義しなくていいから、研究員連れてきて説明させればよろしい。
> 後だしで出てくる危険性というのが意味が分かりません。状況が変化してから出てくるのは「後だし」とは言わないかと思います。
今までなかった燃料プールが、いきなり現れたのならば、後だしではありません。
燃料プールもヤバいかもしれないなど、十分に予測可能な可能性を前もって言わなかったのが後だしなのです。
テロや戦争などの脅威については、平常時であれば原発はターゲットになりやすく、対策を求められますし、東電でも防護を行っています。
http://www.tepco.co.jp/nu/qa/qa12-j.html [tepco.co.jp]
非常事態のときのそのような脅威についても、対策をしておかなければならないかについては、判断を保留します。
> また、「仕方ないこと」で済ませていいものではありません。
情報リテラシーに関する教育は、今後も強化すべきものであるとは思いますが、それはここでは関係のない話です。
一般市民もマスコミ記者も、情報リテラシーが低いとは感じていますが、たとえそうだとしても、
政府や東電は、安全であるという情報を伝え、説得しなければならないのです。
1を聞いて0を知れ!
Re:やっぱ、アメリカだからなのかなぁ? (スコア:1)
日本の建造物はすべてに対して耐震基準が設けられています。
今回、津波に襲われている映像をいくつか見ていないでしょうか。ほとんどが震度 6 弱の以上の非常に強い揺れの直後に津波を受けている訳ですが、建造物が大きなダメージを受けている映像は見受けられません。 「地震を想定していない」というのはかなり怪しいですね。
それなりに大きな地震が何度も起きているので、弱いものはほぼ破壊しつくされているだけだ、という見方もできますが。
また、大きく被害を受けた地域は過去に何度かの大きな津波による被害を受けており、他地域と比べても津波対策が大きく進んでいる地域です。
建造物ごとにすべて津波対策を行うのは現実的ではないため、堤防などで一定範囲レベルを守る形の対策を取っています。
原発は守るけど都市は潰れていいよ、ではまったく意味がありません。
一定レベルの不安に関しては許容することも必要だと思います。
例えば過去の事例だと、使用済み燃料プールの水が地震でこぼれた事が事故事例として報告され、これに対してヒステリックなまでの対策を求める活動が行われるレベルです。
「だから今すぐ止めろ」が成立しない状況である以上、どのようにソフトランディングさせるかという点を踏まえた対策を求めるならともかく、常に「だから今すぐ止めろ」以外の事を言わないのはどうなんでしょうね。
「想定可能な範囲内で」対策はしているのでは? 復旧まで含めて。
小惑星が直撃しても「想定が足りなかった」とか言い出すのでしょうか。
それを記者が言ったら終わりなんですが。
ましてや「最悪の状況について」というコンテキストで使うのは論外でしょう。
原発問題とは関係がないところであっさりと買占め騒動が起きています。しかも、ほぼ問題がないと言い切れる九州ですら発生しています。
これは理性的な判断能力が大震災という状態で少し不安定になっていると考えてもいいのではないかと思います。
都内でも「普段の二倍入荷しても足りない」という状況になっています。これは一時都内へ退避している人による需要の増大もあるとは思いますが。
こうした不安定な状況の時こそ求められる冷静な判断という点においては、「目の前で見えていることに関してはなんとかなるが、ちょっと想像力を求められる部分については悲観的な判断を下しがちとなる」という傾向を感じます。買占めも、被災による生産能力低下などに対する心配が強く起きた結果でしょう。
こうした状況では、どんなに「大丈夫」と言っても信用しない人は信用しないというのはありますが、こうした人たちが盛んに自身の不安を騒ぎ立てて周囲に影響を与える状況になりやすいですね。
広域に対する計画停電の実施なども、結局「衣食住の安全」が担保されていない状況であり、生活に不安がある状況と言えます。これらはすべて不安の種となります。福島原発という一点の問題だけで起きている状態とは考えにくいのです。
そうした背景の上で「福島原発はこういう状況であり、現在の状態から起こりうる最悪の自体はこうだ」と言っても、東京電力や政府の広報能力を圧倒的に超えるマスコミの広報能力で、「ぼくがかんがえたさいあくのみらいず」を広められている状況です。
この状況は、東電や政府が何を言っても実質的な効果はほとんどないと思われますし、終息させるには福島第一原発の問題の解消があり、その後震災でダメージを受けた各地の原発の完全停止と総点検が済まないと収まらないでしょうね。
どんなに「構造が違うからチェルノブイリ原発事故のような爆発事故が起きる事はない」と言ったって、外の人間から見たら何が違うのか分かりませんから、「そういいながら爆発するんじゃないの?」とか普通に考えちゃいますから。
完全に理解させるためには、そうでしょう。けれど、そこまでは求めていません。
科学技術について、一般市民にも理解できるよう噛み砕いて説明するというのは、今や研究者・技術者に当然のように求められる能力です。
講義しなくていいから、研究員連れてきて説明させればよろしい。
マスコミは専門家を連れてきて説明させていたのですよ。そして、その脇で「コメンテーター」とか「リポーター」とかが不安を煽るのです。専門家の渋い顔など完全に無視して。
専門家は 24 時間出続ける事は無理ですが、「コメンテーター」や「リポーター」は交代で 24 時間出て不安を煽る。
あなたが求めている事は行われていつつも、それを上回る勢いでマスコミが煽動している状況を否定するのは難しいのではないでしょうか。
使用済み核燃料プールは安定した状況という話は最初から情報が提供されていますし、電源系が死んでいる事は分かりきっていますからその水温を一定に保つことは無理であるため、何らかの冷却手段を確保する必要がある、というのは初期情報だけで判断できますが……。
定期点検中である原子炉の燃料は使用済み核燃料プールに移されている点も最初から出ていますし、今まで脚光を浴びていなかったから見ていなかっただけではないでしょうか。
豊富な情報は確かに適切な判断を行うためには必要ですが、豊富すぎる情報はかえって判断を鈍らせます。
また、極端な話をしたら、「適切な判断を行うのは最前線の専門家だけで十分」です。私たちは外から見守る事しかできません。総理にだって、別にすべての情報を常に出す必要なんてないんですよ。
水温が○時○分○秒に 0.1 ℃上がった、下がった、なんていうのを随時出す必要などまったくなく、危険域に入ったから改めて告知する、危険域ではなくなったので改めて告知する、で充分ではないでしょうか。
現状やっぱりリテラシーが低いね、という点を再確認できた、位の事ですけどね。
その上で、安全であるという情報を伝えて理解してもらう努力は続けているように思いますよ。
不満は多々感じますし、適切ではないだろうという思いもありますが、状況が落ち着くであろうという兆しは見えてきていますし、その辺の不満は落ち着いてからぶつければいいのであって、今盛んに不安を煽るのは適切ではないと思います。
# 言葉がやたら多いのは不安の証拠。 orz
Re:やっぱ、アメリカだからなのかなぁ? (スコア:1)
> 「地震を想定していない」
していないとは書いていません。
> あなたが求めている事は行われていつつも、それを上回る勢いでマスコミが煽動している状況を否定するのは難しいのではないでしょうか。
ええ。難しいです。煽動する方がずっと簡単です。
けど、人を説得できないのならば、煽動される人を批判することなぞ出来ず、原発が、東電が、対策(地震・津波被害への対策だけでなく、不安や風評被害への対策も含め)が不十分であったばかりに混乱を招いてしまった、という結果を受け入れるしかないのです。
> 初期情報だけで判断できますが……。
ええ。判断できる人には、判断できたでしょう。それが正しいか間違っているかはさておき。
そして、安全だと判断した人も、危険だと判断した人も、初期情報や、後から出てきた情報から判断した人です。
> 今まで脚光を浴びていなかったから見ていなかっただけではないでしょうか。
今後脅威となりうる部分が、当初から脚光を浴びておらず、後になってから危険だとの情報が出回るのが、不安を煽る原因でしょうな。
そんなことがあると、多くの人は「そんなの知らない。今まで隠してたのか?」「他にまだ何かあるんじゃないか。爆発しないと言ってたけど、本当はするんじゃないか」と思うでしょう。
# とりあえず、原発そのものは落ち着きつつあるので、その後は、多くの人が杞憂であったことを知り、数ヵ月後にはすっかり忘れ、
# 一部地域の人々は風評被害などとの戦いとなり、反原発な人々は原発の再運転反対を主張することとなるのでしょう。
1を聞いて0を知れ!
Re:やっぱ、アメリカだからなのかなぁ? (スコア:1)
仙台で、比較的被害が軽い地域 (とはいえまだガスも復旧していない) の友人から聞いた話では「避難所で流していたラジオの NHK が本当に頼りだった」と言っていたんです。
こういう状況では、政府や東電の声は現地にまったく届かない、というのがあり得るわけです。とはいえ、NHK の頭を超えて政府がこうした部分の広報体制を整えるのは、やはりまた違う訳で。
こうした状況の中で、政府発表とは正反対の煽りしかしないマスコミ、という状況は極めて危険だと思うのです。そういう点からも、マスコミの「冷静な報道」を求めたいわけですが……。
# ラジオは確認していませんが、TV の方では NHK は非常に強くアンチ原発な煽りを繰り広げていました。
# 激甚被災地域の人が聞いていたら、どう考えても「俺ら終わったな」って感じで。
Re:やっぱ、アメリカだからなのかなぁ? (スコア:1)
私も、仙台の比較的被害が軽い地域にいて、NHKのラジオを聞いて原発が怖くなって仙台を離れた人です。
電池の都合もあり、ずっとラジオをつけっぱなしにしておくわけにはいきませんでしたので、聞いたのはほんの少しだけですが。
私が聞いたものは、NHKの意見よりも、発表事実に関する報道が主でした。
時々刻々と状況は悪くなり、10km以内屋内退避だったのが、いつの間にか20km以内に変わり、次に何が起こるか分からない。
メルトダウンはどうしても避けたいと言われても、もしも避けられなかったらどうなるのか分からない。
報道内容はあくまで現状のものであり、今大丈夫だからと油断していたら、将来どうなるのか分からない。
電車の動いていない今、何かあってからでは逃げる手段はない。そういった怖さでした。
1を聞いて0を知れ!
Re: (スコア:0)
Re:やっぱ、アメリカだからなのかなぁ? (スコア:1)
だから、そう返されないように説明しろ、と。
1を聞いて0を知れ!
やっぱ、犯人はアメリカかなぁ? (スコア:0)
今まで2回、中性子線が検出されてる(再臨界 ← 被害甚大)。
そして東京でも放射性物質が確認されてるから被害規模は広範囲だ。
石棺化が完成するには何十年もかかるだろうから、それまでの間、ずっと降り注ぐだろう。
これは思ってる以上に深刻だ。
Tsunami invade o Japão (Tsunami hits Japan) 11/03/2011
http://www.youtube.com/watch?v=yqtZuggb4nU/ [youtube.com]
この時点で既にグローバルホークが飛んでたのは何故か?
■「ニュートリノのような宇宙線は火山活動のトリガー」東京工業大学・大学院教授 丸山 茂徳
http://www.youtube.com/watch?v=rHZa6-50dDU/ [youtube.com]
地震を起こすトリガー(発生に至るシステムではなく、あくまで引き金)となる宇宙線。
地震の起きるシステムは今まで語られていた「力学的」