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なんで今更陸路や海路使おうとするのか分からんいまどき物流も人も全部飛行機でいいだろう
具体的に数字で考えられない君に、少し現実を提示しよう。
青函トンネルを通る貨物輸送は、現状、1日25往復前後行われてる。長いトンネルの坂があり、牽引性能確保のため貨物列車の重量上限は1編成1000tだ。いま日本で使われてる一番多いコンテナ車(コキ100~107系列)は「大まかな換算数値で無積載1.8t、積載5t」で計算されているので、単純計算で1000tのうち640tが貨物重量になる(※換算値は「コキ実車10xの1両のスペック」ではないので間違いなきよう)それが25往復ということは1日に16,000tの貨物が青函トンネルを介してやりとりされている、ということになる
一方、たとえば(旅客は乗せない)貨物特化機のB767-300Fの積載量は28,824kg [anacargo.jp]で・・・なんか単位からして違う絶望感があるが、マトモに計算するなら同じ量の貨物を運ぶのに555便ほど貨物機を飛ばす必要が出てくる。こんなの言うまでもなく現行施設では無理ゲーだ。函館と新千歳あたりで555便の離発着枠(それぞれの空港に等分し、更に24時間体勢で動いても1時間あたり12本必要)を用意するとかな。ついでに少なく見積もってもその1/3程度、つまり180機を置けるスポットを空港に増設する必要がある。これも等分したいけど立地的に函館の拡張とか無理だろうから、新千歳に180機置けるスペースを用意することに・・・いや、流石にその規模は新千歳も無理だ。そうすると空港を1つ新設するしか現実的な解がなくなって、1日平均600便前後が離発着してる成田と同じぐらいの規模の空港を北海道のどこかに作ることになる。まあ北海道なら土地買収は本州よりは楽だろうし、貨物専用と割り切るなら旅客ターミナルは不要にしても、成田と同規模(滑走路2本)って結構大変だぞ。しかも前述のように莫大な駐機スポットが必要になる。ちなみに羽田空港の駐機スポットがフル稼働させても80かそこらなので、その2倍以上って時点でどれくらいの規模になるかは察するべき。しかも北海道側はそれで良くても、その荷物を受け取る本州側はどうするんだ。いきなり既存の空港の離着陸数を増やしますとか無理にも程があるから、受け口として滑走路1本の地方空港クラスだと3つや4つは作らないと足りないぞ。例によって前述の駐機スポットの数も同じようについて回るから滑走路は1本でも空港規模はかなりでかくなるのだが。空港なんて1個作れば1兆円ぐらいはかかるし、貨物特化の駐機スポットを大量に用意するとその2倍は軽いだろう(新空港までの鉄道や道路インフラあわせれば更にその1.5倍ぐらいは見積もる必要がある)、青函トンネルの貨物輸送を航空機で代用するインフラを整えるだけで12~15兆円は必要。あと1日に280往復もするなら、控えめに見積もっても70~80機は航空機が追加で必要になる。前述のB767-300Fが1機、1.5億ドル(175億円)なので70機で1.2兆円。これでも多分ギリギリ足りるかどうか。
つごう、「青函トンネルの物流を全部飛行機で」と言い出すと初期投資だけで15兆円近いのコストがかかるんだけど、誰がそれを負担するんだ?工費3900億と書いてあって、まあトラブルが発生したりトンネルに付随した貨物施設その他を考慮しても6~7000億で事足りそうな第2青函トンネルと比べて費用対効果なんて馬鹿でもわかるわな。むしろ第2青函トンネルと言わず、第10青函トンネルぐらいまで掘っても半額以下だ。現行の青函トンネル(複線)を新幹線専用にして、追加で在来線用で複線に2本、貨物用で複線で2本、ついでに自動車道も上下線で2本掘ってみよう。それでもかかるコストは「現行と同程度の輸送力を航空機に振り替える」ことの1/3程度の投資で済むんだよ。そうすると「新幹線は気兼ねなくスピードが出せて時間短縮でき、旅客は在来線による安価な移動も可能になり、貨物は現行より増発でき、さらに長距離トラックで鉄道貨物コンテナには不向きな物資も輸送できるようになる、という圧倒的な輸送力を確保できてみんな幸せになるぞ。
それでも
いまどき物流も人も全部飛行機でいいだろう
って言うのかね?君は。
# 無知なのは仕方ないにせよ、それを自覚しない馬鹿が増えると社会インフラの適正な投資が行われなくなる# そういう方面が衆愚政治みたいな様相を徹すると、どんどん国力が落ちていって苦しむのは国民だからな
駄菓子菓子、物流は兎も角津軽海峡越えの人の往還を、なんで今更必ず新幹線特急券代を払っての陸路を使おうとするのか、一般人(≒非道民)に分からないのも、一面の事実。挙げ句に津軽海峡越えの物流に支障を来すなど、正気の沙汰とは思えない。
まあ今回の話は、身銭を切る可能性は低く、仮称第二青函トンネル建設特需が期待できる、青森県人の発案だから解らないでもない。
最適化されて今の状況があると何故考えない?
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私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson
飛行機でいいのでは…? (スコア:0)
なんで今更陸路や海路使おうとするのか分からん
いまどき物流も人も全部飛行機でいいだろう
Re:飛行機でいいのでは…? (スコア:1)
具体的に数字で考えられない君に、少し現実を提示しよう。
青函トンネルを通る貨物輸送は、現状、1日25往復前後行われてる。
長いトンネルの坂があり、牽引性能確保のため貨物列車の重量上限は1編成1000tだ。
いま日本で使われてる一番多いコンテナ車(コキ100~107系列)は「大まかな換算数値で無積載1.8t、積載5t」で計算されているので、単純計算で1000tのうち640tが貨物重量になる(※換算値は「コキ実車10xの1両のスペック」ではないので間違いなきよう)
それが25往復ということは1日に16,000tの貨物が青函トンネルを介してやりとりされている、ということになる
一方、たとえば(旅客は乗せない)貨物特化機のB767-300Fの積載量は28,824kg [anacargo.jp]で・・・なんか単位からして違う絶望感があるが、マトモに計算するなら同じ量の貨物を運ぶのに555便ほど貨物機を飛ばす必要が出てくる。
こんなの言うまでもなく現行施設では無理ゲーだ。函館と新千歳あたりで555便の離発着枠(それぞれの空港に等分し、更に24時間体勢で動いても1時間あたり12本必要)を用意するとかな。ついでに少なく見積もってもその1/3程度、つまり180機を置けるスポットを空港に増設する必要がある。これも等分したいけど立地的に函館の拡張とか無理だろうから、新千歳に180機置けるスペースを用意することに・・・いや、流石にその規模は新千歳も無理だ。
そうすると空港を1つ新設するしか現実的な解がなくなって、1日平均600便前後が離発着してる成田と同じぐらいの規模の空港を北海道のどこかに作ることになる。まあ北海道なら土地買収は本州よりは楽だろうし、貨物専用と割り切るなら旅客ターミナルは不要にしても、成田と同規模(滑走路2本)って結構大変だぞ。しかも前述のように莫大な駐機スポットが必要になる。ちなみに羽田空港の駐機スポットがフル稼働させても80かそこらなので、その2倍以上って時点でどれくらいの規模になるかは察するべき。
しかも北海道側はそれで良くても、その荷物を受け取る本州側はどうするんだ。いきなり既存の空港の離着陸数を増やしますとか無理にも程があるから、受け口として滑走路1本の地方空港クラスだと3つや4つは作らないと足りないぞ。例によって前述の駐機スポットの数も同じようについて回るから滑走路は1本でも空港規模はかなりでかくなるのだが。
空港なんて1個作れば1兆円ぐらいはかかるし、貨物特化の駐機スポットを大量に用意するとその2倍は軽いだろう(新空港までの鉄道や道路インフラあわせれば更にその1.5倍ぐらいは見積もる必要がある)、青函トンネルの貨物輸送を航空機で代用するインフラを整えるだけで12~15兆円は必要。
あと1日に280往復もするなら、控えめに見積もっても70~80機は航空機が追加で必要になる。前述のB767-300Fが1機、1.5億ドル(175億円)なので70機で1.2兆円。これでも多分ギリギリ足りるかどうか。
つごう、「青函トンネルの物流を全部飛行機で」と言い出すと初期投資だけで15兆円近いのコストがかかるんだけど、誰がそれを負担するんだ?
工費3900億と書いてあって、まあトラブルが発生したりトンネルに付随した貨物施設その他を考慮しても6~7000億で事足りそうな第2青函トンネルと比べて費用対効果なんて馬鹿でもわかるわな。
むしろ第2青函トンネルと言わず、第10青函トンネルぐらいまで掘っても半額以下だ。現行の青函トンネル(複線)を新幹線専用にして、追加で在来線用で複線に2本、貨物用で複線で2本、ついでに自動車道も上下線で2本掘ってみよう。それでもかかるコストは「現行と同程度の輸送力を航空機に振り替える」ことの1/3程度の投資で済むんだよ。
そうすると「新幹線は気兼ねなくスピードが出せて時間短縮でき、旅客は在来線による安価な移動も可能になり、貨物は現行より増発でき、さらに長距離トラックで鉄道貨物コンテナには不向きな物資も輸送できるようになる、という圧倒的な輸送力を確保できてみんな幸せになるぞ。
それでも
って言うのかね?君は。
# 無知なのは仕方ないにせよ、それを自覚しない馬鹿が増えると社会インフラの適正な投資が行われなくなる
# そういう方面が衆愚政治みたいな様相を徹すると、どんどん国力が落ちていって苦しむのは国民だからな
Re: (スコア:0)
駄菓子菓子、物流は兎も角津軽海峡越えの人の往還を、なんで今更必ず新幹線特急券代を払っての陸路を使おうとするのか、一般人(≒非道民)に分からないのも、一面の事実。
挙げ句に津軽海峡越えの物流に支障を来すなど、正気の沙汰とは思えない。
まあ今回の話は、身銭を切る可能性は低く、仮称第二青函トンネル建設特需が期待できる、青森県人の発案だから解らないでもない。
Re:飛行機でいいのでは…? (スコア:1)
最適化されて今の状況があると何故考えない?