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MRJがいまいち成功しないのとホンダジェットの好調の差は何か。
要するに、「日本の技術は世界屈指ぃぃぃぃぃ」と拘ったのがMRJで、「日本じゃ飛行機開発は無理だわ」と諦めてアメリカで研究開発を行なったのがHondaJetだということ。
HondaJetの成功は日本の技術力に灯された希望の光…どころか日本はダメだったという証になってしまった。なんだか嬉しいようで切ない現実だ。
現時点での決定的な差は、始めた時期。ホンダジェットは先に始めたので、先に結果が出た。
ホンダジェットの正式開発開始は1997年。初フライトはその5年後の2003年。形式認証が降り納品をはじめたのは2015年で、開発開始から18年、初フライトから13年かかった。一方でMRJの正式開発開始は2008年。初フライトは2015年で7年かかった。2020年形式認証が降りる予定。開発開始から12年、初フライトから5年かかる計算。
実は期間的には、ほぼ同じだけかかっているんだよね。
先に始めた分だけホンダジェットが先に結果が出ただけで、日本の技術云々とか、開発は無理だわと判断して云々は間違い。そもそもこの分析、MRJの部品の7割が外国製で、ホンダジェットは開発当初はほとんど国産装備品がなかったが、形式認証を取る関係でブラッシュアップを重ねていった事で、日本の航空機部品メーカの参画が増えていったことと分析が矛盾してるでしょ。
さらに言えば、はっきり言って外国勢に形式認証を取らせたくないロビー集団の存在の有無がかなり大きい。つまり市場の大きさや有無だ。ホンダジェットは小型スポーツカーを売る商売に参入しようとしているようなものだが、MRJはバスに参入しようとしているようなもの。目指す金額も市場も規模も、そしてライバルも違う。
MRJはボンバルディアにエンブライエルを始めとして、強力な既存会社がおり、いずれもFAAやEASAに強力な影響力を持っている。さらに最近ではそれぞれ国策企業であるエアバス、ボーイングとの提携・買収などが報道されている。MRJはそれを承知の上で、市場に売ってでた所がある。ただ、開発を開始していた時点では規制になかった条項(電気系配線のより厳格な分離)が、初フライトの直前ごろを狙って付け加えられており、その規制によって2年以上の延期を迫られたのは、計算外だったと思われるが。
一方で、ホンダの場合はそれらの市場に入りこむのはそもそも難しいと判断して、競合を避ける形で立ち回ったところが決定的に異なる。それでも既存産業のロビーにだいぶやられてこんだけ時間がかかってしまったところはある
ネットで流布されている安易で間違った分析に踊るのもいいけども、それでうれしいとか切ないとか言うのは時間の無駄だよ。
一番大きな差は、開発開始の経緯だと思う。
ホンダジェットは1人の社員が本田宗一郎にお願いして認められて開始。
MRJは経済産業省が業者を集めて三菱重工を選び、開発させた。
時期の問題ならMRJは発売予定を遅らせてもよかっただけ。
ついでに三菱重工はトルコ原発でも経産省の音頭で関わってやばい状況。イギリスでは日立が危機に陥ってるし、経産省って日本の大企業を潰したいの?
本田宗一郎「だから通産省(経産省)に言われたことと全部反対のことをやってきたんだよ!」
>時期の問題ならMRJは発売予定を遅らせてもよかった
これはそうでもない。確実を期すための計画では、あの時期に突っ込むことが必須だった。
MRJの低燃費はやはりエンジンが大きいのだが、計画通り…とまではいかなくても、エンブラエルとボンバルディアの妨害工作(個人の見解です)によるFAA認証の遅延なくて計画通り今頃に認可が下りていたら、低燃費のエンジンを搭載した新世代の中で最も早く製品化できてたことになる。
すると、最初は多少様子見でも、数が一定出た所で雪崩を打ってかなり売れたことは間違いが無い。
遅れた今となってはそう簡単にはいかない、というか、バックアップをするBoeingとの関係性次第という感じになってる。
そもそも「同じだけかかる」って認識を持たずに2008年09月に「MRJの初フライトは2011年、納入開始は2013年」とかいうポンチ絵を公表してる時点で「ああ、この開発は難航するだろうな」と識者は見ていたわけです。初フライトに3年、認証降りて生産納入まで5年とかどんだけドリーミングな開発体制なわけ?
今をときめくBoeing787も計画8年遅れてるが、これも同じように「このスケジュールじゃ無理だろ」と言われて、その通り遅延した。
間に合うわけないような夢の様なスケジュールを発表して、案の定あとで遅延するのは、ま、ある意味業界のお約束のようなもんだよ。
一行に要約「お前ら技術オタクが思いもよらない事実を知ってる俺様すげー」
読んだけど、なかなか良かったよ。
読んだよ。MRJ関係の文献にはいくつか触れているが、俺には真似できない、簡潔かつ妥当なまとめ方で感心した。
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物事のやり方は一つではない -- Perlな人
ホンダジェットの成功の理由 (スコア:0)
MRJがいまいち成功しないのとホンダジェットの好調の差は何か。
要するに、「日本の技術は世界屈指ぃぃぃぃぃ」と拘ったのがMRJで、「日本じゃ飛行機開発は無理だわ」と諦めてアメリカで研究開発を行なったのがHondaJetだということ。
HondaJetの成功は日本の技術力に灯された希望の光…どころか日本はダメだったという証になってしまった。
なんだか嬉しいようで切ない現実だ。
Re:ホンダジェットの成功の理由 (スコア:4, 興味深い)
現時点での決定的な差は、始めた時期。ホンダジェットは先に始めたので、先に結果が出た。
ホンダジェットの正式開発開始は1997年。初フライトはその5年後の2003年。形式認証が降り納品をはじめたのは2015年で、開発開始から18年、初フライトから13年かかった。
一方でMRJの正式開発開始は2008年。初フライトは2015年で7年かかった。2020年形式認証が降りる予定。開発開始から12年、初フライトから5年かかる計算。
実は期間的には、ほぼ同じだけかかっているんだよね。
先に始めた分だけホンダジェットが先に結果が出ただけで、日本の技術云々とか、開発は無理だわと判断して云々は間違い。
そもそもこの分析、MRJの部品の7割が外国製で、ホンダジェットは開発当初はほとんど国産装備品がなかったが、形式認証を取る関係でブラッシュアップを重ねていった事で、日本の航空機部品メーカの参画が増えていったことと分析が矛盾してるでしょ。
さらに言えば、はっきり言って外国勢に形式認証を取らせたくないロビー集団の存在の有無がかなり大きい。つまり市場の大きさや有無だ。
ホンダジェットは小型スポーツカーを売る商売に参入しようとしているようなものだが、MRJはバスに参入しようとしているようなもの。
目指す金額も市場も規模も、そしてライバルも違う。
MRJはボンバルディアにエンブライエルを始めとして、強力な既存会社がおり、いずれもFAAやEASAに強力な影響力を持っている。さらに最近ではそれぞれ国策企業であるエアバス、ボーイングとの提携・買収などが報道されている。
MRJはそれを承知の上で、市場に売ってでた所がある。ただ、開発を開始していた時点では規制になかった条項(電気系配線のより厳格な分離)が、初フライトの直前ごろを狙って付け加えられており、その規制によって2年以上の延期を迫られたのは、計算外だったと思われるが。
一方で、ホンダの場合はそれらの市場に入りこむのはそもそも難しいと判断して、競合を避ける形で立ち回ったところが決定的に異なる。それでも既存産業のロビーにだいぶやられてこんだけ時間がかかってしまったところはある
ネットで流布されている安易で間違った分析に踊るのもいいけども、それでうれしいとか切ないとか言うのは時間の無駄だよ。
Re: (スコア:0)
一番大きな差は、開発開始の経緯だと思う。
ホンダジェットは1人の社員が本田宗一郎にお願いして認められて開始。
MRJは経済産業省が業者を集めて三菱重工を選び、開発させた。
時期の問題ならMRJは発売予定を遅らせてもよかっただけ。
ついでに三菱重工はトルコ原発でも経産省の音頭で関わってやばい状況。
イギリスでは日立が危機に陥ってるし、経産省って日本の大企業を潰したいの?
Re: (スコア:0)
本田宗一郎「だから通産省(経産省)に言われたことと全部反対のことをやってきたんだよ!」
Re: (スコア:0)
>時期の問題ならMRJは発売予定を遅らせてもよかった
これはそうでもない。確実を期すための計画では、あの時期に突っ込むことが必須だった。
MRJの低燃費はやはりエンジンが大きいのだが、計画通り…とまではいかなくても、エンブラエルとボンバルディアの妨害工作(個人の見解です)によるFAA認証の遅延なくて計画通り今頃に認可が下りていたら、低燃費のエンジンを搭載した新世代の中で最も早く製品化できてたことになる。
すると、最初は多少様子見でも、数が一定出た所で雪崩を打ってかなり売れたことは間違いが無い。
遅れた今となってはそう簡単にはいかない、というか、バックアップをするBoeingとの関係性次第という感じになってる。
Re: (スコア:0)
ホンダジェットの正式開発開始は1997年。初フライトはその5年後の2003年。形式認証が降り納品をはじめたのは2015年で、開発開始から18年、初フライトから13年かかった。
一方でMRJの正式開発開始は2008年。初フライトは2015年で7年かかった。2020年形式認証が降りる予定。開発開始から12年、初フライトから5年かかる計算。
実は期間的には、ほぼ同じだけかかっているんだよね。
そもそも「同じだけかかる」って認識を持たずに
2008年09月に「MRJの初フライトは2011年、納入開始は2013年」とかいうポンチ絵を公表してる時点で
「ああ、この開発は難航するだろうな」と識者は見ていたわけです。初フライトに3年、認証降りて生産納入まで5年とかどんだけドリーミングな開発体制なわけ?
Re: (スコア:0)
今をときめくBoeing787も計画8年遅れてるが、これも同じように「このスケジュールじゃ無理だろ」と言われて、その通り遅延した。
間に合うわけないような夢の様なスケジュールを発表して、案の定あとで遅延するのは、ま、ある意味業界のお約束のようなもんだよ。
Re: (スコア:0)
一行に要約「お前ら技術オタクが思いもよらない事実を知ってる俺様すげー」
Re: (スコア:0)
読んだけど、なかなか良かったよ。
Re: (スコア:0)
読んだよ。
MRJ関係の文献にはいくつか触れているが、
俺には真似できない、簡潔かつ妥当なまとめ方で感心した。