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Stableって古いって意味だっけ? -- Debian初級
毎度のことながら (スコア:5, 参考になる)
それから、一月に発表された流産リスクとの関係についての文書も公開 [imaginet.ne.jp]してます(某所から原稿依頼を受けたと思ったら、実はそうではなくて宙に浮いてしまったのでWeb公開した)ので、よろしければそちらもどうぞ。
上の総説を書いた以降の、最近の動向としては…
「コーヒー1杯」の定義 (スコア:1, 興味深い)
コーヒーカップの大きさはいろいろだし、
コーヒーの豆や焙煎方法などによっても、
成分は大きく変わると思うんだけど、
どうなってるんですかね。
さすがに研究者の間では、
ちゃんとした定義か共通理解があると思うんですが、
どんな風になってるんですか?
Re:「コーヒー1杯」の定義 (スコア:4, 参考になる)
ここらへんは本当に難しいところなんだけど、疫学をベースにしていく限りは避けようがない問題だと思われます。例えば、カフェイン含量については、主に抽出方法(豆の使用量なども含む)によるばらつきが非常に大きく、カフェインレス処理をしていないものでも、一杯当たりの量で5倍くらいのばらつきがあったりします。「コーヒー」として同じように提供されてるものにもそれだけのばらつきがあり、ある人がある時に飲んだコーヒー一杯と、同じ人が別の時に飲んだコーヒー一杯とですら、成分の量は一定とは言えないというのが現状です。また疫学で調査する項目についても、あまり極端に細かく調査するのは不可能だったり、大きな意味があるとは考えられないために実験デザイン上、優先順位が低くなる、というところもあるでしょう。
が逆に言うと、そういう風に「丸めて」言っているものだから、いざ自分が飲むコーヒーについても「丸めて、ざっくりと考えれば、同じコーヒー一杯」というような判断はできるでしょう。ただまぁ、ここらへんは市場に出回っているコーヒーのトレンドに依存するところでもあるので、同じ時代、同じ地域での疫学調査の結果の方が、より「自分の飲んでるものに近い」とは言えるでしょうね。
Re:「コーヒー1杯」の定義 (スコア:4, 参考になる)
あ、ごめんなさい。これは「一杯あたりのカフェイン含量が100mg」という切り分け方です。
コーヒーの成分の中で注意が払われるのはカフェインくらいでして、これについては「カフェインレスか、そうでないか」は別集計にされるケースが増えています。それ以外の区分けというのはほとんど行われませんが、まれに「エスプレッソか、それ以外か」というのを調査しているのもあったかと記憶してます。
それ以外の成分としては、例えば血中コレステロールを一過性に上昇させる成分として一時期注目された、カフェストールやカーウェオールというジテルペン化合物があるのですが、これらは北欧式ボイルコーヒー(煮出して上澄みを飲む)には多く、ペーパードリップなどでは少ないことが報告されてます。そのため、たまにこれらの成分の影響についても論文中で触れられることはあるのですが、きっちり定量したものはほとんどなく、その影響についてはspeculationというか、考察に留まってることが多いです。