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アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家
ミトコンドリアDNAとY-DNAの調査 (スコア:4, 参考になる)
最初に行って今も続けている調査 [oxfordancestors.com]の大規模拡大版のようですね。
例えば、オーストラリア先住民のDNAがあまり集められずにデータ不足だったようなので、
今回はそれを含めたくさんの地域でたくさんの人々のDNAが収集されてデータの蓄積が行わ
れることを期待しています。
参考書籍:イヴの七人の娘たち [amazon.co.jp]、アダムの呪い [amazon.co.jp]
Re:ミトコンドリアDNAとY-DNAの調査 (スコア:1)
Y染色体とミトコンドリアで父系と母系の移住を独立に推定
できるわけですね。
うまくいけば、本当に様々な民族がどのように成立してきたのかが
わかるかもしれませんね。
# ミイラで残っている過去の人類の分析も同時に行えたら、
# 面白いんじゃないかなぁ。歴史に突然現れて消えていった
# 謎の民族の来歴がわかったら、歴史学者は喜ぶでしょう。
Re:ミトコンドリアDNAとY-DNAの調査 (スコア:2)
ちゃんと現代にも同じ系統の子孫がいるそうで、子孫の女性についても触れてあります。
Re:ミトコンドリアDNAとY-DNAの調査 (スコア:1, 興味深い)
というのは、昆虫の話になりますが、mtDNAと核DNAを使って種の分岐を推定しようとしたところ、
全く違う系統樹が出来てどうしようもなくなった、という話があります。
結局、mtDNAを使うのをやめた、という結論になったっぽいのですが。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Search&db=pubmed&term=sota+t%2C+vogler&tool=fuzzy
Re:ミトコンドリアDNAとY-DNAの調査 (スコア:1)
っつーか曽田先生のあれか。
種がちゃんと分岐してなかった、ということを表しているわけですから、そりゃ種の分岐は推定できないですわな。
父性遺伝する領域があればもっと詳細に交雑の状況を記述できるんでしょうけどねぇ。
そういう状況でできることは確かに極めて限られるでしょうね。
ただ、今回の場合は人間ですから、父性遺伝するY染色体上の領域も使うことで交雑の状況をそれなりにきちんと知ることができる可能性はあると思います。
Re:ミトコンドリアDNAとY-DNAの調査 (スコア:1)
# 一つ下でほぼ同じ事を投稿してしまいました。
それだけじゃ、なんなのでコメントを一つ。
> 種がちゃんと分岐してなかった
分岐が起こっていないワケじゃないと思いますよ。
分岐が起こったら必ず生殖隔離が起こるワケじゃないですから。
分岐が起こってしばらくたった後にもう一度出会った。
生殖隔離が完全じゃなかったために交雑が起こった
と考える方が自然な解釈だと思います。
Re:ミトコンドリアDNAとY-DNAの調査 (スコア:1)
Re:ミトコンドリアDNAとY-DNAの調査 (スコア:1)
分岐は2群の間で言ってみればGene flowが起こらなくなること
と言い換えることが出来ると思いますよ。物理的な隔離があって、
生殖隔離が生じていなくても分岐はおこっています。
ここで話題の昆虫の例は、種内でのmtDNAの変異の方が
種間での変異よりも大きい場合があるのでしょうね。
だから、mtDNAのgene treeが種分化を反映していないといっている
のでしょう。
mtDNAそれだけ変異があると言うことは、分岐があってからそれなりの
時間は経っていると考えられます。
# また、種間で生殖隔離が不完全な例は良くあることです。
Re:ミトコンドリアDNAとY-DNAの調査 (スコア:1)
これは、まあ特殊な例でしょうね。
どうも以下のようなプロセスなんじゃないかと思われます。
1) 二つの種が分岐した後、しばらくして出会って交雑がおこった。
2) メス側の種ではなくオス側の種からバッククロスがかかった。
3) その結果、いわば細胞質置換のような状態になった。
そのため、種内に系統的に離れたミトコンドリアが存在する事になり
mtDNAのgene tree では種の分岐を推定できなくなってしまった。
そのため、核のマーカーで推定した方が妥当な結果になっているのでしょう。
ただ、核のマーカーが常染色体上にあるものの場合は、運が悪ければ
mtDNAと同じ結果になるでしょう。
でも、人間の場合、Y染色体上の領域を使うことで父系の移住だけを
推定できるハズなので、ある集団に対する Gene flowが母系、父系
どちらで起こったかも推定出来る可能性が高いと思います。
# 父系でしか遺伝しないものと母系でしか遺伝しないもの、両方
# 利用できるのがスバラシイところですね。