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昔学生とAFM(原子間力顕微鏡)に関して話していた時のこと
「このカンチレバー(*)でサンプルのビーム(**)部分を観察するとね……」学生「感知レバー?ビーム?ビームが出てるんですか!?」
いや,出ないから.#AFMなんでたわみ測定用のレーザーは出てるけどさ.
*Cantilever: 棒状の一端のみが固定された片持ち梁.AFMなどの走査顕微鏡では,非固定の浮いてる先端をサンプルに近づけることで測定する.間違っても感知するためのレバーではない.いや,感知はするんだけど.意味が通ってしまうので気づかず使い続けてる学生が居るとか居ないとか……学会会場で「カンチレバー」と書かれたスライドを見て後ろに座っていた学生が「感知ぐらい漢字で書けよ」とか小声で突っ込んでいたのも良い思い出.
**beam: 梁.ナノ加工などで基板表面に梁状の構造をよく作ったりする.目から出たりするいわゆるビームとは綴りも一緒.
目から出たりするビームは元々レーザーやらゲッター線やらメガ粒子やらをbeam状に成形、射出したものなので、一緒で当然です。wikipediaがwikiと略されちゃったようなものかと。
これ,昔気になって語源を調べたんですが,実は(船などの)梁という比較的限定的な意味へと狭まった時期(13世紀)より,光線という意味も持っていた時期(少なくとも7世紀以前)の方が古いらしいんですよ.意外にも.
何でも元々はバームクーヘンのBaumと同じくそこらに生えている木を意味する語で,それが転化して木から作られる様々なものを指す語になって,その一種である柱の形状から,火柱やら降り注ぐ光のような上下に細長いものも指す語へと変化したそうです.まあ古代英語の時代なんで細かいところはよくわかっていないらしいですが.
で,その後,木で出来たいろんなものを指すってのは範囲が広すぎて使いにくいからなのか,だんだん使われる範囲が狭まっていって今に至る(でも光線という意味は残った),と.
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計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである
ビームで感知 (スコア:3, おもしろおかしい)
昔学生とAFM(原子間力顕微鏡)に関して話していた時のこと
「このカンチレバー(*)でサンプルのビーム(**)部分を観察するとね……」
学生「感知レバー?ビーム?ビームが出てるんですか!?」
いや,出ないから.
#AFMなんでたわみ測定用のレーザーは出てるけどさ.
*Cantilever: 棒状の一端のみが固定された片持ち梁.AFMなどの走査顕微鏡では,非固定の浮いてる先端をサンプルに近づけることで測定する.間違っても感知するためのレバーではない.いや,感知はするんだけど.意味が通ってしまうので気づかず使い続けてる学生が居るとか居ないとか……
学会会場で「カンチレバー」と書かれたスライドを見て後ろに座っていた学生が「感知ぐらい漢字で書けよ」とか小声で突っ込んでいたのも良い思い出.
**beam: 梁.ナノ加工などで基板表面に梁状の構造をよく作ったりする.目から出たりするいわゆるビームとは綴りも一緒.
Re: (スコア:0)
**beam: 梁.ナノ加工などで基板表面に梁状の構造をよく作ったりする.目から出たりするいわゆるビームとは綴りも一緒.
目から出たりするビームは元々レーザーやらゲッター線やらメガ粒子やらをbeam状に成形、射出したものなので、一緒で当然です。wikipediaがwikiと略されちゃったようなものかと。
Re:ビームで感知 (スコア:5, 参考になる)
これ,昔気になって語源を調べたんですが,実は(船などの)梁という比較的限定的な意味へと狭まった時期(13世紀)より,光線という意味も持っていた時期(少なくとも7世紀以前)の方が古いらしいんですよ.意外にも.
何でも元々はバームクーヘンのBaumと同じくそこらに生えている木を意味する語で,それが転化して木から作られる様々なものを指す語になって,その一種である柱の形状から,火柱やら降り注ぐ光のような上下に細長いものも指す語へと変化したそうです.まあ古代英語の時代なんで細かいところはよくわかっていないらしいですが.
で,その後,木で出来たいろんなものを指すってのは範囲が広すぎて使いにくいからなのか,だんだん使われる範囲が狭まっていって今に至る(でも光線という意味は残った),と.