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これ、「病気が発生しない(同じ遺伝子の)iPS細胞」なのか「同じ遺伝子の(病気にならないように遺伝情報が変化した)iPS細胞」なのか。
後者だとしたら、それ遺伝子治療(操作)じゃないのかなぁ?するしないの是非は分らないけど、個人的にはこっちのほうが信頼できるんだが、文面から読めない。
前者は単に後からiPSから組織作ると出ない病気が出ないタイプの病気なのか...
>「同じ遺伝子の(病気にならないように遺伝情報が変化した)iPS細胞」なのか。
の方です.が,
>後者だとしたら、それ遺伝子治療(操作)じゃないのかなぁ?
遺伝子操作とは微妙に違うというか.大学のプレスリリースにもありますが,
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/120210_2.htm [kyoto-u.ac.jp]
iPSを培養 → ごく希に相同組み替えにより異常が修復された細胞が自発的に出現 → その細胞を選別して培養 → キメラを作成するとそいつは正常
という流れです.積極的に遺伝子治療をしたわけではなく,勝手に治った細胞を探しているので,遺伝子操作というのはちょっと違いますね.(もちろん,結果として遺伝子は変わっているのですが)
今回の例(ヘテロノックアウトマウスを使用)のようなものは遺伝子の片親由来の部分に異常があって発病している(優性遺伝病)ので,細胞分裂の際のエラーで相同組換えが起こり,偶然片親由来の異常のある遺伝子の部分がもう一方の親由来の正常な遺伝子に置き換えられてしまうと正常な細胞ができあがる(事もある),って感じじゃないかと.
なるほど、単なる突然変異によって正常な遺伝子に戻る(復帰突然変異)ではなく、組み換えにより正常な劣性遺伝子が優勢な突然変異遺伝子を置き換えたのなら少し安心なような気もします。
しかし、注目している遺伝子以外のところに突然変異や組み換えのような事が起こり、iPS治療をしてから、問題が起きる可能性もあるように思います。シーケンサーの技術が飛躍的に向上して、iPS細胞のクローンのゲノムを読んでしまい、安全性を確認してから治療に使う、といった時代も来るかもしれませんが。
これ用途としては正常なiPS細胞を使って神経系とか臓器などの修復を行うんですよねぇ?
臓器ならある程度育てるでしょうからその時点で問題があるなら排除できるでしょうけど、遺伝情報が一部違うわけだから免疫機構に攻撃されたりしないのかな?
それでも軽い炎症程度で済むとかなら有効だと思いますけどね。
あとはその1個の細胞を増やして利用するのですが、いわゆるガン化させて、その後正常細胞に戻すことが本当に可能かどうかなのですが、そのあたりどうなんでしょう。
大量複製しつつ遺伝子を見て目的遺伝子を取り込んだ個体を抽出ってなんだかイネの品種改良を思い出すような話ですね。遺伝子だけ見ると遺伝子操作と大差ない気がするんですが、DNAの巻き込みパターンとかその辺でDNAを直接弄るよりはリスクが少ないとかそういう事情でもあるんでしょうか?
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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward
んー (スコア:1)
これ、「病気が発生しない(同じ遺伝子の)iPS細胞」なのか「同じ遺伝子の(病気にならないように遺伝情報が変化した)iPS細胞」なのか。
後者だとしたら、それ遺伝子治療(操作)じゃないのかなぁ?
するしないの是非は分らないけど、個人的にはこっちのほうが信頼できるんだが、文面から読めない。
前者は単に後からiPSから組織作ると出ない病気が出ないタイプの病気なのか...
M-FalconSky (暑いか寒い)
Re:んー (スコア:5, 参考になる)
>「同じ遺伝子の(病気にならないように遺伝情報が変化した)iPS細胞」なのか。
の方です.
が,
>後者だとしたら、それ遺伝子治療(操作)じゃないのかなぁ?
遺伝子操作とは微妙に違うというか.
大学のプレスリリースにもありますが,
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/120210_2.htm [kyoto-u.ac.jp]
iPSを培養 → ごく希に相同組み替えにより異常が修復された細胞が自発的に出現 → その細胞を選別して培養 → キメラを作成するとそいつは正常
という流れです.積極的に遺伝子治療をしたわけではなく,勝手に治った細胞を探しているので,遺伝子操作というのはちょっと違いますね.
(もちろん,結果として遺伝子は変わっているのですが)
今回の例(ヘテロノックアウトマウスを使用)のようなものは遺伝子の片親由来の部分に異常があって発病している(優性遺伝病)ので,細胞分裂の際のエラーで相同組換えが起こり,偶然片親由来の異常のある遺伝子の部分がもう一方の親由来の正常な遺伝子に置き換えられてしまうと正常な細胞ができあがる(事もある),って感じじゃないかと.
ゲノムの他の部分に異常はないのでしょうか (Re:んー) (スコア:1)
なるほど、単なる突然変異によって正常な遺伝子に戻る(復帰突然変異)ではなく、組み換えにより正常な劣性遺伝子が優勢な突然変異遺伝子を置き換えたのなら少し安心なような気もします。
しかし、注目している遺伝子以外のところに突然変異や組み換えのような事が起こり、iPS治療をしてから、問題が起きる可能性もあるように思います。シーケンサーの技術が飛躍的に向上して、iPS細胞のクローンのゲノムを読んでしまい、安全性を確認してから治療に使う、といった時代も来るかもしれませんが。
Re:ゲノムの他の部分に異常はないのでしょうか (Re:んー) (スコア:2)
これ用途としては正常なiPS細胞を使って神経系とか臓器などの修復を行うんですよねぇ?
臓器ならある程度育てるでしょうからその時点で問題があるなら排除できるでしょうけど、
遺伝情報が一部違うわけだから免疫機構に攻撃されたりしないのかな?
それでも軽い炎症程度で済むとかなら有効だと思いますけどね。
スルースキル:Lv2
Keep It Simple, Stupid!
Re: (スコア:0)
あとはその1個の細胞を増やして利用するのですが、いわゆるガン化させて、その後
正常細胞に戻すことが本当に可能かどうかなのですが、そのあたりどうなんでしょう。
Re: (スコア:0)
大量複製しつつ遺伝子を見て目的遺伝子を取り込んだ個体を抽出ってなんだかイネの品種改良を思い出すような話ですね。
遺伝子だけ見ると遺伝子操作と大差ない気がするんですが、DNAの巻き込みパターンとかその辺でDNAを直接弄るよりはリスクが少ないとかそういう事情でもあるんでしょうか?