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(新)常用漢字の新字旧字「痩」と「瘦」」記事へのコメント

  • 安岡さんは「「挿」にしても、第11期国語審議会では旧字の「插」で議論されていたのに、新漢字表試案で新字の「挿」を新たに作字してまで常用漢字表に収録したものだ」とおっしゃっていますが、これは間違いです。「挿」の明朝活字は戦前からありました。『明朝活字字形一覧』(上)181ページに「挿」がいくつも出ています。
    • 新字の「挿」なんて、康煕帝が書いたという『北鎮廟碑』にも出てきますから、もちろん18世紀以前から存在していた字ですよ。そうじゃなくて、『国語審議会報告書 No.11』や『新漢字表試案』を印刷した大蔵省印刷局に「挿」がなくて、表を印刷するために新たに作字した、という話なんですが。えっとそれとも、戦前の「挿」の活字が当時ちゃんと大蔵省印刷局に残っていた、ということなんでしょうか?
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      • 大蔵省印刷局に「挿」がなくて、表を印刷するために新たに作字したという証拠はあるのでしょうか。当時の大蔵省印刷局の活字棚を覗いたわけではありませんので、作字が行われたとも行われなかったとも断定できません。しかし、常用漢字表以前の戦後の明朝活字でも「挿」の字が使われていたことは確かです。たとえば『広辞苑』第2版(昭和44年)の「そうにゅう」の項には「挿入」の字が使われています。『広辞苑』初版に拡張新字体が使われていたのは有名ですが、第2版では拡張新字体の使用をやめています。
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        • 印刷された『新漢字表試案』(昭和52年1月21日)をちゃんと精査した上で、「作字が行われたとも行われなかったとも断定できません」と主張されているのなら、それは活字に対する感覚があまりにニブイと申し上げざるを得ません。私としては、『新漢字表試案』(特に末尾の「新漢字表試案にあって当用漢字表にない漢字」)と、第12期国語審議会の漢字表委員会での議事(特に第96回総会資料『字体検討資料』作成ガラミの字体小委員会での議論)を読んだ限りでは、少なくとも「殻」「嫌」「縄」「挿」「濯」「頻」に関しては、作字しなきゃ話のツジツマが合わないように思われます。

          『広辞苑』第2版(昭和44年)の「そうにゅう」の項には「挿入」の字が使われています。
          『広辞苑』第2版(昭和44年5月16日発行)って、大日本印刷でしょ。しかも、巻末の「通用漢字一覧」は「插」なので、「挿」は本文の小活字だけだった可能性もある。『新漢字表試案』の見出し字に大蔵省印刷局が「挿」を作字したかどうか、っていう点を議論してるんですから、それと無関係な大日本印刷の『広辞苑』の小活字を出してこられても、全く話にならないんですけど?
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