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原因はミサイルの実験の失敗じゃないのか。北朝鮮と同程度の技術レベルなのか?早いとこミサイルの核弾頭を流用した無水原子力発電プラントの実験成功のニュースを聞きたいものだ。
ロシア、というか、旧ソ連のミサイルというと、R-7やその子孫であるソユーズロケット、あるいはR-17 スカッド一族のような「枯れ切って信頼性が高い」というイメージがありますが、固体ミサイルについては祖先のRT-21/SS-16の開発配備が1980年代と、段々ソ連が貧乏になってくる時代に手をつけられたので、「数を撃ってデバッグする」という手法が取れなくなってしまってました。#商業化前のプロトンなんか初期は5回以上連続で失敗、うち一つは100人近い犠牲が出てます。
で、R-30/3M14「ブラヴァー」は失敗に終わったR-39UTTKh「バルク」のバックアッププランとしてRT-2PM2/SS-27「トーポリM」の設計を流用しているため、設計上の無理と開発予算の慢性的不足に悩まされています。「バルク」の開発遅延から、液体燃料SLBMのR-29RM/SS-N-23をいまだに使用しており、「ブラヴァー」を搭載する新型SSBN「ボレイ」級も既に1隻進水しているため、いまさら潜水艦側の改修をするわけにもいかず(というか、「バルク」中止で建造中に一度設計変更してしまってるので)デルタIV級の寿命を考えるとこのプランをとにかく戦力化しなくてはならないという「それなんてデスマーチ?」な状況にあるのですね。
この写真を見る限り上段の着火に失敗したのではなく、2-3段目の切り離しに失敗して接触したか、三段目モーターケースの腹に穴が開いて「くるくる回りながら」落ちているように思えます。三段目の着火は大気圏外で行われるため、かなり遠方からでも見ることができるはずです。(恐らく今までと同様、北洋艦隊の根拠地である白海のロシア領海内からの発射でしょう。)だとするならば、この事故はかなり深刻な問題を解決できていないと言うことを意味します。通常のSLBMはMIRVステージと最終段の噴射制御で目標に対する精密制御を行い、トライデントD5ではCEP(半数必中界)が100m以下、推定で50m程度まで絞り込んでいます。(余談ですが、弾頭は上昇中に切り離されます。よくある誤解のようにMIRVステージが落下中に弾頭を切り離すのではありません。)最終段でこの体たらくではCEPどころかミサイルとして使い物になるかどうか疑問です。下段の能力制約で上段の重量を増やせず、CFRPのような厳しい材料を投入しているものと思われます。ロシアには弾頭制御ノウハウがあるので、上段を重くできれば米国と同等レベルのCEPを実現できるでしょうが、下段の推薬やモーターケースの素材が流用品なのでそれも難しい。日本の新型固体ロケットと同じような状況ですね。
核戦力の主力は既にSLBMに移行してしまったので、乗せる艦はあっても荷物がないと、核均衡的によろしくないです。10年後にはデルタIV級の退役が始まるので、それまでに間に合うかどうか。バックアップで再設計している時間はありません。ロシア海軍は「みんな貧乏が悪い、もっと予算をくれないと癇癪起こる」なんて言ってますが。
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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア
原因はミサイルの誤発射じゃなく (スコア:2, すばらしい洞察)
原因はミサイルの実験の失敗じゃないのか。
北朝鮮と同程度の技術レベルなのか?
早いとこミサイルの核弾頭を流用した無水原子力発電プラントの実験成功のニュースを聞きたいものだ。
Re:原因はミサイルの誤発射じゃなく (スコア:5, おもしろおかしい)
「チューチュートレインによるもの」
という声明を出しています。
Re: (スコア:0)
Bulavaは固体モーターですからねぇ (スコア:5, 参考になる)
ロシア、というか、旧ソ連のミサイルというと、R-7やその子孫であるソユーズロケット、
あるいはR-17 スカッド一族のような「枯れ切って信頼性が高い」というイメージがありますが、
固体ミサイルについては祖先のRT-21/SS-16の開発配備が1980年代と、段々ソ連が貧乏になってくる
時代に手をつけられたので、「数を撃ってデバッグする」という手法が取れなくなってしまってました。
#商業化前のプロトンなんか初期は5回以上連続で失敗、うち一つは100人近い犠牲が出てます。
で、R-30/3M14「ブラヴァー」は失敗に終わったR-39UTTKh「バルク」のバックアッププランとして
RT-2PM2/SS-27「トーポリM」の設計を流用しているため、設計上の無理と開発予算の慢性的不足に
悩まされています。「バルク」の開発遅延から、液体燃料SLBMのR-29RM/SS-N-23をいまだに使用しており、
「ブラヴァー」を搭載する新型SSBN「ボレイ」級も既に1隻進水しているため、いまさら潜水艦側の
改修をするわけにもいかず(というか、「バルク」中止で建造中に一度設計変更してしまってるので)
デルタIV級の寿命を考えるとこのプランをとにかく戦力化しなくてはならないという「それなんてデスマーチ?」
な状況にあるのですね。
この写真を見る限り上段の着火に失敗したのではなく、2-3段目の切り離しに失敗して接触したか、
三段目モーターケースの腹に穴が開いて「くるくる回りながら」落ちているように思えます。
三段目の着火は大気圏外で行われるため、かなり遠方からでも見ることができるはずです。
(恐らく今までと同様、北洋艦隊の根拠地である白海のロシア領海内からの発射でしょう。)
だとするならば、この事故はかなり深刻な問題を解決できていないと言うことを意味します。
通常のSLBMはMIRVステージと最終段の噴射制御で目標に対する精密制御を行い、トライデントD5では
CEP(半数必中界)が100m以下、推定で50m程度まで絞り込んでいます。
(余談ですが、弾頭は上昇中に切り離されます。よくある誤解のようにMIRVステージが落下中に弾頭を切り離すのではありません。)
最終段でこの体たらくではCEPどころかミサイルとして使い物になるかどうか疑問です。
下段の能力制約で上段の重量を増やせず、CFRPのような厳しい材料を投入しているものと思われます。
ロシアには弾頭制御ノウハウがあるので、上段を重くできれば米国と同等レベルのCEPを実現できるでしょうが、下段の
推薬やモーターケースの素材が流用品なのでそれも難しい。日本の新型固体ロケットと同じような状況ですね。
核戦力の主力は既にSLBMに移行してしまったので、乗せる艦はあっても荷物がないと、核均衡的によろしくないです。
10年後にはデルタIV級の退役が始まるので、それまでに間に合うかどうか。バックアップで再設計している時間はありません。
ロシア海軍は「みんな貧乏が悪い、もっと予算をくれないと癇癪起こる」なんて言ってますが。