アカウント名:
パスワード:
>平均原子間隔に比べてどうなんでしょうか?
液体でも原子間距離はだいたい固体と同じ程度だから、隣接原子間距離は3 Å前後ぐらい。でもって横波の伝播長が0.5 nmってのは分布があるものの平均値だから、実際にはもっと遠くまで(数原子分以上)届いているものもいる。
コメントありがとうございます。
伝播距離 波の相対強度3原子(9Å)|2原子(6Å)||||1原子(3Å)|||||||||||||||||||||| 平均値~5Å
「波長が1Å以下で、原子直径くらいのオーダーに絞り込める高強度X線を使って、ピンポイントに液体の原子を動かすと、隣の原子と、その隣の原子くらいまでランダムでない影響が及ぶのが見えた」ということでいいのでしょうか。どっちにしろ、表面の影響とか計測系の影響とか計算式とかいろいろ微妙な感じがします。
>原子直径くらいのオーダーに絞り込める高強度X線を使って
あー、とりあえずそういうのは無理です。X線系の計測は、もっとでかい領域の平均構造を見ます。そんなに微細な部分に絞り込む方法がないんで。もっとでかい領域で、平均構造からのズレの励起され具合を見るわけです。波が励起されると一定周期の変位構造が出現するわけで、これがX線の散乱に寄与します。対象中にどういう波数の密度揺らぎがどのくらい存在しているか、というのをフーリエ変換したようなものがX線の散乱像になりますので、逆にうまいこと散乱像の逆変換を行ってやると、どんな波数成分の密度揺らぎがどのくらいの量いるのか、というのが見えてくるのです。で、そいつを解析すると、通常の縦波音波の励起だけでは説明しきれない低エネルギー励起の波成分がいないとまずくて、MD計算から予測される横波励起の寄与を考えてやるときっちり合う、つまりは横波励起がいることの直接観測なんだよ、という話で。
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
身近な人の偉大さは半減する -- あるアレゲ人
0.5nmって液体中の平均原子間隔に比べてどうなんでしょうか? (スコア:1, 興味深い)
詳しいひとお願いします。
Re:0.5nmって液体中の平均原子間隔に比べてどうなんでしょうか? (スコア:1, 参考になる)
>平均原子間隔に比べてどうなんでしょうか?
液体でも原子間距離はだいたい固体と同じ程度だから、隣接原子間距離は3 Å前後ぐらい。
でもって横波の伝播長が0.5 nmってのは分布があるものの平均値だから、実際にはもっと遠くまで(数原子分以上)届いているものもいる。
Re:0.5nmって液体中の平均原子間隔に比べてどうなんでしょうか? (スコア:1, 興味深い)
コメントありがとうございます。
「波長が1Å以下で、原子直径くらいのオーダーに絞り込める高強度X線を使って、
ピンポイントに液体の原子を動かすと、隣の原子と、その隣の原子くらいまでランダムでない影響が及ぶのが見えた」
ということでいいのでしょうか。
どっちにしろ、表面の影響とか計測系の影響とか計算式とかいろいろ微妙な感じがします。
Re:0.5nmって液体中の平均原子間隔に比べてどうなんでしょうか? (スコア:1, すばらしい洞察)
>原子直径くらいのオーダーに絞り込める高強度X線を使って
あー、とりあえずそういうのは無理です。
X線系の計測は、もっとでかい領域の平均構造を見ます。そんなに微細な部分に絞り込む方法がないんで。
もっとでかい領域で、平均構造からのズレの励起され具合を見るわけです。波が励起されると一定周期の変位構造が出現するわけで、これがX線の散乱に寄与します。対象中にどういう波数の密度揺らぎがどのくらい存在しているか、というのをフーリエ変換したようなものがX線の散乱像になりますので、逆にうまいこと散乱像の逆変換を行ってやると、どんな波数成分の密度揺らぎがどのくらいの量いるのか、というのが見えてくるのです。
で、そいつを解析すると、通常の縦波音波の励起だけでは説明しきれない低エネルギー励起の波成分がいないとまずくて、MD計算から予測される横波励起の寄与を考えてやるときっちり合う、つまりは横波励起がいることの直接観測なんだよ、という話で。