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24/192の有用性に関して、技術的な誤解に基づくコメントが見られるけど、この件に関しては以下の記事に非常にわかりやすくまとめられていると思う。 24/192 Music Downloads are Very Silly Indeed [xiph.org] 以前、/.jの記事にもなってますね。 24ビット/192kHz形式での音楽ファイル配布は無意味? [it.srad.jp]
ただし、このタレコミ文は誤解を招く表現だし、長い記事なので、時間がない or 英語が苦手という人のために簡単にまとめると。
1. 24/192は録音や編集の段階では有用だけど、「配信」に使うのは無意味または有害であるというのが記事の主張。圧縮のことは基本的に扱っていない。
> * 人間の可聴限界周波数とは、知覚可能な最小音量と、痛みを感じる限界音量が一致する点です。> つまり、可聴限界周波数の音を聞かせようとすれば
無意識影響派の人は聞こえなくても影響がある(かもしれない)、って主張だから「聞かせようとすれば」なんてそんなことする意味はないんだよね。
そのグラフで言うなら、20KHzで140db以下の音は、意識の上では痛くもないし、聞こえもしないってだけの話だから、全然無意識影響派の人の主張とはぶつからないよ。
まぁ、そのレンジの音(ていうか音として認識されてないんだから、単なる空気の振動)が疲労感とかの影響があるかどうか、別の実験をして証拠を出さないといけないけどね。
ここで問題になるのは、20kHz, 140dBという知覚限界の音量と、実際の音楽に入っている音の20kHz成分の音量がどのぐらい違うかという事です。
ちょっと検索すると、ステレオから1m離れたところでの音量は70dBというのがありました。そんなのボリュームつまみの位置依存だろというのは置いておいて、この値を採用すると、140dBとは70dBも違います。つまり、音波のパワーが7桁低いわけです。しかも、ここで言う70dBというのは全周波数帯域の音のパワーを積分したものです。20kHzの成分となると、さらに数桁低い可能性があります。
問題は、知覚限界よりもさらに7桁以上小さいパワーの音波が、無意識であっても影響を与えるのかという事です。もちろん絶対にあり得ないとは言えませんが、その可能性は低いと見るのが常識的な判断ではないでしょうか。それでも、「無意識の影響がある」と主張するのなら、その証明責任は「影響がある」と主張する側にあるのではないかという事です。
もちろん上記の論理だけで、「影響は絶対にない」と証明することもできません。
全くその通りです。実際のところ、意識されない感覚の影響なんて、よっぽど明確な実験結果でも出てこない限り無視できる問題だとは思いますが、まぁだからと言って的外れの論理展開をしていいということになりませんし、そんなことで揚げ足を取らせるのもつまらない話じゃないですか。
あ、あと知覚水準と比べて7桁も小さいっていうのもあまり意味の無い議論ですよね。
今は空気の振動が音として知覚される以外のメカニズムで影響を与えるかもしれないという話をしているのですから、それが音の知覚とは全く異なる特性を持っていたって不思議ではありません。
情報処理の起点たる内耳の反応特性のデータでもそうなら、それなりに説得力があると思いますけと。
何れにせよ、こちらは可能性だけの話を好き勝手に言ってるだけなので、ちゃんと否定するのは大変だと思います。お疲れ様。
別のコメントで紹介されていた以下のリンクに、NHKが非可聴帯域音の影響をブラインドテストで調べた結果があります。http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/NHKreport486.html [www.ne.jp]結論は、非可聴帯域を含む音楽と含まない音楽は聞き分けられないというものです。これは、「非可聴帯域の音が無意識の影響を与えている」という説に対するかなり明確な否定だと思いますよ。
>情報処理の起点たる内耳の反応特性のデータでもそうなら、>それなりに説得力があると思いますけと。
人間の可聴域グラフは内耳の反応特性をほぼダイレクトに反映しているというのが医学的理解ですよ。詳しくはWikipediaの蝸牛 [wikipedia.org]の項でも読んでもらえば分かりますが、蝸牛に入射した音波は、周波数によって基底膜上の異なる位置に振動のピーク(共振に似ているがちょっと違う)を作ります。で、基底膜上に分布する有毛細胞のうちピーク位置に対応するものが振動を神経パルスに変換して脳に送るわけです。蝸牛の音響特性上、20kHz以上の音では、基底膜上にピークが形成されません。そのため、神経パルスも送られず、知覚できないわけです。この点は、私の元コメントにあるxiph.orgの記事でも最初に説明されています。
最初のコメントと合わせて読むと、随分有意義な内容になりましたね。ここまでご丁寧に説明して頂くと、さすがにそのNHKの記事の紹介コメントについているレスのような話や、蝸牛以外にももしかしたら、みたいなほじくり返しはできませんね。
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皆さんもソースを読むときに、行と行の間を読むような気持ちで見てほしい -- あるハッカー
24bit/192kHz「配信」は無意味 (スコア:3, 興味深い)
24/192の有用性に関して、技術的な誤解に基づくコメントが見られるけど、この件に関しては以下の記事に非常にわかりやすくまとめられていると思う。
24/192 Music Downloads are Very Silly Indeed [xiph.org]
以前、/.jの記事にもなってますね。
24ビット/192kHz形式での音楽ファイル配布は無意味? [it.srad.jp]
ただし、このタレコミ文は誤解を招く表現だし、長い記事なので、時間がない or 英語が苦手という人のために簡単にまとめると。
1. 24/192は録音や編集の段階では有用だけど、「配信」に使うのは無意味または有害であるというのが記事の主張。圧縮のことは基本的に扱っていない。
Re: (スコア:0)
> * 人間の可聴限界周波数とは、知覚可能な最小音量と、痛みを感じる限界音量が一致する点です。
> つまり、可聴限界周波数の音を聞かせようとすれば
無意識影響派の人は聞こえなくても影響がある(かもしれない)、って主張だから
「聞かせようとすれば」なんてそんなことする意味はないんだよね。
そのグラフで言うなら、20KHzで140db以下の音は、意識の上では痛くもないし、聞こえもしないってだけの話だから、
全然無意識影響派の人の主張とはぶつからないよ。
まぁ、そのレンジの音(ていうか音として認識されてないんだから、単なる空気の振動)が
疲労感とかの影響があるかどうか、別の実験をして証拠を出さないといけないけどね。
Re:24bit/192kHz「配信」は無意味 (スコア:1)
ここで問題になるのは、20kHz, 140dBという知覚限界の音量と、実際の音楽に入っている音の20kHz成分の音量がどのぐらい違うかという事です。
ちょっと検索すると、ステレオから1m離れたところでの音量は70dBというのがありました。そんなのボリュームつまみの位置依存だろというのは置いておいて、この値を採用すると、140dBとは70dBも違います。つまり、音波のパワーが7桁低いわけです。しかも、ここで言う70dBというのは全周波数帯域の音のパワーを積分したものです。20kHzの成分となると、さらに数桁低い可能性があります。
問題は、知覚限界よりもさらに7桁以上小さいパワーの音波が、無意識であっても影響を与えるのかという事です。もちろん絶対にあり得ないとは言えませんが、その可能性は低いと見るのが常識的な判断ではないでしょうか。それでも、「無意識の影響がある」と主張するのなら、その証明責任は「影響がある」と主張する側にあるのではないかという事です。
もちろん上記の論理だけで、「影響は絶対にない」と証明することもできません。
Re: (スコア:0)
全くその通りです。実際のところ、意識されない感覚の
影響なんて、よっぽど明確な実験結果でも出てこない限り
無視できる問題だとは思いますが、まぁだからと言って的外れの
論理展開をしていいということになりませんし、そんなことで揚げ足を
取らせるのもつまらない話じゃないですか。
Re: (スコア:0)
あ、あと知覚水準と比べて7桁も小さいっていうのも
あまり意味の無い議論ですよね。
今は空気の振動が音として知覚される以外のメカニズムで
影響を与えるかもしれないという話をしているのですから、
それが音の知覚とは全く異なる特性を持っていたって不思議では
ありません。
情報処理の起点たる内耳の反応特性のデータでもそうなら、
それなりに説得力があると思いますけと。
何れにせよ、こちらは可能性だけの話を好き勝手に
言ってるだけなので、ちゃんと否定するのは大変だと思います。
お疲れ様。
Re:24bit/192kHz「配信」は無意味 (スコア:1)
別のコメントで紹介されていた以下のリンクに、NHKが非可聴帯域音の影響をブラインドテストで調べた結果があります。
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/NHKreport486.html [www.ne.jp]
結論は、非可聴帯域を含む音楽と含まない音楽は聞き分けられないというものです。
これは、「非可聴帯域の音が無意識の影響を与えている」という説に対するかなり明確な否定だと思いますよ。
>情報処理の起点たる内耳の反応特性のデータでもそうなら、
>それなりに説得力があると思いますけと。
人間の可聴域グラフは内耳の反応特性をほぼダイレクトに反映しているというのが医学的理解ですよ。詳しくはWikipediaの蝸牛 [wikipedia.org]の項でも読んでもらえば分かりますが、蝸牛に入射した音波は、周波数によって基底膜上の異なる位置に振動のピーク(共振に似ているがちょっと違う)を作ります。で、基底膜上に分布する有毛細胞のうちピーク位置に対応するものが振動を神経パルスに変換して脳に送るわけです。蝸牛の音響特性上、20kHz以上の音では、基底膜上にピークが形成されません。そのため、神経パルスも送られず、知覚できないわけです。この点は、私の元コメントにあるxiph.orgの記事でも最初に説明されています。
Re: (スコア:0)
最初のコメントと合わせて読むと、随分有意義な内容になりましたね。
ここまでご丁寧に説明して頂くと、さすがにそのNHKの記事の紹介コメントについているレスのような話や、
蝸牛以外にももしかしたら、みたいなほじくり返しはできませんね。