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> 日本でこのような例が少ない原因は何なのだろうか ?東京・大手町か大阪・堂島の近くにないとそれだけで不利だから。北海道の端末から北海道のデータセンターにあるサーバにアクセスする場合、わざわざ地域IP網かNGN網を通って大手町まで行って、そこで外に出てISP網を経由して折り返してくるなんてアホらしいことになる。ネイティブ方式IPv6サービスではNGN網内折り返しがサポートされるそうなので、ネイティブ方式契約者同士のIPv6 P2P接続はレスポンスタイムが大幅に改善されるんじゃないかな。データセンターには関係なさそうだけど。
……とかよく僕も言いますし、よく他の人から聞くことでもありますけど、折り返しても最悪で数〜数十 ms だったりしますよね。フレーム単位の精度が要求されるリアルタイムゲームのサーバでもなければ気にならないレベルじゃあないですか ? そしてそんなアプリケーションが世の中においてさして支配的でもないと思うのです。
とんでもない。
応答時間そのものはその程度でも、それだけ中継局があると、RTTが「どれぐらいばらつくか」と言う問題が別途発生します。
TCP/IPで、流量制御をするときに、RTTを元にWindow Sizeを変更して流量制御をしたりなんかしている世界では、数msec~十数msecもバラつかれたら、LAN⇒WANの部分でパケットロストが起こりますよ。一気に通信速度が落っこちて、運びきれたデータが時間内に運べなくなります。
# 「だから、WANの回線はRTTがバラつかないものを選べと言うておるにっっ」# と何度お客様に釘をさす羽目に陥ったことか…
アメリカの回線状況って、そんなに日本より良いのかな~?この話は小さな町にプラインビルという使える箱があったから成り立ってるんだが、某ミュージシャンが「地方で立派なホールがあっても使えない」なんて話をラジオで言ってたから、他の業種でも日本は使えない箱ばかりの箱物行政やってたんじゃないかな。
アメリカの回線状況って、そんなに日本より良いのかな~?
RTTが安定して『長い』上に、通信速度が遅い回線というのがアメリカの特徴だ。例えばRTTが100msec - 120msecの範囲でバラついたりする。RTTが不安定で『4倍ぐらいのふらつきがありえる』が、トップスピードが早い回線というのが、日本の特徴。RTTが4msecから20msecの範囲でバラついたりする。
判ると思うけど、RTTの最小・最大値の差は日本の方が小さい。単純に考えるなら、変動誤差の絶対量は日本の方が小さいのだ。しかもRTTの平均値自体だって日本の方が小さい。でも。
アメリカの場合、TCPは回線を目一杯まで使いまわしてくれる。RTTの変動は20%程度なのが、うまく行く理由だ。日本の場合、TCPは回線に目一杯振り回されて、ろくなパフォーマンスにならない。RTTが5倍もバラつくからだ。
カタログスペック的にはアメリカの方が劣悪に見える。bps値は遅いし、RTTだって長い。でも、ばらつきからくる制御のし難さ、という観点で見た途端に、実はアメリカ型の方が制御し易い事になる。回線を利用し易いのは「カタログスペック上の数値の悪い、アメリカ型」だったりするのだ。
というか。多分TCPの実装は大抵アメリカでやってるから、そっちに合い易い制御構造ばかり採用するってのもポイントだと思うよ。日本の企業がもっと「フリーハンドで使える予算」を末端の開発者や研究者に渡し、結果をもっと世界中で自由に利用できるよう、余計な縛りを外してくれれば、RTTの絶対値が小さい方が有利な制御機構をなんぼでも実装できると思う。
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弘法筆を選ばず、アレゲはキーボードを選ぶ -- アレゲ研究家
フレッツ網のトポロジーのせい (スコア:0)
> 日本でこのような例が少ない原因は何なのだろうか ?
東京・大手町か大阪・堂島の近くにないとそれだけで不利だから。
北海道の端末から北海道のデータセンターにあるサーバにアクセスする場合、わざわざ地域IP網かNGN網を通って大手町まで行って、そこで外に出てISP網を経由して折り返してくるなんてアホらしいことになる。
ネイティブ方式IPv6サービスではNGN網内折り返しがサポートされるそうなので、ネイティブ方式契約者同士のIPv6 P2P接続はレスポンスタイムが大幅に改善されるんじゃないかな。データセンターには関係なさそうだけど。
Re: (スコア:1)
……とかよく僕も言いますし、よく他の人から聞くことでもありますけど、折り返しても最悪で数〜数十 ms だったりしますよね。フレーム単位の精度が要求されるリアルタイムゲームのサーバでもなければ気にならないレベルじゃあないですか ? そしてそんなアプリケーションが世の中においてさして支配的でもないと思うのです。
Hiroki (REO) Kashiwazaki
Re: (スコア:2, 参考になる)
とんでもない。
応答時間そのものはその程度でも、それだけ中継局があると、RTTが「どれぐらいばらつくか」と言う問題が別途発生します。
TCP/IPで、流量制御をするときに、RTTを元にWindow Sizeを変更して流量制御をしたりなんかしている世界では、数msec~十数msecもバラつかれたら、LAN⇒WANの部分でパケットロストが起こりますよ。一気に通信速度が落っこちて、運びきれたデータが時間内に運べなくなります。
# 「だから、WANの回線はRTTがバラつかないものを選べと言うておるにっっ」
# と何度お客様に釘をさす羽目に陥ったことか…
fjの教祖様
Re:フレッツ網のトポロジーのせい (スコア:1)
アメリカの回線状況って、そんなに日本より良いのかな~?
この話は小さな町にプラインビルという使える箱があったから成り立ってるんだが、某ミュージシャンが「地方で立派なホールがあっても使えない」なんて話をラジオで言ってたから、他の業種でも日本は使えない箱ばかりの箱物行政やってたんじゃないかな。
the.ACount
Re:フレッツ網のトポロジーのせい (スコア:2, 参考になる)
RTTが安定して『長い』上に、通信速度が遅い回線というのがアメリカの特徴だ。例えばRTTが100msec - 120msecの範囲でバラついたりする。
RTTが不安定で『4倍ぐらいのふらつきがありえる』が、トップスピードが早い回線というのが、日本の特徴。RTTが4msecから20msecの範囲でバラついたりする。
判ると思うけど、RTTの最小・最大値の差は日本の方が小さい。単純に考えるなら、変動誤差の絶対量は日本の方が小さいのだ。しかもRTTの平均値自体だって日本の方が小さい。でも。
アメリカの場合、TCPは回線を目一杯まで使いまわしてくれる。RTTの変動は20%程度なのが、うまく行く理由だ。
日本の場合、TCPは回線に目一杯振り回されて、ろくなパフォーマンスにならない。RTTが5倍もバラつくからだ。
カタログスペック的にはアメリカの方が劣悪に見える。bps値は遅いし、RTTだって長い。でも、ばらつきからくる制御のし難さ、という観点で見た途端に、実はアメリカ型の方が制御し易い事になる。回線を利用し易いのは「カタログスペック上の数値の悪い、アメリカ型」だったりするのだ。
というか。多分TCPの実装は大抵アメリカでやってるから、そっちに合い易い制御構造ばかり採用するってのもポイントだと思うよ。日本の企業がもっと「フリーハンドで使える予算」を末端の開発者や研究者に渡し、結果をもっと世界中で自由に利用できるよう、余計な縛りを外してくれれば、RTTの絶対値が小さい方が有利な制御機構をなんぼでも実装できると思う。
fjの教祖様