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鳥インフルエンザは強毒性なのでパンデミックになった場合に対策が必要なんじゃないの?混同を誘うこうゆう不安を煽りそうなストーリーが林立するのはどうかと思うね。
一旦現在起きている現象が解明されてから改めて議論してはどうかね?
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クラックを法規制強化で止められると思ってる奴は頭がおかしい -- あるアレゲ人
鳥インフルエンザとは違う (スコア:0)
鳥インフルエンザは強毒性なのでパンデミックになった場合に対策が必要なんじゃないの?
混同を誘うこうゆう不安を煽りそうなストーリーが林立するのはどうかと思うね。
一旦現在起きている現象が解明されてから改めて議論してはどうかね?
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Re:鳥インフルエンザとは違う (スコア:2, 参考になる)
弱毒型の(俗称)鳥インフルエンザもありますし、強毒型の(俗称)鳥インフルエンザが新型インフルエンザに変異する過程で弱毒型に変異する可能性もあります
ついでに、Aメキシコ型ともいうべき今回の新型インフルエンザですが、サイトカインストームが発生している可能性もありますので、強毒型である可能性もあったりします
Re:鳥インフルエンザとは違う (スコア:5, 参考になる)
「『ウイルスは弱毒性 [mainichi.jp]』と田代WHO委員が発言した」という報道がされたようなので、確認のため、とりいそぎ情報を集めてみましたところ、各地で分離されたウイルスのゲノム配列が解析され、その結果がNCBI PubMed [nih.gov]の特設ページで公開されてました。
#チェック漏れてた orz
現在のところ、カリフォルニア、ニューヨーク、テキサス、オハイオ、カンザスの分離株がそれぞれ1〜数株解読されていましたので、そちらの配列をざっと眺めてみましたが、確かに、いわゆる「高病原性トリインフルエンザ (HPAI)」のようなタイプに独特なアミノ酸配列は見られないようですので、少なくともHPAIと同じタイプの強毒性を発揮するメカニズムは持たないことが予想されます。
−−−
もともと、トリインフルンザでの「弱毒性(低病原性)」や「強毒性(高病原性)」というのは、これはヒトに感染したときにどうこう、というのではなくて、ニワトリなどの家禽類に対する毒性の強さから分類されてるもので、このときの弱毒型と強毒型の違いはヘマグルチニン(HA)のアミノ酸配列の違いによって決まることが知られてます。
HAは宿主細胞表面の糖鎖に結合する性質を持っています。ウイルスはまず最初に細胞の表面に吸着して、その後細胞内に取り込まれますので、HAによる吸着がウイルス感染のためには重要です(この認識する糖鎖配列の親和性の違いで、トリ/ヒトなどの宿主選択性が決まる)。ただ細胞への感染が成立するためには、もう一つ、ウイルス粒子が細胞外にあるうちに、HAタンパク質の一箇所がタンパク質分解酵素により、前もって切断されておくことが必要です。この、HA前駆体(HA0)からHA1、HA2という二つの断片(とは言え、両者はSS結合でつながってますが)が生じる過程を「HAの開裂」と呼びます。開裂していないHAを持つインフルエンザウイルスが細胞内に取り込まれても、その後にウイルス粒子が細胞内で壊れて、中のゲノムを放出する過程(ウイルスの脱殻)が進まないため、ウイルスの複製が進まなくなります。
通常のヒトインフルエンザウイルスや低病原性トリインフルエンザウイルスでは、このHAの開裂は特定の細胞だけが分泌するトリプシン様酵素によってのみ起こります。このため、例えばヒトではこういった酵素は気道粘膜に特異的に分泌されているので、気道上皮細胞だけでインフルエンザウイルスの感染が起きるわけです。これに対して、高病原性トリインフルエンザウイルスでは、HA開裂部周辺に塩基性アミノ酸残基(K,R:リジン、アルギニン)が連続してならんでいるためトリプシン以外のタンパク分解酵素によっても切断されやすく、さまざまな細胞に普遍的に存在するフリンなどによっても開裂します。このため高病原性トリインフルエンザウイルスは低病原性のものと比較して、ニワトリに感染したとき、多くの体細胞に一気に感染を起こしやすいため毒性が強くなるわけです。
これはこの高病原性トリインフルエンザウイルスが偶発的にヒトに感染したケースでも同様になります。元々トリインフルエンザウイルスがヒトに対する感染性は低いのですが、それでも大量のウイルスによる曝露を受けた場合には感染が成立することがあります(これがベトナム/中国などで頻発している、高病原性トリインフルンザ感染症という「ヒトの病気」)。このケースでは、おそらくヒトでも同様に、HA開裂の容易性のために多くの細胞での感染が一気に進行するため、免疫応答が一度に起こり、それがいわゆるサイトカインストームのような過剰な反応を引き起こすために、致死率が非常に高く、しかも青年層に多くなるのだと考えられてます。
インフルエンザの「強毒性」「弱毒性」というのは、必ずしもHAの開裂性だけによって決まるものではなく、もっと総合的に見て判定すべきものなので、ホントはHAの開裂性だけで「強毒性でない」と言うことはできないのですが、ただHPAIでの強毒性というのが通常のインフルエンザから見ると桁外れのものにあたるので、「HPAI様のものではない」というだけで、かなりの安心材料ではあります。
つっても、過去に流行した「新型インフルエンザ」、すなわちアジアかぜや香港かぜ、ソ連かぜと同様のパンデミックを起こす可能性はありますので、依然として注意と警戒が必要なことには変わりありません……仮に、これが今の日本に入ってきたときに起こることが予想されるのは「通常のインフルエンザと同様な病気ながら、大流行を起こすこと」になる…つまり、これまで職場の2-3人がインフルエンザに罹って休んでたのが、その流行では職場の全員が罹る(しかもいつもより強烈)ような事態になる、という感じ……つーか、もともとウイルス学者が20年くらい前から「いつ次のパンデミックが起こってもおかしくない!」と言いつづけてたのは、むしろこっちのタイプであって、逆にHPAIパンデミックの方が「はるかに予想を超えた脅威」だったのですけどね。
ただコメントでも触れられてるように、次のステップで最も警戒しなければならないのは、今回の新型インフルエンザとHPAIが組み換えを起こして、HPAI型のHAを持った新型がさらに出現することです。引き続き、HPAIの発生状況についても、従来以上に気を配る必要があります。
Re: (スコア:0)
日本の食料自給率を考えると、遅かれ早かれ日本でもパンデミックがおきると考えておいた方がよいと思っていますが、外出禁止令とは行かないまでも、それに近い状態になるかどうかで、今後の準備も変わってきますから…