「イギリス、「健康に関する言い伝え」を信じる人が少なくない」記事へのコメント

寒い格好をしていると風邪を引く

[phason (22006)]

非常に有名な話ですが，寒い格好をしていると風邪を引くとか，雨に濡れたままでいると風邪を引くとかは広く信じられてる間違いですよね．

H.F. Dowling et al., Am. J. Hygiene, 68, 659-65 (1958).
R.G.Douglas Jr. et al., New Eng. J. Med., 279, 742-747 (1968).

*被験者を異なる温度条件（例えば-12℃でコート着用，16℃，27℃など）に置き，風邪のウィルスを接種してどの程度風邪を引くかを比較したところ，明確な差が無かったと言う実験結果．

イギリスの風邪研究所でも結構大規模な実験をやったりしてましたね．風呂上がりに冬の寒空の下に

Re:

[Anonymous Coward]

前から疑問なのだが（きっかけは日本アニメで「雨でぬれる⇒風」っておかしくない？という欧米の声翻訳）、 [cocolog-nifty.com]
それはあきらかに人種に依存しないだろうか？肉くって高カロリー・高代謝な白人と、低カロリー食・低代謝な東洋人では
濡れたときの体温回復と虚弱化で度合が違うと思う。

それらの論文は読めないのですが、人種依存、あるいは代謝に対する効果は中立化されているのでしょうか？

Re:寒い格好をしていると風邪を引く

[Anonymous Coward]

>雨でぬれる⇒風

風邪って一口に言ってもいろんな感染症の総合になっちゃうんで、いわゆる普通感冒として扱われるライノウィルスの感染（一般的に風邪と言われるものの多数派）を風邪と考えると、そもそもその話、時間スケール的におかしいんだわ。

よくイメージするのは

雨に濡れる　-> そのまま放っておく -> 数時間後（その日のうちとか次の日）に風邪

ってのだと思うんだけど、そもそも風邪の多数派をしめるライノウィルスが増殖するのってそんなすぐじゃないんで、風邪にかかった（感染してウィルスが増殖を始めた）時点から発症までに数日かかるのよ。
だから、例えば、雨に濡れて体力失って免疫が落ちてライノウィルスが一気に増殖開始！でも症状が出るのは三日後！とかそうじゃないとおかしな話になる。免疫が弱かろうがなんだろうが、そんな半日や一日で急速にウィルス増えないから。

だからそもそも、人種依存だの代謝だの考えなくとも、雨に濡れたその日だの次の日にいきなりライノウィルスによる風邪ってのはまずあり得ない。違う原因を考えるべき。

まあ、ライノウィルス以外の風邪様症状を出す感染症もあるけど、それらの病原体はライノウィルスに比べると遭遇頻度低いしね。