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これは、私が昔体験した話です。
メールを読むのにUNIXマシンにログインするのが当たり前だった頃、主に使っていたメーラーがMHでした。
あるとき、MHの仕組みが気になって、ソースを追いかけ始めたのです。まあ、その頃もメールの流量に辟易していたから、incあたりから読み進めたんだろうと思います。
程なく、MHの核心部分のライブラリに近づいたのですが、あるファイルを開いてびっくりしました。そのファイルは妙にサイズが大きく、中はおぞましいVAXのアセンブリ言語が散りばめられているのです。Cの部分も他のファイルとは雰囲気が全く違います。
「これは古代の遺跡に当たってしまったかもしれない」
と思いつつ、ふとコードの先頭のほうにある長いコメントを見ると、中ほどに恐ろしい文句が書いてあったのです。
> If you hack on this and slow it down, I, my children and my> children's children will curse you.意訳:「コードいじり損ねたら、末代まで祟ってやる」
「えー、なにふざけた事書いているんだこの野郎」と思いつつコードのメンテナの名前を見ると、
Van Jacobson
とあります。
え、何、このchildrenって人間じゃなくてパケット、と思った瞬間、戦慄が走りました。まるで、インターネットの深遠にある暗がりに潜む宇宙的恐怖を見たような。
それ以後、私は「MHのコードだけは決して触らない」と固く誓ったのでした。
今でもRand社由来のMH(たぶん6.8.4など)はどこかのLinux系ディストリビューションなどでパッケージとして転がっていて、Van Jacobsonの呪詛もソースパッケージの中でそのまま保存されているようです。コードを紐解いていけばすぐに出会えるでしょうが、古いUNIXのコードですから、横着して
grep curse *
とやってはいけません。恐らく数多の呪いが貴方を襲うことでしょう。
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UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie
呪いのコメント (スコア:2, 興味深い)
これは、私が昔体験した話です。
メールを読むのにUNIXマシンにログインするのが当たり前だった頃、主に使っていたメーラーがMHでした。
あるとき、MHの仕組みが気になって、ソースを追いかけ始めたのです。まあ、その頃もメールの流量に辟易していたから、incあたりから読み進めたんだろうと思います。
程なく、MHの核心部分のライブラリに近づいたのですが、あるファイルを開いてびっくりしました。
そのファイルは妙にサイズが大きく、中はおぞましいVAXのアセンブリ言語が散りばめられているのです。Cの部分も他のファイルとは雰囲気が全く違います。
「これは古代の遺跡に当たってしまったかもしれない」
と思いつつ、ふとコードの先頭のほうにある長いコメントを見ると、中ほどに恐ろしい文句が書いてあったのです。
> If you hack on this and slow it down, I, my children and my
> children's children will curse you.
意訳:「コードいじり損ねたら、末代まで祟ってやる」
「えー、なにふざけた事書いているんだこの野郎」と思いつつコードのメンテナの名前を見ると、
Van Jacobson
とあります。
え、何、このchildrenって人間じゃなくてパケット、と思った瞬間、戦慄が走りました。まるで、インターネットの深遠にある暗がりに潜む宇宙的恐怖を見たような。
それ以後、私は「MHのコードだけは決して触らない」と固く誓ったのでした。
今でもRand社由来のMH(たぶん6.8.4など)はどこかのLinux系ディストリビューションなどでパッケージとして転がっていて、Van Jacobsonの呪詛もソースパッケージの中でそのまま保存されているようです。
コードを紐解いていけばすぐに出会えるでしょうが、古いUNIXのコードですから、横着して
grep curse *
とやってはいけません。恐らく数多の呪いが貴方を襲うことでしょう。