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科学技術面では陸蒸気と戦争の道具ぐらいしか見るべきものなかったですな。それが今は(略)100年後には、技術文明ももっと質的な変化を遂げてると思うよ。情報化社会とか言ったレベルじゃあなく。
>科学技術面では陸蒸気と戦争の道具ぐらいしか見るべきものなかったですな
「奇跡の年」が1905年.マクスウェルによる電磁気学の見事な定式化が行われ,初期量子論が勃興し,相対論が生まれ,ボルツマンによる統計・熱力学の微視的再解釈が行われ,無線通信が生まれ,X線が発見され,ハーバー・ボッシュ法により空気から無尽蔵の肥料が作られるようになり,原子核が発見され,石油化学工業が興り,放射性元素が単離され,ブラウン管が生み出され,飛行機が初めて空を飛び,宇宙線が確認され,同位体というものが発見され,条件反射が見出され,プレートテクトニクスの萌芽が生じた1900年前後を「見るべきものがなかった」とはなんたる暴言!#あの当時の科学界・技術界に居られたらとても面白かったんだろうなあという気が.
「奇跡の年」は、その当時の人たち自身も「いまは奇跡の年(時代)だ」と思っていたのでしょうか。それとも、後世の人たちが振り返って、今の重要な技術の多くがあのころ芽が出はじめていた、と気付いたのでしょうか。
もしかしたら、100年後の人々は、2012年前後を振り返って、この頃にこの新たな技術の芽が出たんだけど当時の人はほとんど気付いてなかっただろうなあ、なんて思ったりするのでしょうか。
>その当時の人たち自身も「いまは奇跡の年(時代)だ」と思っていたのでしょうか。
1905年を「奇跡の年」と思っていたかというとそれは無いと思います.が,一方で19世紀末には古典論の破綻がいろいろ見えていた事,20世紀に入り様々な新たな実験事実や仮説・理論が出てきていた事から,「今の時代は変革期だ」という事自体はぼんやりと認識されていたのではないか,と思います.今後どの理論が現状を打破していくのかはわからない,でも何かが必要だ,というのは見えていましたので.
ただ,「物理として革新的な事が起きている」と言うところまでは気づいていたでしょうが,それが現在の様々な技術(半導体素子,レーザー,超高性能な各種分析技術,等)にまで発展するような,工学技術の基盤として多用される事になる,なんてことに気づいていた人はあまり居ないと思います.#「いつの日か実現するかも知れない」可能性(と言うか夢)としては挙げられたでしょうが.
>2012年前後を振り返って、この頃にこの新たな技術の芽が出たんだけど当時の人は>ほとんど気付いてなかっただろうなあ、なんて思ったりするのでしょうか。
あってもおかしくは無いと思います.素核なんかではようやっと標準模型の限界が議論出来るようになって次の理論がぶつかり合ってますし,生物方面ではかつては思いもよらなかったような複雑なシステムだという事が見えてきていたりします.物質物理や化学なんかでも,ナノ構造やトポロジーに依存した物性だとか,典型元素だけで貴金属的な触媒活性を出す系だとか,自在にナノ構造を組み上げる自己組織系だとか,いろいろ新しい概念も出てきています.こういった中(だとか,もっと思いも寄らない何か)から,想像を絶する発達を遂げる何かが出てもおかしくはないはず.
が,その中に本当に「当たり」があるのかどうかは誰一人知らないという.それがわかれば苦労しないで済むんですけどね.
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ナニゲにアレゲなのは、ナニゲなアレゲ -- アレゲ研究家
1912年 (スコア:0)
科学技術面では陸蒸気と戦争の道具ぐらいしか見るべきものなかったですな。
それが今は(略)
100年後には、技術文明ももっと質的な変化を遂げてると思うよ。情報化社会とか言ったレベルじゃあなく。
Re: (スコア:5, 興味深い)
>科学技術面では陸蒸気と戦争の道具ぐらいしか見るべきものなかったですな
「奇跡の年」が1905年.
マクスウェルによる電磁気学の見事な定式化が行われ,初期量子論が勃興し,相対論が生まれ,ボルツマンによる統計・熱力学の微視的再解釈が行われ,無線通信が生まれ,X線が発見され,ハーバー・ボッシュ法により空気から無尽蔵の肥料が作られるようになり,原子核が発見され,石油化学工業が興り,放射性元素が単離され,ブラウン管が生み出され,飛行機が初めて空を飛び,宇宙線が確認され,同位体というものが発見され,条件反射が見出され,プレートテクトニクスの萌芽が生じた1900年前後を「見るべきものがなかった」とはなんたる暴言!
#あの当時の科学界・技術界に居られたらとても面白かったんだろうなあという気が.
Re: (スコア:1)
「奇跡の年」は、その当時の人たち自身も「いまは奇跡の年(時代)だ」と思っていたのでしょうか。
それとも、後世の人たちが振り返って、今の重要な技術の多くがあのころ芽が出はじめていた、と気付いたのでしょうか。
もしかしたら、100年後の人々は、2012年前後を振り返って、この頃にこの新たな技術の芽が出たんだけど当時の人は
ほとんど気付いてなかっただろうなあ、なんて思ったりするのでしょうか。
Re:1912年 (スコア:4, 興味深い)
>その当時の人たち自身も「いまは奇跡の年(時代)だ」と思っていたのでしょうか。
1905年を「奇跡の年」と思っていたかというとそれは無いと思います.
が,一方で19世紀末には古典論の破綻がいろいろ見えていた事,20世紀に入り様々な新たな実験事実や仮説・理論が出てきていた事から,「今の時代は変革期だ」という事自体はぼんやりと認識されていたのではないか,と思います.
今後どの理論が現状を打破していくのかはわからない,でも何かが必要だ,というのは見えていましたので.
ただ,「物理として革新的な事が起きている」と言うところまでは気づいていたでしょうが,それが現在の様々な技術(半導体素子,レーザー,超高性能な各種分析技術,等)にまで発展するような,工学技術の基盤として多用される事になる,なんてことに気づいていた人はあまり居ないと思います.
#「いつの日か実現するかも知れない」可能性(と言うか夢)としては挙げられたでしょうが.
>2012年前後を振り返って、この頃にこの新たな技術の芽が出たんだけど当時の人は
>ほとんど気付いてなかっただろうなあ、なんて思ったりするのでしょうか。
あってもおかしくは無いと思います.
素核なんかではようやっと標準模型の限界が議論出来るようになって次の理論がぶつかり合ってますし,生物方面ではかつては思いもよらなかったような複雑なシステムだという事が見えてきていたりします.物質物理や化学なんかでも,ナノ構造やトポロジーに依存した物性だとか,典型元素だけで貴金属的な触媒活性を出す系だとか,自在にナノ構造を組み上げる自己組織系だとか,いろいろ新しい概念も出てきています.こういった中(だとか,もっと思いも寄らない何か)から,想像を絶する発達を遂げる何かが出てもおかしくはないはず.
が,その中に本当に「当たり」があるのかどうかは誰一人知らないという.
それがわかれば苦労しないで済むんですけどね.