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4Sをピンポイントで提訴って、よく事情が読めない。4⇒4Sは、性能・機能面の改善が主と聞いてるけど、提訴に至るような技術的な変化があったのかしら。
誰か詳しい人おせーてください。
ここに解説が有ります。http://wirelesswire.jp/Watching_World/201109260900.html [wirelesswire.jp]
「企業各社が自社技術の普及・互換性確保のため、国際的な標準化団体を介して他社にも利用できるように」した特許でもってアップルを訴えるという事のようです。
> 「企業各社が自社技術の普及・互換性確保のため、国際的な標準化団体を介して他社にも利用できるように」この認識はちょっと違うよ。そもそも「標準化団体」は利用許可とか出さない。パテントプールとは違う。標準化団体の立場では特許については基本的に「個別に解決しろ」であって、「公平で妥当かつ差別のない価格」っつーても実際には参加各社が持ち寄った特許に対してクロスライセンスで相殺したり差額払ったりするため有名無実で、持ち寄った特許で相殺するという技が使えない「外様企業」の特許料は事実上「言い値」になっちゃう。だからこそ各社は通信技
記事の最後には サムソン自身が価値算定を争点にするのではないかと締めていますがこれは契約を結んでるかどうかの前提条件が間違っている為の誤った推測だと言う事でしょうか?。
まず大前提として、Samsungと契約せずにiPhoneを販売したらそれは確実にクロ。
で、Samsungが吹っかけたライセンス料が異常に高くて異論があるからもっと安く契約しろと(AppleがSamsungを)訴えることは出来るんだけど、少なくとも裁判で「Samsungは○○ドルで契約しなさい」という仮処分なりなんなりが出るまではライセンスは受けていないんだから販売は出来ない。つまり今の時点でiPhoneを販売していることはどう転んでもクロになる。もっとおかしいのはAppleの言い分で、「標準化団体から利用に関するライセンスを受けている」なんて標準化団体にそんな権限
まず大前提として一度行使された特許権は継承されません。
どういうことかと言えば、例えばA社の特許を採用したBと言う部品があり、そのBの部品を製造したメーカーが特許料を支払っていた場合、Bを採用した製品Cに特許料は課せられません。いわゆる特許権の消尽。
Appleがそのような部品から製造するとは考えにくく、フリーライドを論拠に販売差し止め請求は難しいんじゃね?と言うのが第一印象だったのですが、何か別の突破口でもあるのでしょうか。
今回は消尽は問題になっていないと思いますよ。Appleもそのような主張はしていませんし。
そりゃまあもちろん部品でその特許が使われていて既に部品メーカーによって特許料が支払済みであれば「その特許については」二重課金はされません。しかし例えば制御ソフトウェアなどで使われる技術について別の特許があれば、もしくは例えば配線やアンテナ実装などで特許があれば、それは別問題になります。標準特許がQualcommのモデムチップ1個で「全部」消尽するわけではないのです。消尽があるから平気だとか言っている人はここを勘違いしているように見受けられます。だからこそ、各社は1つでも多くの特許が、より幅広い部品で、ハードソフト両面で、標準特許に採用されるよう研究開発に勤しんでいるわけですね。
色々調べてみましたが「これらの特許がいわゆる「FRAND」(fair, reasonable and non-discriminatory)特許に分類され」となっていますが、これはサムソンが標準化団体に参加する際、その条件を受け入れたからそうなってるのですよね。その特許をアップルが見逃してたということなのだろうか。
#W-CDMAにはパテントプールは無いけどパテントプラットフォームというのは有るのですね。#サムソンが参加してるかどうかは調べきれなかったのですが・・・。
> fair, reasonable and non-discriminatory
標準化団体で策定される仕様について加盟社の特許が使用される時は便宜上必ずそう書かれる。でもそれあくまでお題目であって具体的な金額とかは決まってない。逆に言うと「妥当」であればいくら吹っかけてもいいわけだから結局時価でしかない。通信規格の場合、現実問題として全額現金払いではなくお互いの標準特許を相殺することで処理することがほとんどなので、「外様価格」は本当に時価だ。ガチ現金決済は加盟社1社からライセンスを受けるのに払う金が数十億ドルとか普通に有り得る(某Q社……)莫大な研究費を投じて開発された通信技術の基礎特許は非常に高価なので、クロスライセンスして特許料を相殺できないとお互いにやってらんないんだよ。最低1個の特許を送り込んでいれば自社の特許を人質に取れるので無碍な扱いはされないが、そうでないと完全にまな板の鯉。標準仕様に特許を送り込んでいないのは通信メーカーとして市民権が無いとすら言える。
だいたい標準化団体ってのは別に慈善団体でも何でもない。「営利企業の寄り集まり」なんだ。仕様に特許を盛り込むというのはボランティアなんかではなく、あくまで他社の事業を拘束し牽制しあうためにやってるんだぜ。だから各社は仕様に自社特許をプッシュし、また他社の特許が一つでも少なくて済むように仕様を策定しようとする。みんなで頑張ってお金出して開発した基礎研究を持ち寄って標準仕様を作ってますみたいな話は外見だけ見れば綺麗だけど、あくまでビジネスなんだから中は壮絶な駆け引きの舞台なわけ。
また、特許個別のライセンス契約は別に標準化団体が面倒見てくれるわけではなくて、個別に契約しないといけない。標準化団体はあくまで「この特許が必要だから○○社に連絡してね」というとこまでしか面倒見ない。Appleは見逃すもなにも「標準化団体からライセンスを受けている」なんてのは本気で言ってたら無知なんて言葉では言い表せないほど異常極まりないし、まあ分かってて時間稼ぐために出鱈目言ってるだけだと思われる。
で、結局のところ、Appleは今や間違いなく大手通信メーカーでありながら自社で通信技術の基礎研究にはびた一文出してない。それに尽きるよ。それがイヤなら自社で研究者を雇って基礎研究して標準化団体に貢献して(特許を標準仕様にねじ込んで)発言力を確保しなさいってことになるし、でも実際にはそれをやらないことで莫大な研究費を浮かせてるわけだからその代償はきっちり払うのが筋でしょってのが通信屋さん的な言い分になる。
ここにアップルーサムソンのオランダでの別件?での特許訴訟の記事がありました。http://wirelesswire.jp/Watching_World/201109271351.html [wirelesswire.jp]こちらは単純に契約してる、してないと言う事が問題ではないようです。
伊仏のこの訴訟も似た様な問題なのでは無いかなという気もします。
いずれにしても、色々勉強になりました。これ以上は 実際に訴訟になって争点が明確になるまでは判断のしようが無いですね。
> こちらは単純に契約してる、してないと言う事が問題ではないようです。InfineonとかIntelについてはちょっと無茶苦茶ですねぇ。そもそも「高すぎる」と「Intelが払っている」の主張は両立しないでしょう(やかんの理論…)しかるに根っこの問題はシンプルです。つまり、Samsungは特許料としてiPhone1台あたり2.4%の特許料を払えと要求し、Appleは高いとしてそれを拒否した、これに尽きます。
この問題は2点あり(1)結局Samsungの特許を無断使用した状態でiPhoneは販売されている。これは言い逃れが出来ない違法状態である(2)Samsungの要求した2.4%という特許料は高いのかどうかで(1)は疑問の余地がないわけですから差し止めるのかどうか裁判所の裁量だけの話です。問題は(2)ですね。結構微妙な数字なんですよね。率直に言うなら、標準仕様におけるSamsungの特許のウェイトを考えると、相場より高いです。相場の軽く3倍以上だと思います。でも「有り得ない」値段かというと「無し」とも言えないんですよね。そもそも相場は早期契約に応じた場合の割引価格が前提ですし、円満契約でもクロス出来なきゃ普通に5%とか取る会社はあります。
「眠れる獣」ってのはそんな感じですねぇ……。もし各社が「やられる前にやる」で本気の特許料徴収に来たらちょっとしゃれにならない金額になります。この業界で差し止め合戦はするなってNokia対Qualcommの核戦争でみんな思い知ったはずなのに……。
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アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家
読めない (スコア:0)
4Sをピンポイントで提訴って、よく事情が読めない。
4⇒4Sは、性能・機能面の改善が主と聞いてるけど、提訴に至るような技術的な変化があったのかしら。
誰か詳しい人おせーてください。
Re: (スコア:2)
ここに解説が有ります。
http://wirelesswire.jp/Watching_World/201109260900.html [wirelesswire.jp]
「企業各社が自社技術の普及・互換性確保のため、国際的な標準化団体を介して他社にも利用できるように」
した特許でもってアップルを訴えるという事のようです。
Re: (スコア:0)
> 「企業各社が自社技術の普及・互換性確保のため、国際的な標準化団体を介して他社にも利用できるように」
この認識はちょっと違うよ。
そもそも「標準化団体」は利用許可とか出さない。パテントプールとは違う。
標準化団体の立場では特許については基本的に「個別に解決しろ」であって、「公平で妥当かつ差別のない価格」っつーても実際には参加各社が持ち寄った特許に対してクロスライセンスで相殺したり差額払ったりするため有名無実で、持ち寄った特許で相殺するという技が使えない「外様企業」の特許料は事実上「言い値」になっちゃう。だからこそ各社は通信技
Re: (スコア:1)
記事の最後には サムソン自身が価値算定を争点にするのではないかと締めていますが
これは契約を結んでるかどうかの前提条件が間違っている為の誤った推測だと言う事でしょうか?。
Re: (スコア:1)
まず大前提として、Samsungと契約せずにiPhoneを販売したらそれは確実にクロ。
で、Samsungが吹っかけたライセンス料が異常に高くて異論があるからもっと安く契約しろと(AppleがSamsungを)訴えることは出来るんだけど、少なくとも裁判で「Samsungは○○ドルで契約しなさい」という仮処分なりなんなりが出るまではライセンスは受けていないんだから販売は出来ない。つまり今の時点でiPhoneを販売していることはどう転んでもクロになる。
もっとおかしいのはAppleの言い分で、「標準化団体から利用に関するライセンスを受けている」なんて標準化団体にそんな権限
Re: (スコア:0)
まず大前提として一度行使された特許権は継承されません。
どういうことかと言えば、例えばA社の特許を採用したBと言う部品があり、そのBの部品を製造したメーカー
が特許料を支払っていた場合、Bを採用した製品Cに特許料は課せられません。いわゆる特許権の消尽。
Appleがそのような部品から製造するとは考えにくく、フリーライドを論拠に販売差し止め請求は難しいんじゃね?
と言うのが第一印象だったのですが、何か別の突破口でもあるのでしょうか。
Re: (スコア:0)
今回は消尽は問題になっていないと思いますよ。Appleもそのような主張はしていませんし。
そりゃまあもちろん部品でその特許が使われていて既に部品メーカーによって特許料が支払済みであれば「その特許については」二重課金はされません。
しかし例えば制御ソフトウェアなどで使われる技術について別の特許があれば、もしくは例えば配線やアンテナ実装などで特許があれば、それは別問題になります。標準特許がQualcommのモデムチップ1個で「全部」消尽するわけではないのです。消尽があるから平気だとか言っている人はここを勘違いしているように見受けられます。
だからこそ、各社は1つでも多くの特許が、より幅広い部品で、ハードソフト両面で、標準特許に採用されるよう研究開発に勤しんでいるわけですね。
Re:読めない (スコア:1)
色々調べてみましたが
「これらの特許がいわゆる「FRAND」(fair, reasonable and non-discriminatory)特許に分類され」
となっていますが、これはサムソンが標準化団体に参加する際、その条件を受け入れたからそうなって
るのですよね。その特許をアップルが見逃してたということなのだろうか。
#W-CDMAにはパテントプールは無いけどパテントプラットフォームというのは有るのですね。
#サムソンが参加してるかどうかは調べきれなかったのですが・・・。
Re:読めない (スコア:1)
> fair, reasonable and non-discriminatory
標準化団体で策定される仕様について加盟社の特許が使用される時は便宜上必ずそう書かれる。でもそれあくまでお題目であって具体的な金額とかは決まってない。逆に言うと「妥当」であればいくら吹っかけてもいいわけだから結局時価でしかない。
通信規格の場合、現実問題として全額現金払いではなくお互いの標準特許を相殺することで処理することがほとんどなので、「外様価格」は本当に時価だ。ガチ現金決済は加盟社1社からライセンスを受けるのに払う金が数十億ドルとか普通に有り得る(某Q社……)
莫大な研究費を投じて開発された通信技術の基礎特許は非常に高価なので、クロスライセンスして特許料を相殺できないとお互いにやってらんないんだよ。最低1個の特許を送り込んでいれば自社の特許を人質に取れるので無碍な扱いはされないが、そうでないと完全にまな板の鯉。標準仕様に特許を送り込んでいないのは通信メーカーとして市民権が無いとすら言える。
だいたい標準化団体ってのは別に慈善団体でも何でもない。「営利企業の寄り集まり」なんだ。仕様に特許を盛り込むというのはボランティアなんかではなく、あくまで他社の事業を拘束し牽制しあうためにやってるんだぜ。だから各社は仕様に自社特許をプッシュし、また他社の特許が一つでも少なくて済むように仕様を策定しようとする。
みんなで頑張ってお金出して開発した基礎研究を持ち寄って標準仕様を作ってますみたいな話は外見だけ見れば綺麗だけど、あくまでビジネスなんだから中は壮絶な駆け引きの舞台なわけ。
また、特許個別のライセンス契約は別に標準化団体が面倒見てくれるわけではなくて、個別に契約しないといけない。標準化団体はあくまで「この特許が必要だから○○社に連絡してね」というとこまでしか面倒見ない。
Appleは見逃すもなにも「標準化団体からライセンスを受けている」なんてのは本気で言ってたら無知なんて言葉では言い表せないほど異常極まりないし、まあ分かってて時間稼ぐために出鱈目言ってるだけだと思われる。
で、結局のところ、Appleは今や間違いなく大手通信メーカーでありながら自社で通信技術の基礎研究にはびた一文出してない。それに尽きるよ。
それがイヤなら自社で研究者を雇って基礎研究して標準化団体に貢献して(特許を標準仕様にねじ込んで)発言力を確保しなさいってことになるし、でも実際にはそれをやらないことで莫大な研究費を浮かせてるわけだからその代償はきっちり払うのが筋でしょってのが通信屋さん的な言い分になる。
Re:読めない (スコア:1)
ここにアップルーサムソンのオランダでの別件?での特許訴訟の記事がありました。
http://wirelesswire.jp/Watching_World/201109271351.html [wirelesswire.jp]
こちらは単純に契約してる、してないと言う事が問題ではないようです。
伊仏のこの訴訟も似た様な問題なのでは無いかなという気もします。
いずれにしても、色々勉強になりました。
これ以上は 実際に訴訟になって争点が明確になるまでは判断のしようが無いですね。
Re:読めない (スコア:1)
> こちらは単純に契約してる、してないと言う事が問題ではないようです。
InfineonとかIntelについてはちょっと無茶苦茶ですねぇ。そもそも「高すぎる」と「Intelが払っている」の主張は両立しないでしょう(やかんの理論…)
しかるに根っこの問題はシンプルです。
つまり、Samsungは特許料としてiPhone1台あたり2.4%の特許料を払えと要求し、Appleは高いとしてそれを拒否した、これに尽きます。
この問題は2点あり
(1)結局Samsungの特許を無断使用した状態でiPhoneは販売されている。これは言い逃れが出来ない違法状態である
(2)Samsungの要求した2.4%という特許料は高いのかどうか
で(1)は疑問の余地がないわけですから差し止めるのかどうか裁判所の裁量だけの話です。問題は(2)ですね。
結構微妙な数字なんですよね。
率直に言うなら、標準仕様におけるSamsungの特許のウェイトを考えると、相場より高いです。相場の軽く3倍以上だと思います。
でも「有り得ない」値段かというと「無し」とも言えないんですよね。そもそも相場は早期契約に応じた場合の割引価格が前提ですし、円満契約でもクロス出来なきゃ普通に5%とか取る会社はあります。
「眠れる獣」ってのはそんな感じですねぇ……。もし各社が「やられる前にやる」で本気の特許料徴収に来たらちょっとしゃれにならない金額になります。
この業界で差し止め合戦はするなってNokia対Qualcommの核戦争でみんな思い知ったはずなのに……。