アカウント名:
パスワード:
財務的基盤が良いとか言って、周波数帯を割り当てた総務省の責任は有耶無耶になりそうですね・・・。
> 総務省の責任は有耶無耶になりそう
うーん、当時の総務省のどの行為を問題にしたいのでしょうか? そしてどういう行動をとれば「責任をとった」と言えるのでしょうか?
個人的にはXGP事業向けに割り当てたんだから、XGP自体が箸にも棒にもかからないモノであったなら認可した責任は問われて当然とはおもいますが、数年先の経営状況を理由に認可するしないという不透明な理由で許認可権限を振りかざせ、と総務省を責めるのって役所に対しても、日本経済に対しても不幸な結果になるだけだと思います。
2.5GHz帯の電波配分については単純な許認可ではなく、修正比較審査方式と呼ばれる配分方法が用いられました。修正比較審査方式とは、電波の利用をしたいと名乗り出た事業者の事業計画を総務省が審査し、免許を与えるのにふさわしいと認定した事業者に電波を割り当てる方式です。2.5GHzの周波数割り当て以前では割当数を申請事業者数が同一になっていたため、実質的な総務省の審査は行われてきませんでした。しかし、2.5GHzでは2つの免許に対して4つの申請があったため、総務省は免許を与えるのにふさわしい事業者を2社選定し、免許を与えています。申請の概要と評価結果は以下のPDFファイルに記載されています。http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/2007/pdf/071221_10_bs1.pdf [soumu.go.jp]http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/2007/pdf/071221_10_bs2.pdf [soumu.go.jp]総務省の比較審査の中で、Willcomは1-4の財務的基礎、2-3小セル化および空間多重技術の2点で最高の評価を得ています。ウィルコムの財務的基礎が高く評価されたのは申請の概要にある「基本的に全額を現行サービスからの繰入れによって賄う計画」の点であると考えられます。しかし、当時のウィルコムのキャッシュフローを考えると、2012年度までの累計で1,113億円の投資を行うことは難しそうでした。その点についてはこの評価が行われた直後に自分のBlogにして指摘を行っています。http://blog.goo.ne.jp/wizu_1978/e/f28b59fed0c33f45c08919829005f382 [goo.ne.jp]「2004年、2005年、2006年と当期純利益で見れば3期連続の赤字、経常利益でも2期連続の赤字となっている。また過去3年の設備投資額は135億、264億、312億となっており、今後5年間で毎年平均200億、営業収益の1割にもなる設備投資をキャッシュフローから積み増すのはかなり難しいだろう。」そして、ウィルコムはXGPの投資が重荷になったとも語っています。
総務省は明らかにウィルコムの財務の認識と投資計画の現実性について誤った評価を下し、その誤った評価に基づいて電波周波数を割り当て、その結果としてウィルコムの既存事業の継続に危機をもたらすというきわめて重大な失敗をしています。そして、携帯電話の電波の割り当てにおいて、修正比較審査方式は他の方式に比べて総務省がよい配分を行うことができる事を前提とした配分方法ですが、総務省にはその能力がなかったと言えるでしょう。直ちに欧米、途上国等世界で広く採用されているオークション方式を用いるべきとは言いませんが、少なくとも修正比較審査のあり方について大幅な見直しをすべきです。
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
192.168.0.1は、私が使っている IPアドレスですので勝手に使わないでください --- ある通りすがり
有耶無耶 (スコア:3, すばらしい洞察)
財務的基盤が良いとか言って、周波数帯を割り当てた総務省の責任は有耶無耶になりそうですね・・・。
Re:有耶無耶 (スコア:1, 参考になる)
> 総務省の責任は有耶無耶になりそう
うーん、当時の総務省のどの行為を問題にしたいのでしょうか? そしてどういう行動をとれば「責任をとった」と言えるのでしょうか?
個人的にはXGP事業向けに割り当てたんだから、XGP自体が箸にも棒にもかからないモノであったなら認可した責任は問われて当然とはおもいますが、数年先の経営状況を理由に認可するしないという不透明な理由で許認可権限を振りかざせ、と総務省を責めるのって役所に対しても、日本経済に対しても不幸な結果になるだけだと思います。
現行の修正比較審査方式の正当性は失われた (スコア:1)
2.5GHz帯の電波配分については単純な許認可ではなく、修正比較審査方式と呼ばれる配分方法が用いられました。
修正比較審査方式とは、電波の利用をしたいと名乗り出た事業者の事業計画を総務省が審査し、免許を与えるのにふさわしいと認定した事業者に電波を割り当てる方式です。
2.5GHzの周波数割り当て以前では割当数を申請事業者数が同一になっていたため、実質的な総務省の審査は行われてきませんでした。
しかし、2.5GHzでは2つの免許に対して4つの申請があったため、総務省は免許を与えるのにふさわしい事業者を2社選定し、免許を与えています。
申請の概要と評価結果は以下のPDFファイルに記載されています。
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/2007/pdf/071221_10_bs1.pdf [soumu.go.jp]
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/2007/pdf/071221_10_bs2.pdf [soumu.go.jp]
総務省の比較審査の中で、Willcomは1-4の財務的基礎、2-3小セル化および空間多重技術の2点で最高の評価を得ています。
ウィルコムの財務的基礎が高く評価されたのは申請の概要にある「基本的に全額を現行サービスからの繰入れによって賄う計画」の点であると考えられます。
しかし、当時のウィルコムのキャッシュフローを考えると、2012年度までの累計で1,113億円の投資を行うことは難しそうでした。
その点についてはこの評価が行われた直後に自分のBlogにして指摘を行っています。
http://blog.goo.ne.jp/wizu_1978/e/f28b59fed0c33f45c08919829005f382 [goo.ne.jp]
「2004年、2005年、2006年と当期純利益で見れば3期連続の赤字、経常利益でも2期連続の赤字となっている。また過去3年の設備投資額は135億、264億、312億となっており、今後5年間で毎年平均200億、営業収益の1割にもなる設備投資をキャッシュフローから積み増すのはかなり難しいだろう。」
そして、ウィルコムはXGPの投資が重荷になったとも語っています。
総務省は明らかにウィルコムの財務の認識と投資計画の現実性について誤った評価を下し、その誤った評価に基づいて電波周波数を割り当て、その結果としてウィルコムの既存事業の継続に危機をもたらすというきわめて重大な失敗をしています。
そして、携帯電話の電波の割り当てにおいて、修正比較審査方式は他の方式に比べて総務省がよい配分を行うことができる事を前提とした配分方法ですが、総務省にはその能力がなかったと言えるでしょう。
直ちに欧米、途上国等世界で広く採用されているオークション方式を用いるべきとは言いませんが、少なくとも修正比較審査のあり方について大幅な見直しをすべきです。
Re: (スコア:0)