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確かにこれは、肖像権の問題ですね。
まず、肖像権は現に判例の認める権利です。最高裁曰く、>個人の私生活上の自由の一つとして、何人も、その承諾なしに、みだりにその容ぼう・姿態(以下「容ぼう等」という。)を撮影されない自由を有するものというべきである。(最判昭44-12-24(刑集23-12-1625))厳密にいえば、これは国家権力(例えば警察)に撮影されない自由なんですが、普通の人に対しても民法の規定を通して間接的に適用されると考えられます。
現実には、「嫌がる人もいるから、他の子まで入った写真を勝手に公開するのだけはやめてね」ぐらいが落としどころになるのではと思います。他人の子を中傷する文と一緒に公開するようなアホウが出てくれば、もっと厳しい妥協点になるかもしれませんが…。
全く、その通りだと思いますが…。一応、自分のコメントに補筆しておきます。
まず、個人情報保護法三条本文より、>この法律において「個人情報取扱事業者」とは、個人情報データベース等を事業の用に供している者をいう。ですから、写真が個人情報であるかどうかを考えるまでもなく、この法律は普通の保護者には適用されません。
ゆえに、この場合に法律の構成として考えられるのは、1.肖像権により撮影に制限を設ける2.プライバシー権により公開に制限を設けるぐらいですが、卒業式の写真撮影は現在一般的に容認されているので、1は妥協点としては厳しすぎます。ですから、「嫌がる人もいるから、他の子まで入った写真を勝手に公開するのだけはやめてね」ぐらいが学校側の処置としては妥当ではないかと結論付けたわけです。しかし、現に類似の状況で保護者の撮影を禁止している所もあることを考慮すると(#1515357 [srad.jp]参照)、仮に元のコメントの最後で指摘したような連中が出てくれば、1が妥協点になることもありうると考えられます。
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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ見習い
根拠が違う気がする (スコア:4, すばらしい洞察)
個人情報保護法で問題が出るって言われたら、撮影なんて限られた場所でしかできなくなっちゃう。
#たった一度の卒業式。 #想い出は大切にしてあげようよ。
Re:根拠が違う気がする (スコア:4, 参考になる)
確かにこれは、肖像権の問題ですね。
まず、肖像権は現に判例の認める権利です。最高裁曰く、
>個人の私生活上の自由の一つとして、何人も、その承諾なしに、みだりにその容ぼう・姿態(以下「容ぼう等」という。)を撮影されない自由を有するものというべきである。(最判昭44-12-24(刑集23-12-1625))
厳密にいえば、これは国家権力(例えば警察)に撮影されない自由なんですが、普通の人に対しても民法の規定を通して間接的に適用されると考えられます。
現実には、「嫌がる人もいるから、他の子まで入った写真を勝手に公開するのだけはやめてね」ぐらいが落としどころになるのではと思います。
他人の子を中傷する文と一緒に公開するようなアホウが出てくれば、もっと厳しい妥協点になるかもしれませんが…。
乗り遅れた・・・ (スコア:1)
憲法13条で保護されるプライバシー情報を守るたてつけにはなっていません。
したがって、個人情報保護法でいう個人情報とは、
その情報単体の記述等で個人を識別できる情報(名前、生年月日。文字に限らず、「私は○○です」という音声なども入る。)と、
ほかの情報と容易に照合できて、個人を識別できる(これを「モザイク・アプローチ」という)情報を指します。(法第2条第1項)
重要なこととして、「識別できる」というのは、情報を取り扱う者により相対的な概念だということです。
なぜなら、「識別できる」ということは、識別のための情報・能力の多寡が問題になるからです。
例1
hzp0a1hxk@xxx.jpというメールアドレスが私のアドレスの場合を考えてみます。
この場合、メールサーバー管理人にとっては、これは容易に私のアドレスと識別できるので個人情報ですが、皆さんにとっては個人情報ではありません。
(個人情報保護法の逐条解説(有斐閣)34ページ 宇賀克也東大教授著) 例2
指紋はプライバシー情報だと考えるのが通常だと思いますが、(指紋押捺に関する最高裁判決)
指紋単体じゃ誰が誰だかわからないので、ここでいう個人情報にならないと考えられています。
ここからは私の考えですが、
学校行事の写真は微妙かもしれませんね。
例えば運動会なら、体操服に校章が貼ってあって、学年組のゼッケンがついていたりして、顔が出ていると、
その写真1枚で個人まで特定できるかもしれません。
でも、何の特徴もない私服で、顔だけ写っていても、この人だれかだれだか分からないわけで・・・
この場合個人情報じゃない気がしてきます。
でも、その顔写真を新聞なんか知られていると、顔だけで識別できちゃいますね。
あと、そもそも論として
仮に写真が個人情報に該当しても、
親がブログに貼る程度じゃ、その親は個人情報取扱事業者にならないので、法律上何の義務も負いません。
いずれにせよ、顔写真は、プライバシー情報として保護するのが正道だと思います。
Re:乗り遅れた・・・ (スコア:1)
全く、その通りだと思いますが…。
一応、自分のコメントに補筆しておきます。
まず、個人情報保護法三条本文より、
>この法律において「個人情報取扱事業者」とは、個人情報データベース等を事業の用に供している者をいう。
ですから、写真が個人情報であるかどうかを考えるまでもなく、この法律は普通の保護者には適用されません。
ゆえに、この場合に法律の構成として考えられるのは、
1.肖像権により撮影に制限を設ける
2.プライバシー権により公開に制限を設ける
ぐらいですが、卒業式の写真撮影は現在一般的に容認されているので、1は妥協点としては厳しすぎます。
ですから、「嫌がる人もいるから、他の子まで入った写真を勝手に公開するのだけはやめてね」ぐらいが学校側の処置としては妥当ではないかと結論付けたわけです。
しかし、現に類似の状況で保護者の撮影を禁止している所もあることを考慮すると(#1515357 [srad.jp]参照)、仮に元のコメントの最後で指摘したような連中が出てくれば、1が妥協点になることもありうると考えられます。