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一方のクローズドコロニーはマウスを一つのケージに入れて、外から新たに動物を加えることなく、一定期間(マウスやラットでは5年以上)飼育したものを指します。
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にわかな奴ほど語りたがる -- あるハッカー
検索サイト (スコア:1, 参考になる)
Re:検索サイト (スコア:2, 興味深い)
一グループ4個体って水だけのグループが当たりだった可能性が気になるんですが…
「最大無作用量」ってもっと大規模な動物実験で求められたんでないかな~とか思ったり.
ddY (スコア:5, 参考になる)
highさんのおっしゃってる、近親交配によって作出したものを「近交系」と呼びますが、ddYはそうではなくて「クローズドコロニー」と呼ばれるものに分類されます。
具体的に言いますと、近交系は兄妹交配(もしくは若い親との親子交配)で20代以上経過したもので、この場合は遺伝的背景が同一と見なせます(兄妹交配20代で近交係数(全く同一なら100)の理論値が98.6)が、その間、交配を厳密に管理する手間がかかります。このためマウスなら多くありますが、ラットでは少なく、その他の動物ではほとんど確立されてません。
一方のクローズドコロニーはマウスを一つのケージに入れて、外から新たに動物を加えることなく、一定期間(マウスやラットでは5年以上)飼育したものを指します。こちらはオリジナルの系統も交配相手もまちまちになりますから近交系ほどの同一性はありませんが、ある程度は保証されますし、作出の手間も少ないためか、近交系よりも安価に入手できます。
比較的多くの動物を使わざるを得ない薬理学的な実験では、特殊な場合を除いてはクローズドコロニーを用います。安価であることが最大の理由ですが、そもそもヒトの遺伝子が同一でないんだから完璧なモデル実験よりも実践に近いと考えてる人もいる、という理由もあると聞いたことがありますね。
で、このddYですがこれは日本で確立された系統です。そのせいもあって我が国では古くから使われてます。一般薬理試験ならばこのddYかICRの系統を使うことが一般的ですので、そういう意味では薬理的な実験に使う妥当性は保証されてるといってよいでしょう。n=4というのは少ない気もしますが(個人的にはマウスならn=6、できればn=10同士での比較は欲しいと感じるので)まぁギリギリの線かなあ。
ちなみにddYは1928年頃に秦博士がドイツから我が国に輸入した最初の実験用マウスであるddマウスに由来するもので、ddYのYは予研(国立予防衛生研究所、現在の国立感染症研究所 [nih.go.jp])で維持されていたことに由来したんじゃなかったかな。またDD(大文字)という、ddYに由来する近交系も作出されてます。
Re:ddY (スコア:1)