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「考える」キャンペーンじゃなくて事実上の規定事項を押し付けるキャンペーンだろ。もちろん国民の意見を即座に一致させることなどできないから、数の暴力でごり押しできる状況を作り出すための地ならしの一環として。
余談だけど、廃棄物の安全管理や、原子炉の解体を含めて、経済的にペイすんのかな?原発って
ドイツは脱原発政策を見直すようだよ。
欧州で原発回帰が加速=エネルギー安保、温暖化対策で [jiji.com] ドイツでも、近く発足するメルケル首相率いる中道右派連立政権はこのほど、20年までに国内の原発を全面閉鎖する政策を放棄することで合意した。
陸続きの隣国同士で電力を融通できるヨーロッパと、周波数の違いで国内間でも融通がきかない日本とでは単純比較できないけどね。
ドイツの原子力回帰は日本とはかなり違う資源事情が噛んでいます。以下、最近の経緯を箇条書きにしますが:
・1990年代以降、ヨーロッパ各国はウクライナ経由のパイプラインでくる安価なロシアの天然ガスを積極的に購入することで脱原発に弾みをつけようとした。
・ところが、東方拡大政策を取っていたアメリカの物心両面の援助を得たNPO主体で2004年に勃発した「チューリップ革命」によってウクライナに親米反露政権が樹立した事で、西方からの親米勢力の流入を恐れたロシアとウクライナの関係が険悪化、一触即発となる
・2005年頃からロシアがウクライナなどの東欧の親米諸国に売却するガスの価格を複数回大幅に値上げするも、外交的配慮から西欧諸国に対しては価格と供給量を維持すると約束。
・ウクライナは値上げを拒否、ガスの代金不払いを実行。ロシアは制裁としてヨーロッパ方面のパイプラインへのガス供給を減らしてウクライナのガスの割り当てを減らすと宣告
・ところがロシアがガス供給を絞ってからもウクライナが今までどおりガスを取りつづけた事からヨーロッパ方面へのガス供給量が激減、2007年の新春と冬に深刻な燃料危機がヨーロッパに訪れてロシアと西欧諸国の間の重大な外交問題になる。
こんないきさつでウクライナ+アメリカ-ロシア関係の険悪さから供給が不安定なロシア製の天然ガスに強く依存するようになっていた西欧諸国は、去年のグルジア戦争やその後のアブハジアの親露(傀儡)政権の独立などの情勢でロシアの天然資源への依存度を減らす必要に迫られ、この1,2年で資源戦略の根本からの見直しを迫られていた訳です。
トルコ経由やカスピ海経由でロシア本国をバイパスするパイプラインが建設中であるとはいえ、これ又中央アジアと中東の情勢の不安定化の波をかぶりつつある状況であり、今後も特に冬季に燃料危機に見舞われかねない情勢にある以上、比較的イージーに自力供給が可能な原子力に依存を移さないと拙い。と言うのが2000年代前半以降の「新冷戦」情勢下でのドイツの国家戦略なのだと思いますよ。
ある意味、苦渋の選択だとは思いますよ。右派政権が樹立した影響も大きいとは思いますが。
>>だって、どのみち高レベル放射性廃棄物の処理方法が確立されたら、世界中が原発に依存して、ウランの取り合いが始まるのは目に見えているでしょ?
究極的な処分方法は、高速炉を使って高レベル放射性廃棄物中の超ウラン元素を燃やしきってしまう方法ですが、この方法だと、燃やせば燃やすほど、燃料が増えるので、ウランの取り合いは限定的になると思います。
「チューリップ革命」によってウクライナに親米反露政権が樹立した事で
「チューリップ革命」じゃなくて「オレンジ革命」でした。初歩的なチョンボをしてしまった…俺のバカ m(.. )m
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Stableって古いって意味だっけ? -- Debian初級
結論ありき (スコア:1, 興味深い)
「考える」キャンペーンじゃなくて事実上の規定事項を押し付けるキャンペーンだろ。もちろん国民の意見を即座に一致させることなどできないから、数の暴力でごり押しできる状況を作り出すための地ならしの一環として。
余談だけど、廃棄物の安全管理や、原子炉の解体を含めて、経済的にペイすんのかな?原発って
熱の処理等も含むトータルコスト (スコア:3, すばらしい洞察)
やめる国もあったりします。
個人的には日本でやるのは、いつか当たるロシアンルーレットだと思います。
小規模発電に対する許可(緩和)とか、対策についてはやっと動きが出てきている
最中です。
どの発電よりも冷却水が必要であること、建設及び解体費用が高い事、
燃料や低レベル放射性廃棄物の後処理問題が事故以外でも
拙い点かと。
Re: (スコア:1, 参考になる)
ドイツは脱原発政策を見直すようだよ。
陸続きの隣国同士で電力を融通できるヨーロッパと、周波数の違いで国内間でも融通がきかない日本とでは単純比較できないけどね。
ドイツは事情が相当違う(Re:熱の処理等も含むトータルコスト (スコア:2, 参考になる)
ドイツの原子力回帰は日本とはかなり違う資源事情が噛んでいます。以下、最近の経緯を箇条書きにしますが:
・1990年代以降、ヨーロッパ各国はウクライナ経由のパイプラインでくる安価なロシアの天然ガスを積極的に購入することで脱原発に弾みをつけようとした。
・ところが、東方拡大政策を取っていたアメリカの物心両面の援助を得たNPO主体で2004年に勃発した「チューリップ革命」によってウクライナに親米反露政権が樹立した事で、西方からの親米勢力の流入を恐れたロシアとウクライナの関係が険悪化、一触即発となる
・2005年頃からロシアがウクライナなどの東欧の親米諸国に売却するガスの価格を複数回大幅に値上げするも、外交的配慮から西欧諸国に対しては価格と供給量を維持すると約束。
・ウクライナは値上げを拒否、ガスの代金不払いを実行。ロシアは制裁としてヨーロッパ方面のパイプラインへのガス供給を減らしてウクライナのガスの割り当てを減らすと宣告
・ところがロシアがガス供給を絞ってからもウクライナが今までどおりガスを取りつづけた事からヨーロッパ方面へのガス供給量が激減、2007年の新春と冬に深刻な燃料危機がヨーロッパに訪れてロシアと西欧諸国の間の重大な外交問題になる。
こんないきさつでウクライナ+アメリカ-ロシア関係の険悪さから供給が不安定なロシア製の天然ガスに強く依存するようになっていた西欧諸国は、去年のグルジア戦争やその後のアブハジアの親露(傀儡)政権の独立などの情勢でロシアの天然資源への依存度を減らす必要に迫られ、この1,2年で資源戦略の根本からの見直しを迫られていた訳です。
トルコ経由やカスピ海経由でロシア本国をバイパスするパイプラインが建設中であるとはいえ、これ又中央アジアと中東の情勢の不安定化の波をかぶりつつある状況であり、今後も特に冬季に燃料危機に見舞われかねない情勢にある以上、比較的イージーに自力供給が可能な原子力に依存を移さないと拙い。と言うのが2000年代前半以降の「新冷戦」情勢下でのドイツの国家戦略なのだと思いますよ。
ある意味、苦渋の選択だとは思いますよ。右派政権が樹立した影響も大きいとは思いますが。
Re:ドイツは事情が相当違う(Re:熱の処理等も含むトータルコスト (スコア:1, すばらしい洞察)
ようするにあれでしょ、ロシアにエネルギー依存してたらロシアにガス止められたときにまずいから原発で分散しようって話でしょ。
でも、そこらへんの事情って日本もおんなじじゃない?
石油にばっかり依存してたら石油ショックで大変な目にあったんでエネルギーの種類を分散させようってのも原発を作る大きな要因なんだから。
あれか、「ち、ちがうんだから、原発回帰するのはロシアが意地悪するからであって、別に原発が見直されてるからじゃないんだからね」とかいうツンデレなのか?
Re: (スコア:0)
日本の土下座外交を甘くみるなよ!
という冗談はさておき、日本と欧州では置かれている政治状況などが異なるので、自ずと最適解は異なりますよね。
個人的には産油国との関係が良好なうちに、原発ではなく、他のエネルギー資源の確保と確立に注力した方が将来的にお得と思っています。
技術進歩の状況などで原発に分があるなら別ですが、門外漢なので世間一般の印象論からの感想です。
だって、どのみち高レベル放射性廃棄物の処理方法が確立されたら、世界中が原発に依存して、ウランの取り合いが始まるのは目に見えているでしょ?
Re:ドイツは事情が相当違う(Re:熱の処理等も含むトータルコスト (スコア:1)
>>だって、どのみち高レベル放射性廃棄物の処理方法が確立されたら、世界中が原発に依存して、ウランの取り合いが始まるのは目に見えているでしょ?
究極的な処分方法は、高速炉を使って高レベル放射性廃棄物中の超ウラン元素を燃やしきってしまう方法ですが、
この方法だと、燃やせば燃やすほど、燃料が増えるので、ウランの取り合いは限定的になると思います。
訂正(Re:ドイツは事情が相当違う(Re:熱の処理等も含むトータルコスト (スコア:0)
「チューリップ革命」じゃなくて「オレンジ革命」でした。初歩的なチョンボをしてしまった…俺のバカ m(.. )m