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なんで温暖化で質量が増えるの? 温暖化のせいで対生成でも起きてんのか? 少しは主張を選ばないと説得力を失うぞ。それとも街宣右翼みたいな逆宣伝なのか?
BBCの元記事には
"Nasa has calculated that the Earth is gaining about 160 tonnes a year because the temperature of the Earth is going up. If we are adding energy to the system, the mass must go up," says Dr Smith.
とあるので、熱エネルギーを質量に換算したんでしょうねえ。
崩壊熱の10倍とは、それしても大きすぎると感じたのですが、 計算すると 160t*c*c=14400000000000000000000J、ワットで470TW。
地球が得ている、太陽エネルギーが174PWだそうですから、その 0.2%。
全然大きくない。ぬーか、太陽、すごい。
「化石燃料」とか呼ばれている物も、結局、これの残りかすだもんなぁ。
この前の地震で、「地球の内部エネルギー、すげぇ」とか言っていたんだけど、考えてみれば地球内部エネルギーなんて、太陽系内ですら、四天王どころか、2秒でやられるショッカーの戦闘員程度なんだよなぁ。
そうなんですよ。カムランドの研究などを調べたときに地球内部からの熱流束がトータルで 44TW という数字を知ったのですが、そのときは「地熱って意外と大した資源じゃないんだな」と思ってしまいました。人類が使っているエネルギーレベルに近いんですね、この数字。
一方、太陽からの輻射エネルギーは圧倒的な規模。まあ、地球の半分を『真昼』のような明るさで照らすくらいの威力ですから、そのあたりからも想像はできるのですが。
そんなことしたら、日本は経済的にもっとひどいことになっていると思います。いろんな検討をした結果だということを忘れすぎです。
まあそうですよね。後知恵でそうしたifを持ち出していいなら、「その金を全て原発の津波対策につぎ込んでいたら福島の事故は起きなかっただろうし、使用済み核燃料処理技術も実現していただろうに」と主張することもできちゃいそうですし。
そっち方面の研究ではサンシャイン計画やムーンライト計画があり、それなりの金をつぎ込んでいくつかの成果は出ていますが、結局のところ化石燃料依存からの脱却はできていません。「もっと○○に投資していれば、今ある問題は解決していた」というのは、甘い幻想だと思います。
私は非常に近しい人物に、太陽電池研究者が居るわけですが、日本は太陽電池研究においては「ダメダメ」なんだそうです。#過去の成功体験に頼りすぎってことだそうで。で、海外に行っちゃいました。ま、マックスプランクの所長と友達になったり、子供の教育がうまくいってたりで、研究以外にも良いことがあるようで。
でも、その人物から言わせても、福島の事故以来の「やっぱ、太陽エネルギーだよねぇ」という、一般人の考えは大甘で、「我々の研究は20年30年先に、ちゃんとしたオルタネートになること」だそうです。
でも、核融合はもっと先だろうなぁ。50年くらいは北極の油田とメタンハイドレートかなぁ…。となると、温暖化のほうが良いような。:-P
個人的に、「最終的に人類が頼るべきは太陽のみ」という信念を持ってはいますが、それにしてもそうした社会の実現にはまだ数段のブレイクスルー(技術的・コスト的)が必要そうだし、今後5年や10年では無理だろうと考えています。 そこまでは素人でも想像はできるのですが、やはり現場の研究者がそう言うのであれば説得力がありますね。
それにしても、「太陽電池研究において日本はダメダメ」だというのは、(日本人の立場からするなら)ちょっと残念だなあ。研究する場所にはこだわらずに、やりやすい場所で最高の結果を出してもらうのが、人類全体から見れば最善なんでしょうけど。
>それにしてもそうした社会の実現にはまだ数段のブレイクスルー(技術的・コスト的)が必要そうだし
先日,長いこと太陽電池をやってる先生と飲むチャンスがあったんですが,
・エネルギーペイバックタイムはすでに2年程度・発電コストはまず間違いなく数年以内に20-24円/kWh程度(大雑把に,一般家庭用電力価格レベル)に下がる・地産地消レベルでの太陽光発電は,現在の技術レベルでも現実的(要は,各家庭やビルに太陽電池を設置し,消費電力のピークを抑える形は可能)・大規模太陽光発電所は,日本に限れば無駄.洋上や砂漠なら可能性有り・国を挙げて本気でやるなら,数年以内に30%程度をまかなうのもまあ不可能ではない・Si系太陽電池は中国に持って行かれて日本はすでに死んでる・CIS系はアメリカ(と中国)に持って行かれて死んでる・有機半導体系はまだ不確実性が高いけど,投資金額が段違いだからこのままだと多分死亡・色素増関係は当面実用化の見込みはない
とかいろいろ言ってました.結局,国を挙げて積極的にやるならやるで(それこそ原子力につぎ込んでいたレベルで)金を出せば,有機半導体系に限ればまだ可能性はある.それ以外は量産規模でもう出遅れていて無理.変換効率と耐久性的には,(集中投資さえすれば)2020年前までに全発電量の30%ぐらいは賄えないことはないが,その場合にはスマートグリッド系の技術がかなり必要.しかし日本はその面も圧倒的に弱くアメリカに送電基盤を持って行かれる可能性がある,とか言ってましたかね.
何度も愚痴をこぼしていたのが,「予算上,どこに集中するのか,○○は持って行かれるのは諦めて××だけは死守する,というような戦略が全くない.全部の研究分野で他国にとりあえず遅れないように,というような広く薄くの配分で,結局全分野がズルズルと落ちている」という点でした.発言にどの程度妥当性があるのかはわかりませんが,このまま行くと厳しんだとは何度も言ってましたね.
温室効果ガス排出削減や化石燃料枯渇に備えて再生可能エネルギーにシフトしていこうという話(全世界的な観点)と、震災・原発事故後のエネルギー供給をどうするかという話(どちらかといえば日本限定の観点)がありますが、その研究者の方の視点は後者っぽいかな、という前提で話を進めるとしまして…。
「エネルギーペイバックタイムは2年程度」の太陽電池を、「2020年前まで(今後5~6年くらい?)に全発電量の30%ぐらい」賄えるように製造するとなると、製造のために必要な電力量が結構なレベルになってしまいそうですね(総発電量の1割とかそれ以上)。もちろん、その研究者の方が日本国内での太陽電池製造にこだわっておらず、海外調達も含める想定なら問題ないかもしれませんが。 国内の太陽電池研究への投資・産業保護育成と、グローバルに資材を調達して最短コースで再生可能エネルギー導入を進めるのは相反する面がありますから、配分をどうするかというのはなかなか悩ましい問題ではないでしょうか。
いわゆる「スマートグリッド」にしても、不安定なエネルギーソースの割合を増やすのであれば必須となるでしょうが、日本においては一部で期待されているほど「魔法の杖」というものでもないのではないか、と考えています。確かに、(東西に広い国土を持つ)アメリカであれば高い効果を見込めるとは思うのですが。
なんにしろ、日本の国土は条件がいろいろと不利ですから、技術だけでなんでも解決しようとするのではなく、政策面でも思い切った電力需要の平準化施策などが必要になってきそうです。 そのあたりも含めて「国が本気を」というのであれば、その通りだと思います。
# 個人的には、「国が本気を出す」というのであれば、生活がいくらか不便になる程度は受け入れるつもりです。
>いろんな検討をした結果だということを忘れすぎです。
当時は、冷戦のまっただなかで、兵器工場としての原子炉を米国は同盟国に作る必要がありましたし、とくに日本の場合、第五福竜丸事件から日本国民の目をそらすために、米国は「原子力の平和利用」を強く推進しました。
当の米国は、スリーマイルでの事故以降、30年以上新規の原発建設はしていませんでした。そもそも採算性なんてないことは分かっていたからです。
2000年代になって、中国や印度が台頭してきたら、先進国がCO2による温暖化危機説のプロパガンダをはじめた。排出権という概念を創ることで、原発の採算性を捻出し、後進国の重工業化を阻止する圧力を創った。
いろんな検討ってのが必ずしもエネルギーを軸足にしているとは思えない。
>2000年代になって、中国や印度が台頭してきたら
違う違う。2000年前後にアメリカで温暖化に絡む規制が議論されるようになったのは、規制推進派の民主党政権が樹立したから(というか、政府による規制に反対する共和党政権が倒れたから)。京都議定書の際(1997年)に欧州勢がかなり積極的に規制賛成に回った(=それ以前にすでに欧州の方向性ができあがっていた)ことからわかるように、CO2削減の議論自体は2000年よりもっと前から議論されてる。だから欧州勢の反応は早かったわけ。
アメリカも政権自体は民主党(どちらかと言えば大きな政府を指向する)で賛成に回ったけど、上院で規制反対派の(というか出来るだけ小さな政府を指向する)共和党が過半数を握ってたから、そこの反対で結局撤回の運びになる。
だいたい、中印を押さえ込みたいなら先進国盟主のアメリカが反対してたら意味ないじゃん。
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長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds
質量保存の法則 (スコア:0)
なんで温暖化で質量が増えるの? 温暖化のせいで対生成でも起きてんのか? 少しは主張を選ばないと説得力を失うぞ。それとも街宣右翼みたいな逆宣伝なのか?
Re: (スコア:1)
BBCの元記事には
とあるので、熱エネルギーを質量に換算したんでしょうねえ。
Re:質量保存の法則 (スコア:2)
崩壊熱の10倍とは、それしても大きすぎると感じたのですが、
計算すると 160t*c*c=14400000000000000000000J、ワットで470TW。
地球が得ている、太陽エネルギーが174PWだそうですから、その 0.2%。
全然大きくない。ぬーか、太陽、すごい。
「化石燃料」とか呼ばれている物も、結局、これの残りかすだもんなぁ。
この前の地震で、「地球の内部エネルギー、すげぇ」とか言っていたんだけど、考えてみれば地球内部エネルギーなんて、太陽系内ですら、四天王どころか、2秒でやられるショッカーの戦闘員程度なんだよなぁ。
Re:質量保存の法則 (スコア:2)
そうなんですよ。カムランドの研究などを調べたときに地球内部からの熱流束がトータルで 44TW という数字を知ったのですが、そのときは「地熱って意外と大した資源じゃないんだな」と思ってしまいました。人類が使っているエネルギーレベルに近いんですね、この数字。
一方、太陽からの輻射エネルギーは圧倒的な規模。まあ、地球の半分を『真昼』のような明るさで照らすくらいの威力ですから、そのあたりからも想像はできるのですが。
Re:質量保存の法則 (スコア:1)
--あやうく隣町に原発作られそうだった人より
Re: (スコア:0)
そんなことしたら、日本は経済的にもっとひどいことになっていると思います。
いろんな検討をした結果だということを忘れすぎです。
Re:質量保存の法則 (スコア:2)
まあそうですよね。後知恵でそうしたifを持ち出していいなら、「その金を全て原発の津波対策につぎ込んでいたら福島の事故は起きなかっただろうし、使用済み核燃料処理技術も実現していただろうに」と主張することもできちゃいそうですし。
そっち方面の研究ではサンシャイン計画やムーンライト計画があり、それなりの金をつぎ込んでいくつかの成果は出ていますが、結局のところ化石燃料依存からの脱却はできていません。「もっと○○に投資していれば、今ある問題は解決していた」というのは、甘い幻想だと思います。
Re:質量保存の法則 (スコア:2)
私は非常に近しい人物に、太陽電池研究者が居るわけですが、日本は太陽電池研究においては「ダメダメ」なんだそうです。
#過去の成功体験に頼りすぎってことだそうで。で、海外に行っちゃいました。ま、マックスプランクの所長と友達になったり、子供の教育がうまくいってたりで、研究以外にも良いことがあるようで。
でも、その人物から言わせても、福島の事故以来の「やっぱ、太陽エネルギーだよねぇ」という、一般人の考えは大甘で、「我々の研究は20年30年先に、ちゃんとしたオルタネートになること」だそうです。
でも、核融合はもっと先だろうなぁ。50年くらいは北極の油田とメタンハイドレートかなぁ…。となると、温暖化のほうが良いような。:-P
Re:質量保存の法則 (スコア:2)
個人的に、「最終的に人類が頼るべきは太陽のみ」という信念を持ってはいますが、それにしてもそうした社会の実現にはまだ数段のブレイクスルー(技術的・コスト的)が必要そうだし、今後5年や10年では無理だろうと考えています。
そこまでは素人でも想像はできるのですが、やはり現場の研究者がそう言うのであれば説得力がありますね。
それにしても、「太陽電池研究において日本はダメダメ」だというのは、(日本人の立場からするなら)ちょっと残念だなあ。研究する場所にはこだわらずに、やりやすい場所で最高の結果を出してもらうのが、人類全体から見れば最善なんでしょうけど。
Re:質量保存の法則 (スコア:1)
>それにしてもそうした社会の実現にはまだ数段のブレイクスルー(技術的・コスト的)が必要そうだし
先日,長いこと太陽電池をやってる先生と飲むチャンスがあったんですが,
・エネルギーペイバックタイムはすでに2年程度
・発電コストはまず間違いなく数年以内に20-24円/kWh程度(大雑把に,一般家庭用電力価格レベル)に下がる
・地産地消レベルでの太陽光発電は,現在の技術レベルでも現実的(要は,各家庭やビルに太陽電池を設置し,消費電力のピークを抑える形は可能)
・大規模太陽光発電所は,日本に限れば無駄.洋上や砂漠なら可能性有り
・国を挙げて本気でやるなら,数年以内に30%程度をまかなうのもまあ不可能ではない
・Si系太陽電池は中国に持って行かれて日本はすでに死んでる
・CIS系はアメリカ(と中国)に持って行かれて死んでる
・有機半導体系はまだ不確実性が高いけど,投資金額が段違いだからこのままだと多分死亡
・色素増関係は当面実用化の見込みはない
とかいろいろ言ってました.
結局,国を挙げて積極的にやるならやるで(それこそ原子力につぎ込んでいたレベルで)金を出せば,有機半導体系に限ればまだ可能性はある.それ以外は量産規模でもう出遅れていて無理.
変換効率と耐久性的には,(集中投資さえすれば)2020年前までに全発電量の30%ぐらいは賄えないことはないが,その場合にはスマートグリッド系の技術がかなり必要.しかし日本はその面も圧倒的に弱くアメリカに送電基盤を持って行かれる可能性がある,とか言ってましたかね.
何度も愚痴をこぼしていたのが,「予算上,どこに集中するのか,○○は持って行かれるのは諦めて××だけは死守する,というような戦略が全くない.全部の研究分野で他国にとりあえず遅れないように,というような広く薄くの配分で,結局全分野がズルズルと落ちている」という点でした.
発言にどの程度妥当性があるのかはわかりませんが,このまま行くと厳しんだとは何度も言ってましたね.
Re:質量保存の法則 (スコア:1)
使用可能面積といい生産能力といい中国はいろいろ有利ですなあ・・
日本の場合は海上に潮力発電とのマルチ発電設備ボコスカ作ればいいんじゃないかなw
Re:質量保存の法則 (スコア:2)
温室効果ガス排出削減や化石燃料枯渇に備えて再生可能エネルギーにシフトしていこうという話(全世界的な観点)と、震災・原発事故後のエネルギー供給をどうするかという話(どちらかといえば日本限定の観点)がありますが、その研究者の方の視点は後者っぽいかな、という前提で話を進めるとしまして…。
「エネルギーペイバックタイムは2年程度」の太陽電池を、「2020年前まで(今後5~6年くらい?)に全発電量の30%ぐらい」賄えるように製造するとなると、製造のために必要な電力量が結構なレベルになってしまいそうですね(総発電量の1割とかそれ以上)。もちろん、その研究者の方が日本国内での太陽電池製造にこだわっておらず、海外調達も含める想定なら問題ないかもしれませんが。
国内の太陽電池研究への投資・産業保護育成と、グローバルに資材を調達して最短コースで再生可能エネルギー導入を進めるのは相反する面がありますから、配分をどうするかというのはなかなか悩ましい問題ではないでしょうか。
いわゆる「スマートグリッド」にしても、不安定なエネルギーソースの割合を増やすのであれば必須となるでしょうが、日本においては一部で期待されているほど「魔法の杖」というものでもないのではないか、と考えています。確かに、(東西に広い国土を持つ)アメリカであれば高い効果を見込めるとは思うのですが。
なんにしろ、日本の国土は条件がいろいろと不利ですから、技術だけでなんでも解決しようとするのではなく、政策面でも思い切った電力需要の平準化施策などが必要になってきそうです。
そのあたりも含めて「国が本気を」というのであれば、その通りだと思います。
# 個人的には、「国が本気を出す」というのであれば、生活がいくらか不便になる程度は受け入れるつもりです。
Re: (スコア:0)
>いろんな検討をした結果だということを忘れすぎです。
当時は、冷戦のまっただなかで、兵器工場としての原子炉を米国は同盟国に作る必要がありましたし、とくに日本の場合、第五福竜丸事件から日本国民の目をそらすために、米国は「原子力の平和利用」を強く推進しました。
当の米国は、スリーマイルでの事故以降、30年以上新規の原発建設はしていませんでした。そもそも採算性なんてないことは分かっていたからです。
2000年代になって、中国や印度が台頭してきたら、先進国がCO2による温暖化危機説のプロパガンダをはじめた。排出権という概念を創ることで、原発の採算性を捻出し、後進国の重工業化を阻止する圧力を創った。
いろんな検討ってのが必ずしもエネルギーを軸足にしているとは思えない。
Re: (スコア:0)
>2000年代になって、中国や印度が台頭してきたら
違う違う。
2000年前後にアメリカで温暖化に絡む規制が議論されるようになったのは、規制推進派の民主党政権が樹立したから(というか、政府による規制に反対する共和党政権が倒れたから)。
京都議定書の際(1997年)に欧州勢がかなり積極的に規制賛成に回った(=それ以前にすでに欧州の方向性ができあがっていた)ことからわかるように、CO2削減の議論自体は2000年よりもっと前から議論されてる。だから欧州勢の反応は早かったわけ。
アメリカも政権自体は民主党(どちらかと言えば大きな政府を指向する)で賛成に回ったけど、上院で規制反対派の(というか出来るだけ小さな政府を指向する)共和党が過半数を握ってたから、そこの反対で結局撤回の運びになる。
だいたい、中印を押さえ込みたいなら先進国盟主のアメリカが反対してたら意味ないじゃん。