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NTT東西は過去の国営時代に電話を独占していたため、努力や能力とは無関係に大量の顧客情報を有しています。その顧客情報を、競争によって顧客獲得競争を行っているブロードバンド(携帯電話も)で用いる事は、現在の能力や努力と無関係な過去の独占という経緯が将来のブロードバンドのシェアに影響を与える事になります。総務省は効率的な事業者の新規参入を促すことが市場の効率性を高めるため、能力や努力を行う新規参入企業の参入を促進するために、NTT東西が過去に得た顧客情報を、光ファイバやADSLの営業に利用しないよう求めてきました。
更に、電話回線を独占的に保有しているため、新規参入事業者がNTT東西の電話回線を借りてADSLを提供する際に、競合他社がいつから誰にADSLを提供しているかがわかるため、2年間などの長期契約期間が切れるピンポイントで自社のサービスへの乗り換えを促すような営業を行う事ができます。このような行為も、過去の独占的地位が将来の成果に影響を与える事になり、現在の能力や努力を重視する立場からは好ましくないと考えられるため、回線貸出によって得た情報を自社の営業に使わないよう義務づけてきました。
もちろんグループ内営業の連係を高める事はNTT内の効率性を高め、無駄な営業電話を減らすなど明らかなメリットがあるでしょう。しかし、そのようなNTT内部の効率化のメリットが生じたとしても、その効率化がNTTの利益増ではなく、価格引き下げや品質向上を通じて顧客に還元されるためには、新規参入事業者が与える競争の圧力が必要になります。
このような既存事業者と新規参入事業者の間の非対称規制は電力産業等でもとられており、顧客情報の利用に関して非常に厳しい制限がかけられています。NTTが禁止されている顧客情報の利用を行ったことで、今後は電力並みの厳しい管理をされる事になるでしょう。
これがトータルの効率性を高めるか否かはわかりませんが、仮にNTTが内部情報の利用の効率化のメリットが競合相手を押しのけることのメリットよりも大きいと考えていたのであれば、顧客情報の不正利用を行う前にそれを粘り強く総務省に主張すべきであり、NTTを信じてメタル回線を借りたソフトバンクやイー・アクセスなどを裏切る行為をすべきではなかったでしょう。
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UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie
何か矛盾を感じる (スコア:0)
NTTがグループ内の連携を強めた営業を拒否しているのに、
ソフトバンクグループ内の連携をフルに活用しているように見える。
NTTが支配的な業界シェアを持っているで、制限を受けるのはわかるけど。
何かしっくりこない。
Re:何か矛盾を感じる (スコア:1)
NTT東西は過去の国営時代に電話を独占していたため、努力や能力とは無関係に大量の顧客情報を有しています。
その顧客情報を、競争によって顧客獲得競争を行っているブロードバンド(携帯電話も)で用いる事は、現在の能力や努力と無関係な過去の独占という経緯が将来のブロードバンドのシェアに影響を与える事になります。
総務省は効率的な事業者の新規参入を促すことが市場の効率性を高めるため、能力や努力を行う新規参入企業の参入を促進するために、NTT東西が過去に得た顧客情報を、光ファイバやADSLの営業に利用しないよう求めてきました。
更に、電話回線を独占的に保有しているため、新規参入事業者がNTT東西の電話回線を借りてADSLを提供する際に、競合他社がいつから誰にADSLを提供しているかがわかるため、2年間などの長期契約期間が切れるピンポイントで自社のサービスへの乗り換えを促すような営業を行う事ができます。
このような行為も、過去の独占的地位が将来の成果に影響を与える事になり、現在の能力や努力を重視する立場からは好ましくないと考えられるため、回線貸出によって得た情報を自社の営業に使わないよう義務づけてきました。
もちろんグループ内営業の連係を高める事はNTT内の効率性を高め、無駄な営業電話を減らすなど明らかなメリットがあるでしょう。
しかし、そのようなNTT内部の効率化のメリットが生じたとしても、その効率化がNTTの利益増ではなく、価格引き下げや品質向上を通じて顧客に還元されるためには、新規参入事業者が与える競争の圧力が必要になります。
このような既存事業者と新規参入事業者の間の非対称規制は電力産業等でもとられており、顧客情報の利用に関して非常に厳しい制限がかけられています。
NTTが禁止されている顧客情報の利用を行ったことで、今後は電力並みの厳しい管理をされる事になるでしょう。
これがトータルの効率性を高めるか否かはわかりませんが、仮にNTTが内部情報の利用の効率化のメリットが競合相手を押しのけることのメリットよりも大きいと考えていたのであれば、顧客情報の不正利用を行う前にそれを粘り強く総務省に主張すべきであり、NTTを信じてメタル回線を借りたソフトバンクやイー・アクセスなどを裏切る行為をすべきではなかったでしょう。