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アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家
全然違う…… (スコア:4, 参考になる)
今回、NatureのAOP [nature.com]に出たのは 「Induction of DNA methylation and gene silencing by short interfering RNAs in human cells」 単なるsiRNAの話ではなくて、CpG islandをターゲットにしたsiRNAによってDNA methylationによるgene silencingを哺乳細胞で可能にしたという報告なのです。
従来のsiRNAによる遺伝子発現抑制は、発現したmRNAに相補的なsiRNAが結合することでそのmRNAが分解され、結果として発現抑制されるという原理で、この実験系はノックアウト生物の代替手法としてほぼ確立された(されつつあ
かつてアンチセンスmRNAといわれる技術が (スコア:1)
それがホントにあったのね。
Re:かつてアンチセンスmRNAといわれる技術が (スコア:1)
今回はCpG islandのDNAメチレーションを制御する場合で、mRNAにコードされない部分を標的にしてます。それに対してアンチセンスはあくまでmRNAに相補的なものを使うわけで。
アンチセンス一本鎖RNAが細胞内に取り込まれて相補的なものと結合して二本鎖になると、ダイサーという酵素によって切断されて20mer以下になり、結果的に2本鎖siRNAができるという機構があることが見つかってますし。
ついでにいうと、2本鎖の長いRNAだとでも原理的には同じことがおきそうに見えるんだけど、その場合、高等生物ではインターフェロン応答というものが同時に起こって、すべての転写が非特異的に抑制されます。この応答は元々、ウイルス感染が起きたときに細胞がα/β-インターフェロンを産生して全転写を抑制し、ウイルスタンパクの合成を止めることで生体を守ろうとする機構で、このため、特定配列を特異的に抑制するということは出来なかった。ところが20mer前後のsiRNAでは高等生物でもインターフェロン応答を起こさずにRNAiが起こせることが判った、という経緯があります。
長いアンチセンスRNAが高等動物で使えないとは! (スコア:1)
あとアンチセンス法と転写抑制の話ですが、RNAi以前のアンチセンス法でも非翻訳領域やゲノムDNAの部分配列を用いる場合があったと記憶。この時に配列中に含まれていた非コード領域が断片化して核に到達→今回の報告のように働いて転写抑制に至ったのかな、と憶測したわけです。はい。