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HAL伝説 [amazon.co.jp]に確かDeepBlueの製作者による文章が載ってました。曰く、DeepBlueは膨大な棋譜のデータベースの中から、現在の盤面に対する最適解を高速に導き出す、というコンセプトの元に製作されており、HALのように思考している訳ではない、という内容。
将棋や囲碁のように指し手の変化が複雑になってくると、いかに多くの手を読むかよりも、いかにして無駄な読み筋を切り捨て、より深く読むかということのほうが重要になってくると思います。そのあたりが
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人生の大半の問題はスルー力で解決する -- スルー力研究専門家
「思考」している訳ではない (スコア:2, 参考になる)
HAL伝説 [amazon.co.jp]に確かDeepBlueの製作者による文章が載ってました。曰く、DeepBlueは膨大な棋譜のデータベースの中から、現在の盤面に対する最適解を高速に導き出す、というコンセプトの元に製作されており、HALのように思考している訳ではない、という内容。
将棋や囲碁のように指し手の変化が複雑になってくると、いかに多くの手を読むかよりも、いかにして無駄な読み筋を切り捨て、より深く読むかということのほうが重要になってくると思います。そのあたりが
Re:「思考」している訳ではない (スコア:2, すばらしい洞察)
広さ優先の探索よりも,無駄な探索経路を切り捨てた上での深さ優先の探索の方が(同じ計算資源を使うなら)有利だろう,という事でしょうか。ここで問題になるのは,仰る通り,どの探索経路が無駄なのかどうかをどう判断するか,ですね。
レイ・カーツワイル氏(電子ピアノKURZWELの製作者にして,パターン認識の研究者)が,著作「スピリチュアル・マシーン」 [amazon.co.jp]で,以下のような事を述べています。
# 私が理解した内容なので,誤解が含まれているかもしれませんが。
彼は,コンピュータが人間の知性を模するために必要なアルゴリズムとして,以下の3つが必要となるだろうと述べています。
(1)再帰呼出しによる先読み(探索)
(2)ニューラルネットによるパターン認識
(3)遺伝的アルゴリズムによる適応
このうち(1)と(3)は,コンピュータはその処理速度によって既に人間を上回っています。残るは(2)。探索や適応では「どこまで探索するか(ある経路の探索を打ち切るか否か)」「何を基準に適応するか」の条件を決める事が重要となり,人間はそれを知性や経験,およびそれに基づくひらめきや直感により決定しています。ここで,(2)のパターン認識により,その条件を膨大な例から学習できれば,コンピュータは人の知性に追いつくだろう。と彼は述べています。
チェスの例でいえば,ある盤面が自分にとってどのくらい有利であるか否かを,パターン認識で判断できれば,無駄な読み筋をいつまでも探索し続ける事が無くなるだろう,という事ですね。
人間のひらめきや直感のような物が,ニューラルネットによるパターン認識で本当に実現できるのかといえば,私はあまり肯定的では無いです(巨大なニューラルネットと膨大で多様な学習データと莫大な時間があれば可能かもしれませんが,工学の立場からは面白くないと思っています)。しかし,大枠としては納得できる話だと思いました。