His first keyboard was laid out alphabetically, but then he moved the letters around to find a pattern which would make the type bars collide least. Finally, he wound up with the letters most frequently joined in words moved as far apart as possible.-- Peter T. White: "Pyfgcrl vs. Qwertyuiop", The New York Times, Vol.CV, No.35792 (January 22, 1956), Magazine Section, pp.18,20.
そりゃあ、Peter T. Whiteの『Pyfgcrl vs. Qwertyuiop』(The New York Times, Vol.CV, No.35792 (January 22, 1956), Magazine Section, pp.18,20)だけを見てたんじゃ、「短絡的」にしか見えないのは当たり前です。っていうか、そもそも中日新聞や東京新聞が引いてるのは、ワールドロップの『複雑系』(新潮社, 1996年6月)ですよ。なんでそこからいきなり、40年も前のPeter T. Whiteのコラム(1956年1月22日)に飛ぶんですか?
その2つを繋ごうとすると、最低限、Earl Poe Strongの『A Comparative Experiment in Simplied Keyboard Retraining and Standard Keyboard Supplementary Training』(United States General Services Administration, 1956)、James H. Winchesterの『Machine That Helped Emancipate Woman』(The Christian Science Monitor, Vol.57, No.68 (February 15, 1965), p.11, l.4-6; No.69 (February 16, 1965), p.13, l.4-6)、Robert Parkinsonの『The Dvorak Simplified Keyboard: Forty Years of Frustration』(Computers and Automation, Vol.21, No.11 (November 1972), pp.18-25)、William Brian Arthurの『Competing Technologies and Economic Prediction』(Options, No.1984/2 (April 1984), pp.10-13)、Paul Allan Davidの『Clio and the Economics of QWERTY』(The American Economic Review, Vol.75, No.2 (May 1985), pp.332-337)と読み進めていって、それでやっとWaldropの『Complexity』(Simon & Schuster, 1992)に辿り着けるんですよ。そういうところをすっとばしたんじゃ、「短絡的」に見えるのは当たり前です。
研究者として視野が短絡的すぎる (スコア:1, 興味深い)
His first keyboard was laid out alphabetically, but then he moved the letters around to find a pattern which would make the type bars collide least. Finally, he wound up with the letters most frequently joined in words moved as far apart as possible.-- Peter T. White: "Pyfgcrl vs. Qwertyuiop", The New York Times, Vol.CV, No.35792 (January 22, 1956), Magazine Section, pp.18,20.
ニューヨークタイムスの記事を引用しているようですが、簡単に言うと、「最初に考案者が文字の配置を金属棒がからまないように調整した。その結果、よく一緒に使う文字群が最大限に離れた事に彼は興奮した。」とあります。
これを読むと"彼なり"に「金属棒がからまないように調整」が最初にありきで、その結果(「finally」)として「よく一緒に使う文字群が最大限に離れた事に彼は興奮した」となっています。 つまり、「よく一緒に使う文字群が最大限に離れた」事は、副産物に対する彼の主観であり、厳密に統計学的に「よく一緒に使う文字群」を離していった訳ではないのです。
http://srad.jp/~yasuoka/journal/413372 [srad.jp]
Re:研究者として視野が短絡的すぎる (スコア:1)
× single letter combinations most frequently joined
○ two letter combinations most frequently joined
Re:研究者として視野が短絡的すぎる (スコア:2, 興味深い)
そりゃあ、Peter T. Whiteの『Pyfgcrl vs. Qwertyuiop』(The New York Times, Vol.CV, No.35792 (January 22, 1956), Magazine Section, pp.18,20)だけを見てたんじゃ、「短絡的」にしか見えないのは当たり前です。っていうか、そもそも中日新聞や東京新聞が引いてるのは、ワールドロップの『複雑系』(新潮社, 1996年6月)ですよ。なんでそこからいきなり、40年も前のPeter T. Whiteのコラム(1956年1月22日)に飛ぶんですか?
その2つを繋ごうとすると、最低限、Earl Poe Strongの『A Comparative Experiment in Simplied Keyboard Retraining and Standard Keyboard Supplementary Training』(United States General Services Administration, 1956)、James H. Winchesterの『Machine That Helped Emancipate Woman』(The Christian Science Monitor, Vol.57, No.68 (February 15, 1965), p.11, l.4-6; No.69 (February 16, 1965), p.13, l.4-6)、Robert Parkinsonの『The Dvorak Simplified Keyboard: Forty Years of Frustration』(Computers and Automation, Vol.21, No.11 (November 1972), pp.18-25)、William Brian Arthurの『Competing Technologies and Economic Prediction』(Options, No.1984/2 (April 1984), pp.10-13)、Paul Allan Davidの『Clio and the Economics of QWERTY』(The American Economic Review, Vol.75, No.2 (May 1985), pp.332-337)と読み進めていって、それでやっとWaldropの『Complexity』(Simon & Schuster, 1992)に辿り着けるんですよ。そういうところをすっとばしたんじゃ、「短絡的」に見えるのは当たり前です。
ただもちろん、これだけの論文全部に対して、ブログや日記に書くのはさすがに無理ですから、私も『キーボード配列 QWERTYの謎』 [nttpub.co.jp]という書籍の形でまとめることにしました。↑に挙げた論文などに対しては、第8章の「ドボラック配列とアンチQWERTY説」でかなり徹底的に議論しましたので、よければお読み下さい。
はあ? 私の説に興味がないのに、私の日記にコメントしてるんですか? 私の研究成果は、著書や論文の形で公開しています。私の研究姿勢を批難したいのなら、少なくとも、私の著書くらい読んでから出直してきて下さい。Re:お読みくださいって、買えってことか? (スコア:1)
私の著書をわざわざお買い上げいただかなくても、別に図書館で読むっていうのでもいいんですよ。私の著書を読んでいないのなら、私の研究姿勢を批難する資格はない、ってだけのことですから。もちろん、私の説に興味がおありなら、ぜひ読んでいただくべきだとは思いますけどね。
ただ、今度の『キーボード配列 QWERTYの謎』 [nttpub.co.jp]には、唐沢俊一なんて出てきませんよ。坂村健 [srad.jp]とかPaul Allan David [srad.jp]なら登場しますけど。だって、そもそも唐沢俊一がQWERTY配列に言及したのって、榛村季溶子のR25での記事 [srad.jp]くらいで、直接の言及はしてないでしょ?
これはdcxviiiの聞き方が (スコア:0)
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札幌出身じゃないけど関係者なのでAC