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その普遍文法の説明を読む限り今回の研究結果はあまり関係ないか、むしろ裏切る結果なんじゃないですか。
人間は生得的に言語を話すシステムを持っており、但し一部のパラメーターが未設定で生まれてくるので後天的な刺激でそれらが設定されなければいけないというだけだ、という普遍文法の考えで行けば、人類が拡散した後、それぞれの場所で別々のきっかけで言語が生み出されても不思議はないことになる。しかし実際にはアフリカでたった一度の言語の獲得があったきりで後はそれが受け継がれてきたのだとすれば、我々が言語をもっている現状は、生得的な能力の当然の帰結というより、偶然一度起きた特別な事件の後遺症と言うべきかもしれない。また諸言語が制限された範囲でしか変異をあらわしていないことを、パラメーターの考え(人間はほぼ完全な言語能力を生得的に持ちながら一部の離散的パラメーターが未設定で生まれてくる。そのパラメータの設定の仕方で個別言語のバリエーションが生まれる)の根拠としているようだけど、そもそも言語が全て同一の祖語から派生してるんだったら互いに似ているのは当然とも言える。
なるほど、対立的にも見えますね。
しかし、両立可能では?生得的能力の上に単一の系統が乗っかってると考えれば。
チョムスキーのはおそらく言語能力が赤ん坊の頭の中で毎回創発できるには複雑すぎるという仮説から出発してるのでしょうし、私もそれは正しいような気がします。人の顔を識別する能力も運動を視野の中の識別する能力も脳内に偏在する機能部位があったりするわけですし。言語も同様ではないかと。
今回のは5万年前の「出アフリカ」という考古学的(おそらく)事実があって、そこから立てた仮説をもとに調査したら支持する結果がでました!――といってるわけでしょうが、子音の減少傾向で説明して良いのかどうか、さらに支持する証拠が必要なような。「出アフリカ」は遺伝子多様性の研究から事実といってよさそうですし、言語の獲得が前適応からいきなり出現したという仮説を信じるには、言語という物があまりにも複雑すぎると思いますので、5万年前の出アフリカ段階で何らかの言語を話していたと考えるのは自然だと思います。つまり生得的能力の進化と言語自体の進化は平行的であると考えるべきではないかと。
で、出アフリカで遺伝子多様性から想定される人数の少なさから、単一の言語を話していたと考えるのはしごくまっとうでしょう。
以上、しろうとのまったく私的意見なわけですが、生得的能力の上に単一の言語を話していたのだろうという気がします。つまり両説は両立するのではないかと。
#とかいって、チョムスキーまったく知らんのだけど。なんか致命的かんちがいとかしてたりして
複数の言語が混ざり合ったことで文法構造が破壊されて、その後ゴチャまぜの単語から自然発生的に文法が生じたものをクレオル語と言うが、各地で独立に生じたクレオル語には普遍的な文法構造が認められるそうな。(日経サイエンスで読んだ)日本人も北から南からゴチャまぜの混血だそうだから、日本語も元はクレオル語なんじゃないか?
ソロモン王のように赤子を誰にも接させず 何語をしゃべるか試してみるべき論?考えたコトが一見正しいように思えてもそれを直接実践してみるのは必ずしも正解への道とはならないよ。
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私は悩みをリストアップし始めたが、そのあまりの長さにいやけがさし、何も考えないことにした。-- Robert C. Pike
普遍文法 (スコア:1)
その辺についてもう少し知りたい場合はStephan Pinkerせんせの本 [amazon.co.jp]あたりを読んでみたらよいのではないでしょうか。
Re:普遍文法 (スコア:2)
Re:普遍文法 (スコア:1, 興味深い)
その普遍文法の説明を読む限り今回の研究結果はあまり関係ないか、むしろ裏切る結果なんじゃないですか。
人間は生得的に言語を話すシステムを持っており、但し一部のパラメーターが未設定で生まれてくるので後天的な刺激でそれらが設定されなければいけないというだけだ、という普遍文法の考えで行けば、人類が拡散した後、それぞれの場所で別々のきっかけで言語が生み出されても不思議はないことになる。
しかし実際にはアフリカでたった一度の言語の獲得があったきりで後はそれが受け継がれてきたのだとすれば、我々が言語をもっている現状は、生得的な能力の当然の帰結というより、偶然一度起きた特別な事件の後遺症と言うべきかもしれない。
また諸言語が制限された範囲でしか変異をあらわしていないことを、パラメーターの考え(人間はほぼ完全な言語能力を生得的に持ちながら一部の離散的パラメーターが未設定で生まれてくる。そのパラメータの設定の仕方で個別言語のバリエーションが生まれる)の根拠としているようだけど、そもそも言語が全て同一の祖語から派生してるんだったら互いに似ているのは当然とも言える。
Re:普遍文法 (スコア:2)
なるほど、対立的にも見えますね。
しかし、両立可能では?
生得的能力の上に単一の系統が乗っかってると考えれば。
チョムスキーのはおそらく言語能力が赤ん坊の頭の中で毎回創発できるには複雑すぎるという仮説から出発してるのでしょうし、私もそれは正しいような気がします。人の顔を識別する能力も運動を視野の中の識別する能力も脳内に偏在する機能部位があったりするわけですし。言語も同様ではないかと。
今回のは5万年前の「出アフリカ」という考古学的(おそらく)事実があって、そこから立てた仮説をもとに調査したら支持する結果がでました!――といってるわけでしょうが、子音の減少傾向で説明して良いのかどうか、さらに支持する証拠が必要なような。
「出アフリカ」は遺伝子多様性の研究から事実といってよさそうですし、言語の獲得が前適応からいきなり出現したという仮説を信じるには、言語という物があまりにも複雑すぎると思いますので、5万年前の出アフリカ段階で何らかの言語を話していたと考えるのは自然だと思います。つまり生得的能力の進化と言語自体の進化は平行的であると考えるべきではないかと。
で、出アフリカで遺伝子多様性から想定される人数の少なさから、単一の言語を話していたと考えるのはしごくまっとうでしょう。
以上、しろうとのまったく私的意見なわけですが、
生得的能力の上に単一の言語を話していたのだろうという気がします。
つまり両説は両立するのではないかと。
#とかいって、チョムスキーまったく知らんのだけど。なんか致命的かんちがいとかしてたりして
Re:普遍文法 (スコア:1)
複数の言語が混ざり合ったことで文法構造が破壊されて、その後ゴチャまぜの単語から自然発生的に文法が生じたものをクレオル語と言うが、各地で独立に生じたクレオル語には普遍的な文法構造が認められるそうな。(日経サイエンスで読んだ)
日本人も北から南からゴチャまぜの混血だそうだから、日本語も元はクレオル語なんじゃないか?
the.ACount
ならば試して見るべき あるいは 歴史は繰り返す (スコア:0)
ソロモン王のように赤子を誰にも接させず 何語をしゃべるか試してみるべき論?
考えたコトが一見正しいように思えてもそれを直接実践してみるのは必ずしも正解への道とはならないよ。