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クローンに限らず野生動物でも, 例えばチータ等は遺伝的多様性が極端に小さくなってきているため, かなりやばい状態だそうです.
農業が生態系を破壊しているってのはちょっと短絡過ぎだと思いますが。 そもそも農産物と
農業が生態系を破壊しているってのはちょっと短絡すぎでは,と書いた ACです。(^^;
ヒトも生態系の一要素である,ってことをよく考えないと,この問題は平行線になっちゃうと思いますよ。 私は稲の水耕栽培という手法自体は破壊の主因だとは思っていません,問題なのは,生態系の一要素であるヒトがどこまでその権利を行使できるか,なんだと思います。
また仮に,人工的な管理を全て生態系破壊だと括ってしまえば,「里山」はどう考えますか ?,ってことにまでなってしまいます。 はたして里山が生態系破壊を招いたでしょうか ?
ゆえに経済効率云々だけで農業が破壊の主因だとするのはおこがましいと書いたわけです。
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日々是ハック也 -- あるハードコアバイナリアン
不安 (スコア:1, 興味深い)
クローン牛が一遍に全滅するとかそういう危険は
あるんじゃないのかしら,こういうの.
#PCの世界では同じOSのPCが(以下略)
Re:不安 (スコア:1)
クローンに限らず野生動物でも, 例えばチータ等は遺伝的多様性が極端に小さくなってきているため, かなりやばい状態だそうです.
Re:不安 (スコア:2, 参考になる)
クローンの話とは関係ありませんね。
希少種が絶滅するときはある一定以下に個体数が減少すると劣性遺伝の
病気が発症する確率が高まって急激に絶滅すると言われています。
元発言は同じ遺伝的形質のものは同一の環境(変化)で突然死滅したり
するのでは、という不安について述べたものでしょう。
ただ、クローンよりももっと極端なのは農作物で、同じ遺伝的形質を
もったものが既に極端にdominantになっているから、環境が変化したら
あっという間に絶滅(とまでは行かなくても収量の極端な低下)するこ
とはあってもおかしくないかもしれません。(そういう意味では遺伝的
多様性の観点からは農業こそが最大の生態系破壊だと思ってます)
昔は天候の変化に供えるために水田に何種類も稲を植えたりしたのですが
市場経済の下で効率を追求しているうちに更にそういったリスクが高まっ
てしまったようですね。
ということで、市場経済と農業とを我々が選択してしまった結果、ある日
突然食べるものがなくなるというリスクは既にあって、クローンがどう
とか言っても既に遅いかと。
kaho
Re:不安 (スコア:2, 参考になる)
農業は、ある種の生態系を人工的に作り出すことです。
農地には農地の生態系があり、人の手に依存した生物相が存在します。
そのほかにも、今、人の手が離れたら消滅する、人の手に依存した
「生態系」が多いのが現実です。
あのチェルノブイリ4号炉跡にも、強放射線のもと、ランソウからなる
生態系が存在すると聞きます。
「人の手が触れないものを生態系と呼ぶ」というのがkahoさんの定義
でしたら、平行線にしかなりえないので、以後の発言は控えますが…。
また、メジャーな作物の病害抵抗性というのはなかなか研究が進んで
いて面白いですよ。
たとえば、同じナスでも、東北地方では○○病抵抗性品種の苗がよく
売れて、東海地方では××抵抗性品種がよく売れる、なんていうことに
なっています。
農産物の病害のアウトブレークが、いずれあるかもしれない、という
ことには同意しますが、「品種の多様性」というのは、現在でも決して
少なくなっているわけではなく、遺伝的形質はむしろ多様化しつつあります。
たとえば、1993年の「平成の米騒動」の事件はありましたが、それに
対して、いもち病に弱いコシヒカリに、いもち病抵抗性を持つ株を
作り出すといった研究 [niigata.jp]もあったりして、今後その傾向は
強まっていくのではないかと思われます。
そのため、昔アイルランドでジャガイモが不作になって100万人が餓死
したジャガイモ不作 [tuat.ac.jp]のようなことは起きにくくなっていると
思います。
ただ、これからリスクが上昇していく可能性はもちろんありますから、
それには目を光らせておく必要はありますね。
農学は奥が深いです。果てしなく…。
以後余談。
平成の米騒動事件を踏まえ、平成7年に新食糧法が制定され、150万トンの
備蓄米が準備されています。
※ たくわえくん [maff.go.jp]を食べましょう。
長文失礼致しました。
Re:不安 (スコア:1)
> でしたら、平行線にしかなりえないので、以後の発言は控えますが…。
いえ、そうではなくて、元発言にあるように「遺伝的多様性の観点から」
みた生態系破壊、つまり多様性の人工的で圧倒的な喪失という意味です。
ジャガイモ不作のうようなリスクが一見低くなっているように見えるのは
流通システムが発達してどこかで飢饉がおきても地球上の他の場所から
持ってこれるからであって、多様性が増えたことによる恩恵というのは
ほとんどないと思っています。
> また、メジャーな作物の病害抵抗性というのはなかなか研究が進んで
> いて面白いですよ。
学術的な興味としては全く同意します。
ただ「○○病に強い」苗がある地方で売れるというのは、ある種の遺伝
形質を持ったものが、これまた人工的な手段によって拡散するわけで、
遺伝子プールで見ればやはり単一形質が異常ににdominantになっていく
ことにかわりありません。
補足しておきますと、私は何が何でも生態系を守れ、それには農業が害
毒であるなどと言っているのではなくて、生態系を守る、というのは
純粋化しすぎると社会自体を否定する滑稽な運動になるよ、と思っている
だけです。あるいは農業が自然で工業が人工だというような単純な二分法
は誤りだと思っているだけで。
もちろん農学を志している人たちの努力を否定するものでは全くありま
せんので誤解なきようお願いします。
kaho
Re:不安 (スコア:1)
人工的かどうかに拘泥すると、泥沼の「自然保護討論」スパイラルに
落ち込むリスクが非常に高いです。
刺の草むらに素手を突っ込むのはイヤなので、以下を最後っ屁にして
引っ込むことにします。
また私は、流通システムの話に入ると話が拡散するので、敢えて触れ
ないように話しましたが、kahoさんがどこかで流通の話を読み取って
しまっていたら、私の書き方が悪かったのですね。すみません。
> これまた人工的な手段によって拡散するわけで、
> 遺伝子プールで見ればやはり単一形質が異常ににdominantになっていく
> ことにかわりありません。
それは、何と比べてでしょうか。
農業開闢以前と比較したならば、たしかにそうでしょうね。
誤解を恐れずに突き詰めていけば、
「環境」の定義に、人間を入れるか入れないか。
それに尽きると思います。
私は、人間を想定しないのなら、環境の定義に意味は存在しないと
思っています。
以上、失礼致しました。
花の命は短くて (スコア:1)
日本の春は随分さびしくなるだろうな~
などと思ってしまひました..
Re:花の命は短くて (スコア:0)
たいしたことはないと思います。
Re:不安 (スコア:0, 参考になる)
> 市場経済の下で効率を追求しているうちに更にそういったリスクが高まっ
> てしまったようですね。
農業が生態系を破壊しているってのはちょっと短絡過ぎだと思いますが。
そもそも農産物と
Re:不安 (スコア:1)
>ちょっと短絡過ぎだと思いますが。
日本の場合,稲作が始まった頃から生態系を
破壊していると思っているのですが...
水田や畑は,ダムや道路と同じで,
人間が自然を破壊して作ったもの.
極論かもしれないが,そういう認識が必要では?
Re:不安 (スコア:1, 興味深い)
>破壊していると思っているのですが...
そういう微視的な視点じゃないと思うよ。
環境破壊的な観点の生態系破壊を論じてるのではなく、
遺伝子プールや作物の生育環境を生態系として論じてるのだと思う。
自然環境とは異なる人工の生態系を構築することの是非というか。
#つまり、生態系という言葉を使ったのがちょっと間違いかもね。
Re:不安 (スコア:1, 参考になる)
> 破壊していると思っているのですが...
>
> 水田や畑は,ダムや道路と同じで,
> 人間が自然を破壊して作ったもの.
農業が生態系を破壊しているってのはちょっと短絡すぎでは,と書いた ACです。(^^;
ヒトも生態系の一要素である,ってことをよく考えないと,この問題は平行線になっちゃうと思いますよ。
私は稲の水耕栽培という手法自体は破壊の主因だとは思っていません,問題なのは,生態系の一要素であるヒトがどこまでその権利を行使できるか,なんだと思います。
また仮に,人工的な管理を全て生態系破壊だと括ってしまえば,「里山」はどう考えますか ?,ってことにまでなってしまいます。
はたして里山が生態系破壊を招いたでしょうか ?
ゆえに経済効率云々だけで農業が破壊の主因だとするのはおこがましいと書いたわけです。