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むかしから、学者が愛用するのは糊と鋏とだ、なんて話はあったので、論文が引用だなんてのは今更な批判です。
それよりも、学生指導という文脈での「コピー&ペースト」糾弾というのは、よそから引っ張ってきたものはその源を明らかにしなければならない、という主旨でなされるものなのに、「引用」と「剽窃」との区別について、記事では一切触れられていないところがはなはだ面妖といえます。
経歴のわりに、知識というものへの畏敬には疑わしさをおぼえるところです。
;; tagga 氏のエントリ [srad.jp]がすべてを尽くしているので、これ以上言うことはありません。
学術的な文章では、自分の見つけた事実や自分の考えや、他の専門家のこれまでの様々な報告を、比べてどうなのかを示すために引用したりしますが、これを適切に行うのが大事だ、という論旨だと捉えました。しかしそれをもって、「研究論文とはコピペ(=引用)の集合体に過ぎない。」と言うのは、短絡的というか、まさに自分で考えてない典型的なパターンのように思えます。
引用率推定ソフトウェアにしても、実際に何も考えずに丸々コピーだったりするのを手間なく発見したいと言う需要は小さくないはず。それにまぁ、技術的に可能だなと思ったら実装したくなるのが理系のサガである、と田村先生には理解して頂きたいですな。
少なくとも、「学界こそ巨大なコピペ社会」とかいう大ざっぱすぎるにもほどがある捉え方にしても、それをウェブに載せちゃう浅はかさにしても、すこしでもお勉強なさってほしいところです。
まったくそのとおりですね。
論文の場合、従来の研究データや新しい研究データに基づいて、今までにない新しい結論を主張するのが目的です。また、その結論はある課題に対するものでしょうが、同じような課題に対して取り組んでいる他の研究者がいれば(たいていいる)、かれらが言っていることと比較して、どこが、なぜ違うのかを議論しないといけません。
また、論文では最初に課題そのものの重要性や、なぜその課題に取り組むのかという動機を説明しますが、社会情勢とか従来の研究の問題点とかについて言及するでしょう。
ですから、・今回の結論の論拠になっている従来の研究データ・同じ課題に取り組む他の研究者の主張との比較・動機を説明するための従来の研究や社会情勢について、適切に引用すべきです。それをしない論文は認められなくて当然です。(もちろん、引用というのは内容や論旨を必要最低限だけ引用し、引用元文献に関する情報を付記するということです)。この記事の記者はそこが分かってるんでしょうかね。学生時代には分かっていなかったようですが、分からないまま卒業できちゃったのかも。でなきゃ、学生時代の恥ずかしいエピソードを得意げに紹介するなんてできないでしょうから。
むしろ、意図的に引用と剽窃とを混同することで、自分の言いたいことをむりやり通そうとしているのかも。
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ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ
記事に「剽窃」という語がいっさい出てこない (スコア:5, すばらしい洞察)
むかしから、学者が愛用するのは糊と鋏とだ、なんて話はあったので、論文が引用だなんてのは今更な批判です。
それよりも、学生指導という文脈での「コピー&ペースト」糾弾というのは、よそから引っ張ってきたものはその源を明らかにしなければならない、という主旨でなされるものなのに、「引用」と「剽窃」との区別について、記事では一切触れられていないところがはなはだ面妖といえます。
経歴のわりに、知識というものへの畏敬には疑わしさをおぼえるところです。
;; tagga 氏のエントリ [srad.jp]がすべてを尽くしているので、これ以上言うことはありません。
Re:記事に「剽窃」という語がいっさい出てこない (スコア:3, 興味深い)
学術的な文章では、自分の見つけた事実や自分の考えや、他の専門家のこれまでの様々な報告を、比べてどうなのかを示すために引用したりしますが、これを適切に行うのが大事だ、という論旨だと捉えました。しかしそれをもって、「研究論文とはコピペ(=引用)の集合体に過ぎない。」と言うのは、短絡的というか、まさに自分で考えてない典型的なパターンのように思えます。
引用率推定ソフトウェアにしても、実際に何も考えずに丸々コピーだったりするのを手間なく発見したいと言う需要は小さくないはず。それにまぁ、技術的に可能だなと思ったら実装したくなるのが理系のサガである、と田村先生には理解して頂きたいですな。
少なくとも、「学界こそ巨大なコピペ社会」とかいう大ざっぱすぎるにもほどがある捉え方にしても、それをウェブに載せちゃう浅はかさにしても、すこしでもお勉強なさってほしいところです。
Re:記事に「剽窃」という語がいっさい出てこない (スコア:3, すばらしい洞察)
まったくそのとおりですね。
論文の場合、従来の研究データや新しい研究データに基づいて、今までにない新しい結論を主張するのが目的です。
また、その結論はある課題に対するものでしょうが、同じような課題に対して取り組んでいる他の研究者がいれば
(たいていいる)、かれらが言っていることと比較して、どこが、なぜ違うのかを議論しないといけません。
また、論文では最初に課題そのものの重要性や、なぜその課題に取り組むのかという動機を説明しますが、
社会情勢とか従来の研究の問題点とかについて言及するでしょう。
ですから、
・今回の結論の論拠になっている従来の研究データ
・同じ課題に取り組む他の研究者の主張との比較
・動機を説明するための従来の研究や社会情勢
について、適切に引用すべきです。それをしない論文は認められなくて当然です。
(もちろん、引用というのは内容や論旨を必要最低限だけ引用し、引用元文献に関する情報を
付記するということです)。
この記事の記者はそこが分かってるんでしょうかね。学生時代には分かっていなかったようですが、
分からないまま卒業できちゃったのかも。でなきゃ、学生時代の恥ずかしいエピソードを得意げに
紹介するなんてできないでしょうから。
むしろ、意図的に引用と剽窃とを混同することで、自分の言いたいことをむりやり通そうとしているのかも。