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…というかどういう経緯でそんな仕組みになったか興味がある。火災まで「受益者負担」って、そんなに税金払いたくなかったのか?>住民
極端に見えるが、アメリカならやりかねん感もあるので、これが彼の地の地方自治ではままあることなのかどうかも知りたい…。
日本の地方自治体で真似したがるところがでてくる前に。火災じゃなくても救急とかの公共防災サービスで。
阿久根市 [wikipedia.org]とか(あそこまで電波じゃないにしても東京都や大阪府でも)見ていて、地方自治体が法を無視して(あるいは隙間を縫って)出鱈目し始めた時、実際に阻止するとなると意外と大変そうだと思うようになった。
たぶん、今回の件は、自治体自体が無いです。州によって違いますが(以下全部そうですが一般的に)アメリカの州には郡が置かれていて、治安に関する責任者として、選挙により郡保安官が置かれます。消防サービスまでは提供しないことが多いです。
郡とは別に、住民投票により自治体(市)を設立することができます。自治体を設立すれば、市税を徴収し、市長や警察署や消防署などを置くことができます。郡保安官が持っている州権力は、自治体に委譲されます。
どこにでも自治体がありそうなイメージがありますが、実際には人口の4割程度、国土の大半に自治体がありません。今回のケースは、South Fulton市が近隣の自治体未組織地域に、有料で消防サービスを提供していた、ということでしょう。
「自治体がない」は想定外…。保安官もそうだけどアメリカって時々とんでもなく原始的な仕組みが残ってるからなぁ…。
そういうLvの話をするならその御上も自治体の一種だけどね。国家だって自治体の一種だから。
地方自治体とは「自治体」という仕組みを再帰的にネストさせて権限を段階的に委譲して設計するというやり方。国内統治という問題に対する再帰的な「分割統治」アプローチ。
アメリカの郡はそのあたりでネストさせたときに州以下のレベルで自治体への分割がスッキリ尽くされてなくて「自治体A、自治体B、…、その他」という状態になっている話と理解した。アメリカ建国の歴史的経緯を考えるとわかるような気はしないでもない。
先のコメントに関して言えば自治の機能を持てば、それが民主制ベースだろうと独裁ベースだろうと世襲だろうとそれは設計の違いであって、いずれも自治体と考えているので、あまり変わってこないと考えています。現代日本の市町村も、明治日本で任命された県知事も、封建領主も皆「自治」。
さすがに余所の国の支配を受けているとかだと住民が関与できる程度によって自治とは言い難い事例もあるでしょうが、自分の国の支配であれば、トップダウンで作成されようと、ボトムアップで発生しようと、一応自治体であろうと考えています。その場合歴史的な理由による制度設計の違いは、そりゃあると思いますけれど。
「ああ見えて王というのは人気商売です」…というのは「ヴィンランドサガ」(8巻) [amazon.co.jp]でのアシェラッドのセリフですが、歴史的には王政や帝政すらもが発端は民主制に基礎をおいていたりする訳で独裁制と民主制は絡み合っている。そして地方自治体の歴史もトップダウンとボトムアップが絡み合って、歴史の長い国では何度も上から下から境界線が引きなおされている訳です。
アメリカの場合は歴史的に:
・移民者/開拓者のコミュニティというローカルな自治体からのボトムアップ・アプローチと、・連邦政府(外から見た時の「国家」)という広域自治体からのトップダウン・アプローチと
…があって、両アプローチの綱引きの結果がまだ生々しく残っていると。結果、組織的にある程度整備された自治体が存在しない領域が現代においても残っているということかなと理解しています。
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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ研究家
【どうしてこうなった】 (スコア:1)
…というかどういう経緯でそんな仕組みになったか興味がある。
火災まで「受益者負担」って、そんなに税金払いたくなかったのか?>住民
極端に見えるが、アメリカならやりかねん感もあるので、
これが彼の地の地方自治ではままあることなのかどうかも知りたい…。
日本の地方自治体で真似したがるところがでてくる前に。
火災じゃなくても救急とかの公共防災サービスで。
阿久根市 [wikipedia.org]とか(あそこまで電波じゃないにしても東京都や大阪府でも)見ていて、
地方自治体が法を無視して(あるいは隙間を縫って)出鱈目し始めた時、
実際に阻止するとなると意外と大変そうだと思うようになった。
Re: (スコア:5, 興味深い)
たぶん、今回の件は、自治体自体が無いです。
州によって違いますが(以下全部そうですが一般的に)
アメリカの州には郡が置かれていて、治安に関する責任者として、選挙により郡保安官が置かれます。
消防サービスまでは提供しないことが多いです。
郡とは別に、住民投票により自治体(市)を設立することができます。
自治体を設立すれば、市税を徴収し、市長や警察署や消防署などを置くことができます。
郡保安官が持っている州権力は、自治体に委譲されます。
どこにでも自治体がありそうなイメージがありますが、実際には人口の4割程度、国土の大半に自治体がありません。
今回のケースは、South Fulton市が近隣の自治体未組織地域に、有料で消防サービスを提供していた、ということでしょう。
Re: (スコア:1)
「自治体がない」は想定外…。
保安官もそうだけどアメリカって時々とんでもなく原始的な仕組みが残ってるからなぁ…。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:1)
そういうLvの話をするならその御上も自治体の一種だけどね。
国家だって自治体の一種だから。
地方自治体とは「自治体」という仕組みを再帰的にネストさせて
権限を段階的に委譲して設計するというやり方。
国内統治という問題に対する再帰的な「分割統治」アプローチ。
アメリカの郡はそのあたりでネストさせたときに州以下のレベルで
自治体への分割がスッキリ尽くされてなくて
「自治体A、自治体B、…、その他」という状態になっている話と理解した。
アメリカ建国の歴史的経緯を考えるとわかるような気はしないでもない。
Re: (スコア:1)
自治体って言葉自体が
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「ああ見えて王というのは人気商売です」 (スコア:2, 興味深い)
先のコメントに関して言えば自治の機能を持てば、それが民主制ベースだろうと独裁ベースだろうと世襲だろうとそれは設計の違いであって、いずれも自治体と考えているので、あまり変わってこないと考えています。現代日本の市町村も、明治日本で任命された県知事も、封建領主も皆「自治」。
さすがに余所の国の支配を受けているとかだと住民が関与できる程度によって自治とは言い難い事例もあるでしょうが、自分の国の支配であれば、トップダウンで作成されようと、ボトムアップで発生しようと、一応自治体であろうと考えています。その場合歴史的な理由による制度設計の違いは、そりゃあると思いますけれど。
「ああ見えて王というのは人気商売です」
…というのは「ヴィンランドサガ」(8巻) [amazon.co.jp]でのアシェラッドのセリフですが、歴史的には王政や帝政すらもが発端は民主制に基礎をおいていたりする訳で独裁制と民主制は絡み合っている。
そして地方自治体の歴史もトップダウンとボトムアップが絡み合って、歴史の長い国では何度も上から下から境界線が引きなおされている訳です。
アメリカの場合は歴史的に:
・移民者/開拓者のコミュニティというローカルな自治体からのボトムアップ・アプローチと、
・連邦政府(外から見た時の「国家」)という広域自治体からのトップダウン・アプローチと
…があって、両アプローチの綱引きの結果がまだ生々しく残っていると。
結果、組織的にある程度整備された自治体が存在しない領域が
現代においても残っているということかなと理解しています。
Re: (スコア:0)
〉・移民者/開拓者のコミュニティというローカルな自治体からのボトムアップ・アプローチと、
〉・連邦政府(外から見た時の「国家」)という広域自治体からのトップダウン・アプローチと
〉…があって、両アプローチの綱引きの結果がまだ生々しく残っていると。
日本では悪名高い全米ライフル協会ですが、「銃を持つ権利」は「自分達が選んだはずの政府が望まない圧政を敷いた場合の抵抗手段としての銃を」持つ権利なんですね。
日本人は秀吉の刀狩以来「お上」に抵抗する具体的な手段も意思も持たなくなってますが、良くも悪くもアメリカには未だ色濃く『わしらの作った国』って意識があるんでしょう。