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天下の三菱の事だから本気出せば旅客ジェットくらい楽勝で作れる、とは思うんですがいや思いたいんですが、願わくばずっと安全な運行が続いて「さすが三菱、さすが日本」と言われますように。
「ボンバルディアと変わらんがな」とか言われませんようにどうかひとつ。
> 本気出せば旅客ジェットくらい楽勝で作れる、
機体はともかく、エンジンってそんな簡単には作れないのでは?で、飛行機って結局エンジンだよね。
日本は自衛隊機のジェット・エンジン開発の実績がありますし,大型民間旅客機機用エンジンの国際共同開発にも加わっていますただし,共同開発での分担は主に低圧ファン部分で高圧系・燃焼器部分は欧米メーカーの取り分です基礎的な技術力はあっても,信頼性第一で開発費も巨額となる民間航空機用の大型エンジンを日本単独で開発するのは事実上不可能と言っても良いでしょう
機体側の事情も似たり寄ったりですが,今回のMRJは比較的障壁の低い小型機での民間航空機市場参入の最後のチャンスを狙ったものです本気になって新会社(三菱航空機)まで作ったMRJがコケたら,国産民間機開発など二度と出来なくなるでしょう
ロケットエンジンさえ作れる技術があるわけですから,その気になれば作れるでしょう。機体を作るのと難易度はそんなに変わらないのかもしれません。
でもどっちかというと作れるかどうかより,きちんとメンテナンス網を「世界中に」作れるかどうかでしょうね。アフターケアは大事ですし,一から立ち上げるにはコストがかかります。
さらに言えばアメリカのエンジンを積めばそれだけアメリカの会社は購入の決断をしやすくなりますし,為替のリスクヘッジにもなっています。
ですからエンジンを自社で作らなかったのは懸命な判断だと思います。
MRJが500機ほど売れてから,エンジンも開発すればよろしいのではないでしょうか?でも機体メーカーはどこもエンジン作ってないですよね。
「その気になれば作れる」は、「俺は勉強すれば出来る」と言ってるのと同じだと思う。
残念ながら、実際には作れないんですよ、現実を見つめましょう。
そうかなぁ。
サイズは違うけど本田は自社でジェットエンジン作りましたよね。ロケットエンジンだと2段燃焼サイクルを実用化したのはアメリカとロシアと日本だけだし。タービンの設計・製作は日本の得意とするところです。三菱やIHIなんかは,高温・高圧の材料や燃焼の知見なんかも昔と違ってだいぶんノウハウを蓄積していると思います。
経済的な意味で,「実際には作れない」というなら同意です。エンジンの販売先がMRJだけでは採算合わせるのはMRJがバカ売れしないときついでしょうからね。まさかエンジンをライバルに売るわけにはいかないでしょうし。
やっぱり自社でエンジンを開発するのはあまり合理的でないのだろうな。
ホンダはお得意の何でも自前主義でエンジン作りましたけど,製品化の段階では素直にGEと組んでます機体も国産化率云々なんてこと言わずに,米国に子会社作ってあくまでも米国企業として事業を進めてますね
次期哨戒機用エンジンは国産したものの,実験施設の関係で性能試験を米国でおこなったりしてます
民間機用エンジンを作っても商売ベースで話を進めようと思ったら,自前でテストベッド機を持って長時間の試験飛行をしたりする必要がありますから,今の日本では極めて事業化困難でしょう(実績の無いメーカーの実績の無いエンジンは数千時間の試験飛行実績が出来て初めてセールス可能になる)
MRJに関して全然売れてないと貶す人もいますが,試作機すら存在していない状態で約200機のオーダー取ったんだから,三菱は業界では信用されていると言ってもいいくらいです
親のAC氏はエンジンの事を述べているけれど、エンジンまで行かなくても、ぱっとみてちょっとしたようなものですら日本国内で航空機のコンポーネントを作ろうと思うと試験設備など基礎的な部分がまず問題になるレベルです。例えば砂塵試験といって、簡単に言うと製品に異物が入らないかどうかをチェックするために製品に砂を吹きかける試験があります。実際にはそんなに超難しい事をしているわけじゃ無くって、簡単に言うと特殊なスプレーで規定の大きさに揃えたガラスビーズなどを吹き付けているだけです。自動車用というには及ばず、携帯電話などでも行われるような試験です。が。これ日本で航空局が認可した試験ができる公開ラボが無い。大手重工の中には持っているところがあるが貸し出しを業務にしているわけじゃないから…。
もう一つ、耐雷試験というのがあります。簡単に言うと人工の雷を落として無事かどうか確認する試験です。これは自動車などでも当然行われています。流石にそれほど需要は無いので自前でテストラボ持ってる会社は少ないようですが、各電力会社を始めオープンテストラボが結構充実していて、一般用ではいろいろと使える様になっています。が、これも日本で航空局が認可した試験ができるラボが無い。大手重工会社も最近まで保って無くて、たしかMHIがMRJ作るためになにかしたとか言う話は聞いたが…。
さらにさらに。世界的な航空機の認可の親玉はFAAと言うアメリカの航空当局なわけだが、日本でこのFAAの認可を受けた「修理工場」で、重工会社や航空会社の系列ではなく、独立して営業している修理工場は僅かな例外を除いて無い。また原則FAAは何年も日本にこの認可を新たに許可していない。この修理工場の認可は、コンポーネントの認可とはまた別の所にあって、コンポーネントを作る製造元であっても、修理の認可を持ってないと新作しかできずに修理ができなかったりする。
こういうのは単に請け負いで部品を作っているだけではあまり問題にならず、さらに上位に航空機メーカが付いている場合、それらのメーカが請け負ってくれるので問題にならないんですが、自前で航空機の部品以上、コンポーネントやシステムを作って売ろうとすると問題になってくる話です。要するに、みんな地力が足りないと言う話なんです。試験設備だって今時の自動車用の試験設備の法がよほど進んでます。しかし、航空機で必要な試験の種類や要件などをきちんと守ったテストができないと言う事になるわけです。試験する人間の資格から問題になりますから。技術はあって担当分野はまかなえても、アセンブリして実際に試験して物になるところまで持っていく基礎体力が足りないんです。それが今の現実。
#ちなみに、試験規格や技術者の認可の類いなどは、前時代的で不要な規制が多すぎると言う事を主張し#ここら辺をITを使ってがんばって改革しようとしたのが元MSの人が作った物の玉砕したEclipse Aviationです。
ただしもう一方の現実として、地方で航空機産業に参入するんだと手を挙げてがんばってる企業連合が、自前で特別な認可や許可を取得したり、認可を受けた試験設備まで新設すると言った動きもありますので、それほど悲観する様な物でもありません。着々と進んでいます。ですけどそこはまずはコンポーネントレベルからであって、いきなりエンジンというのは、今の日本ではやっぱりきわめて難しいでしょうね…。
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「科学者は100%安全だと保証できないものは動かしてはならない」、科学者「えっ」、プログラマ「えっ」
だだだ大丈夫か (スコア:0)
天下の三菱の事だから
本気出せば旅客ジェットくらい楽勝で作れる、
とは思うんですがいや思いたいんですが、
願わくばずっと安全な運行が続いて
「さすが三菱、さすが日本」と言われますように。
「ボンバルディアと変わらんがな」とか
言われませんようにどうかひとつ。
Re: (スコア:0)
> 本気出せば旅客ジェットくらい楽勝で作れる、
機体はともかく、エンジンってそんな簡単には作れないのでは?
で、飛行機って結局エンジンだよね。
Re: (スコア:4, 参考になる)
日本は自衛隊機のジェット・エンジン開発の実績がありますし,大型民間旅客機機用エンジンの国際共同開発にも加わっています
ただし,共同開発での分担は主に低圧ファン部分で高圧系・燃焼器部分は欧米メーカーの取り分です
基礎的な技術力はあっても,信頼性第一で開発費も巨額となる民間航空機用の大型エンジンを日本単独で開発するのは事実上不可能と言っても良いでしょう
機体側の事情も似たり寄ったりですが,今回のMRJは比較的障壁の低い小型機での民間航空機市場参入の最後のチャンスを狙ったものです
本気になって新会社(三菱航空機)まで作ったMRJがコケたら,国産民間機開発など二度と出来なくなるでしょう
Re: (スコア:0)
ロケットエンジンさえ作れる技術があるわけですから,その気になれば作れるでしょう。
機体を作るのと難易度はそんなに変わらないのかもしれません。
でもどっちかというと作れるかどうかより,きちんとメンテナンス網を「世界中に」作れるかどうかでしょうね。
アフターケアは大事ですし,一から立ち上げるにはコストがかかります。
さらに言えばアメリカのエンジンを積めばそれだけアメリカの会社は購入の決断をしやすくなりますし,
為替のリスクヘッジにもなっています。
ですからエンジンを自社で作らなかったのは懸命な判断だと思います。
MRJが500機ほど売れてから,エンジンも開発すればよろしいのではないでしょうか?
でも機体メーカーはどこもエンジン作ってないですよね。
Re: (スコア:1)
「その気になれば作れる」は、「俺は勉強すれば出来る」と言ってるのと同じだと思う。
残念ながら、実際には作れないんですよ、現実を見つめましょう。
Re: (スコア:0)
そうかなぁ。
サイズは違うけど本田は自社でジェットエンジン作りましたよね。
ロケットエンジンだと2段燃焼サイクルを実用化したのはアメリカとロシアと日本だけだし。
タービンの設計・製作は日本の得意とするところです。
三菱やIHIなんかは,高温・高圧の材料や燃焼の知見なんかも
昔と違ってだいぶんノウハウを蓄積していると思います。
経済的な意味で,「実際には作れない」というなら同意です。
エンジンの販売先がMRJだけでは採算合わせるのはMRJがバカ売れしないときついでしょうからね。
まさかエンジンをライバルに売るわけにはいかないでしょうし。
やっぱり自社でエンジンを開発するのはあまり合理的でないのだろうな。
Re: (スコア:3, 参考になる)
ホンダはお得意の何でも自前主義でエンジン作りましたけど,製品化の段階では素直にGEと組んでます
機体も国産化率云々なんてこと言わずに,米国に子会社作ってあくまでも米国企業として事業を進めてますね
次期哨戒機用エンジンは国産したものの,実験施設の関係で性能試験を米国でおこなったりしてます
民間機用エンジンを作っても商売ベースで話を進めようと思ったら,自前でテストベッド機を持って長時間の試験飛行をしたりする必要がありますから,今の日本では極めて事業化困難でしょう(実績の無いメーカーの実績の無いエンジンは数千時間の試験飛行実績が出来て初めてセールス可能になる)
MRJに関して全然売れてないと貶す人もいますが,試作機すら存在していない状態で約200機のオーダー取ったんだから,三菱は業界では信用されていると言ってもいいくらいです
Re:だだだ大丈夫か (スコア:2, 参考になる)
親のAC氏はエンジンの事を述べているけれど、エンジンまで行かなくても、ぱっとみてちょっとしたようなものですら日本国内で航空機のコンポーネントを作ろうと思うと試験設備など基礎的な部分がまず問題になるレベルです。
例えば砂塵試験といって、簡単に言うと製品に異物が入らないかどうかをチェックするために製品に砂を吹きかける試験があります。実際にはそんなに超難しい事をしているわけじゃ無くって、簡単に言うと特殊なスプレーで規定の大きさに揃えたガラスビーズなどを吹き付けているだけです。
自動車用というには及ばず、携帯電話などでも行われるような試験です。が。これ日本で航空局が認可した試験ができる公開ラボが無い。大手重工の中には持っているところがあるが貸し出しを業務にしているわけじゃないから…。
もう一つ、耐雷試験というのがあります。簡単に言うと人工の雷を落として無事かどうか確認する試験です。これは自動車などでも当然行われています。流石にそれほど需要は無いので自前でテストラボ持ってる会社は少ないようですが、各電力会社を始めオープンテストラボが結構充実していて、一般用ではいろいろと使える様になっています。が、これも日本で航空局が認可した試験ができるラボが無い。大手重工会社も最近まで保って無くて、たしかMHIがMRJ作るためになにかしたとか言う話は聞いたが…。
さらにさらに。世界的な航空機の認可の親玉はFAAと言うアメリカの航空当局なわけだが、日本でこのFAAの認可を受けた「修理工場」で、重工会社や航空会社の系列ではなく、独立して営業している修理工場は僅かな例外を除いて無い。また原則FAAは何年も日本にこの認可を新たに許可していない。この修理工場の認可は、コンポーネントの認可とはまた別の所にあって、コンポーネントを作る製造元であっても、修理の認可を持ってないと新作しかできずに修理ができなかったりする。
こういうのは単に請け負いで部品を作っているだけではあまり問題にならず、さらに上位に航空機メーカが付いている場合、それらのメーカが請け負ってくれるので問題にならないんですが、自前で航空機の部品以上、コンポーネントやシステムを作って売ろうとすると問題になってくる話です。
要するに、みんな地力が足りないと言う話なんです。試験設備だって今時の自動車用の試験設備の法がよほど進んでます。
しかし、航空機で必要な試験の種類や要件などをきちんと守ったテストができないと言う事になるわけです。試験する人間の資格から問題になりますから。技術はあって担当分野はまかなえても、アセンブリして実際に試験して物になるところまで持っていく基礎体力が足りないんです。それが今の現実。
#ちなみに、試験規格や技術者の認可の類いなどは、前時代的で不要な規制が多すぎると言う事を主張し
#ここら辺をITを使ってがんばって改革しようとしたのが元MSの人が作った物の玉砕したEclipse Aviationです。
ただしもう一方の現実として、地方で航空機産業に参入するんだと手を挙げてがんばってる企業連合が、自前で特別な認可や許可を取得したり、認可を受けた試験設備まで新設すると言った動きもありますので、それほど悲観する様な物でもありません。
着々と進んでいます。ですけどそこはまずはコンポーネントレベルからであって、いきなりエンジンというのは、今の日本ではやっぱりきわめて難しいでしょうね…。