アカウント名:
パスワード:
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell
正直感情論以外は出しにくいなぁ (スコア:2, 興味深い)
自然に選択してもらえなくなった以上自分で選択するしかないわけだし、しかし現状で人類は他の生物よりブッチギリで強いので多少遺伝子プールが弱るのは問題ないのかもしれないし、どんな遺伝子病でも簡単に完治する画期的な治療法が近い将来に出てこないとは誰にも断言できないし、遺伝子プールが何万年保つかなんて現代の人に直接的な利害ないし。
感想としては「使える技術があるんだから使いたい人が使えばええんちゃうの」程度でしょうか。他人が技術を利用するのを止める積極的な理由も、技術を利用しない他人に利用を勧める積極的な理由も、ちょっと見出せません。
yp
Re:正直感情論以外は出しにくいなぁ (スコア:1, すばらしい洞察)
本当にデリケートな問題ですよ。
健康に資する部分もリスクになる部分もともに含んで私と妻の両方の形質を引き継いだ子が生まれているわけで、必ずしもいいトコ取りなわけではない。
だから、育てていると「あぁ、こんなとこ引き継がなくてもよかったのに・・・・」と思うことは少なからずある。
何もトンビが鷹を産むのを望んでたとかじゃなく、この子が生まれてガッカリとかそういうのじゃなく、もし仮に健康面でのリスクを少しでも軽減できたのなら・・、と思う点で実際ある。
じゃぁこの子に対して100%の愛情は注げないのかというとそんなことはないわけで、今目の前にいるこの子以外の子が生まれていたら・・・・なんてのは想像もつかない。
これはたぶん重い障碍をもつ子の親御さんでも同じだと思う。
もし仮にこの子がこの障碍を持たずに生まれてきていたら・・・と思うと同時に、どんなに重い障碍を持っていようと今いるこの子以外は考えられない。
本当に心の奥底からそう思っているから、この思いを理屈で整理しろつったって無理。
(たぶんこの辺の感情や心情という部分については、共感できる人とできない人とでかみ合わない議論になるんだと思う)
親として素朴に願うのは、子が健康に育つこと。
これが第一。
もし仮に、生む前に親が選択することでそれが叶うとしたら、自分よりも健康面でのリスクの少ない状態で生まれてきてほしいとは思う。
本当にそう思います。
しかし、それは親としての素朴な願いであると同時に危険な願望でもあるわけ。
健康ってどこまでが健康なのか、どこまでが正常なのか、どこまでがリスクなのか、選択すべきは何なのか・・・・・・・
上に「いいトコ取りではない」って書いた所以でもありますが、体面としては健康面での正常/異常で選択可能なほうがいいと思う反面、親が自分の子を選ぶという行為はエゴでしかなく、それにいくらもっともらしい理由をつけても何も正当化できるものではないとも思うのです。
致死率の高い遺伝病の形質を除くのはあり?なし?
致死率の低い遺伝病だったら?
不治の難病の罹患リスクだったら?
生活に支障はなくとも一生通院が必要な慢性疾患の罹患リスクは?
病気でも何でもない、肌や髪の色だけ変異体だったら?
○○な体質がもし遺伝によるものだったら?
オレがこんなに苦労したハゲ、ハゲを引き継がない子が選べるなら選ぶに決まってるだろ?
etc.etc.....
健康とか正常/異常の線引きなんてのはお題目だけになって、実質的にはどんどんエスカレートした要求になっていくのも当然予想されることです。
どんなに些細なことでも、実際にそれで苦労した人にとっては、予測できる苦難を子に引き継がせたいとは思わないでしょ。
いや、自分は経験していなくても、子が苦労するだろうと思われる形質が排除できるならそうしたいと思いますよ。
でも、その心情は客観的には理解しがたいことだし、一律に線引きして妥協したり納得できたりするものでもない。
(”ハゲ”を任意の遺伝形質に置き換えれば何にでも当てはまる)
仮に妊娠前の選別が一般化して遺伝形質による健康リスクが軽減できるような社会になったとき、敢えて「リスクを負ってでも産みたい」と希望して選別せずに産んだ場合、それは知ってて産んだんだからという理由で福祉の支援が受けにくくなるようなことはないのか?
さらに、リスクのある遺伝形質を持った男女の婚姻はどうよ?っていう議論だって起こるかもしれない。
優れた遺伝子だけを残すのが生まれてきた我々の責務だ!なんていう恐ろしい意見が大手を振る世の中だって想像できそうです。
技術面・法律面・倫理面的から議論されるんだと思うんだけど、まず最初に感情論として率直にみんなどう思う?ってとこを議論したほうがいいね。
またしかし、単純な同情論はそれはそれで無責任な意見だしなぁ。
重い遺伝病を・・・って言うと多分大多数の人が「その選択はやむをえない」とか言うと思うのよ、しかしハゲの子となるときっと意見も割れると思うんだな。
でも、じゃぁハゲの子には生まれてくる資格があって、重い遺伝病の子には生まれてくる資格がないのか?っていうと微妙でしょ。
だからそういうのじゃなく、極論として『親が望むような遺伝的形質の子を選択的に産むことができるとしたら、そうすることは是ですか非ですか?』って議論しなきゃなぁ、とも思う。
#ウダウダすみません