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競争的なんとやらで研究資金を分配したら、結局東大と京大にほとんどあつまったという現状をなんとかしたい、ってので出てきたんでしょうけど、あて先の「地方大学」ってなんぞ?
「地方大学」に当てはまらないというカテゴリを考えると、・関東圏・関西圏以外の国公私立大学 (関西圏は土地の言葉が「方言」といわれるような「地方」じゃないんですよね?)・1に加えて、旧帝立の大学・さらに加えて、有名私立大
このあたりをはずした大学?
ここ何年か議論されていて,ようやく動き出す「大学改革実行プラン」っちゅうもんがあります.
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/24/06/1321798.htm [mext.go.jp]
基本的に大学関連の施策はこれに基づくはず.で,ここで言うところのリサーチ・ユニバーシティがそうなんじゃないかなあと思うんですが,どうなんですかね.
どういう制度かというと,研究成果をいっぱい出している(被引用数が多い,産学連携が盛ん,外部獲得資金が多い,等)大学10-20校程度に対し,ある程度の規模の額を渡して,大学自体の設備なり機構なりを改善することで,先端研究を推進出来る拠点大学にしよう,というものです.科研費などは研究室単位で配分されますが,もうちょっと大きい枠で資金を出すことで,大学全体をもっと研究に向いた構造にしていこう,というもの.特に地方大学限定とかそういうのは無かったと思います.多分,今科研費いっぱいとってるところにそのまま重点配分じゃないかと.
これと対になる施策が同時に実行されることになっていて,そっちはCenter of Communityと言って地方の拠点になる大学です.どういうことかというと,地方の産業界が求める人材を育てるとか,地方での生涯学習の場になるとか,地方企業との小規模な産学連携を目指すとかそういう大学です.
要するにこの2本の柱が目指してるのは,・バリバリ先端研究をやる大学・地方との協調や教育に重点を置く大学の二極化にしてみようぜ!というもの.薄く広く研究費バラ撒くと効果が薄いから,もっと重点配備で突っ走れるところにつぎ込んで,後のところはまあ,教育で頑張ってください,とかそういう感じでしょうか.各大学には,「研究で生きていくのか,研究をある程度諦めて地方との共生と教育で生きていくのか,さっさと決めろ」と言うのが突きつけられた状況です.どっちもやれないところは消えてもしょうが無いよね,という話もあります.
同時に目指されているアンブレラ方式(現在は1大学1法人という組織を,1法人の下にいくつかの大学が同一法人内の組織としてぶら下がる)も,いろんな立場の人たちの思惑が絡み合ってわけのわからんことになりそうです.大学数削減派と大学数維持派の双方がアンブレラ方式を利用しようとしてるんでどうなることやら.(アンブレラ化して同一法人内での統廃合を進めさせようという目論見と,強い大学と同じ傘に入れることで弱小大学を守って大学数を維持しようという目論見,両方がある)
>ここ何年か議論されていて
という部分がちょっと誤解を招きそうなので補足.「大学改革実行プラン」そのものは,ここ1年ぐらいで作成されたものです.ですので,直接的な意味では何年もは議論されていません.
ただ,その策定過程において,以前からいくつかの委員やら団体やら何やらで議論されていたものを,何とかねじ込もうといろいろ行われて(そして各所の力関係やらでどの程度ねじ込めるかが決まって)出来上がったのがこのプランです.そのため,プランの内容の部分に関しては何年かの議論の結果がねじ込まれていたりします.
「大学改革実行プラン」自体,発表後に賛否両論(地方の弱小大学はかなり強烈に反発していたような)がありました.そんなわけで,賛成派も反対派も入り乱れているので,今後の実施の際にはまたいろいろな駆け引きやら何やらで揉めるんだろうと思います.特にそろそろ選挙が行われてもおかしくありませんので,そこで与党がどうなるかとかでも結構変動するかも.#偉い先生見てると文科省絡んだこの手の仕事が多くて面倒くさそう.
>・バリバリ先端研究をやる大学>・地方との協調や教育に重点を置く大学>の二極化にしてみようぜ!
入試難易度下位の大学はトップレベルの研究など出来ずに専門学校化するしかなくて、自然と「地方との協調や教育に重点を置く大学」になっていくでしょうでもそういう大学からでも優れた研究の芽を生み出すことが出来たら、過去の実績にとらわれずに研究資金を得られるとか、先端研究をやる大学に移っていけるとかいう制度・政策が無ければ全体のレベルが低下してそれが固定化するだけでしょう
科研費とって、いい研究すれば、その人の次のキャリアにつなげることはできるんじゃないかなぁ。今でも。
大学によっては応募に人事評価のインセンティブを与えているようです。それにつられて、ようやく申請するようになった研究者も多いのではないでしょうか。「採択されること」ではなく「応募すること」が評価項目とすると、・ A4 2ページくらいに3年間の研究計画を書くように指示されている項目で、A4半ページしか書かれていない・ 書類作成作業を途中で断念したのか、文章が完結していないなんて書類がたくさん出てきます。
それが審査に付されると考えると…大学の評判を落としかねない。
研究分野によって大きな差があって,研究もせず教育にも特に熱心でもなく学内行政に精を出すわけでもなく,のんべんだらりとテニュアを貪ってる退官間際の教員だって山ほどいるんですよ.
>> そういう大学からでも優れた研究の芽を生み出すことが出来たら、過去の実績にとらわれずに研究資金を得られるとか
既に別のAC氏から書かれているように,科研費を取れば良いんですよ.
もっと現実的な話をすると,御想像のような「弱小大学の無名の先生が優れた研究の芽を生み出す」ということは,過去の統計から「まず起きない」ということも明らかです.もちろん,弱小大学の教員が良い研究成果を出す場合もありますが,それも大抵は「旧帝大などの有力な大学の出身で,特任などで十分な実績を積んだ後にそういう大学のパーマネント職に行った」とい
そもそもが 無名大学でも良い研究ネタさえ思いつけばそれで(平等に審査されて)科研費がもらえるはず、ってのがどーなんだか。
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開いた括弧は必ず閉じる -- あるプログラマー
なんだかよくわからないリークなんだが (スコア:0)
競争的なんとやらで研究資金を分配したら、結局東大と京大にほとんどあつまったという現状をなんとかしたい、
ってので出てきたんでしょうけど、あて先の「地方大学」ってなんぞ?
「地方大学」に当てはまらないというカテゴリを考えると、
・関東圏・関西圏以外の国公私立大学
(関西圏は土地の言葉が「方言」といわれるような「地方」じゃないんですよね?)
・1に加えて、旧帝立の大学
・さらに加えて、有名私立大
このあたりをはずした大学?
リサーチ・ユニバーシティ? (スコア:5, 参考になる)
ここ何年か議論されていて,ようやく動き出す「大学改革実行プラン」っちゅうもんがあります.
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/24/06/1321798.htm [mext.go.jp]
基本的に大学関連の施策はこれに基づくはず.
で,ここで言うところのリサーチ・ユニバーシティがそうなんじゃないかなあと思うんですが,どうなんですかね.
どういう制度かというと,研究成果をいっぱい出している(被引用数が多い,産学連携が盛ん,外部獲得資金が多い,等)大学10-20校程度に対し,ある程度の規模の額を渡して,大学自体の設備なり機構なりを改善することで,先端研究を推進出来る拠点大学にしよう,というものです.
科研費などは研究室単位で配分されますが,もうちょっと大きい枠で資金を出すことで,大学全体をもっと研究に向いた構造にしていこう,というもの.
特に地方大学限定とかそういうのは無かったと思います.多分,今科研費いっぱいとってるところにそのまま重点配分じゃないかと.
これと対になる施策が同時に実行されることになっていて,そっちはCenter of Communityと言って地方の拠点になる大学です.どういうことかというと,地方の産業界が求める人材を育てるとか,地方での生涯学習の場になるとか,地方企業との小規模な産学連携を目指すとかそういう大学です.
要するにこの2本の柱が目指してるのは,
・バリバリ先端研究をやる大学
・地方との協調や教育に重点を置く大学
の二極化にしてみようぜ!というもの.薄く広く研究費バラ撒くと効果が薄いから,もっと重点配備で突っ走れるところにつぎ込んで,後のところはまあ,教育で頑張ってください,とかそういう感じでしょうか.
各大学には,「研究で生きていくのか,研究をある程度諦めて地方との共生と教育で生きていくのか,さっさと決めろ」と言うのが突きつけられた状況です.どっちもやれないところは消えてもしょうが無いよね,という話もあります.
同時に目指されているアンブレラ方式(現在は1大学1法人という組織を,1法人の下にいくつかの大学が同一法人内の組織としてぶら下がる)も,いろんな立場の人たちの思惑が絡み合ってわけのわからんことになりそうです.
大学数削減派と大学数維持派の双方がアンブレラ方式を利用しようとしてるんでどうなることやら.
(アンブレラ化して同一法人内での統廃合を進めさせようという目論見と,強い大学と同じ傘に入れることで弱小大学を守って大学数を維持しようという目論見,両方がある)
Re:リサーチ・ユニバーシティ? (スコア:3, 興味深い)
>ここ何年か議論されていて
という部分がちょっと誤解を招きそうなので補足.
「大学改革実行プラン」そのものは,ここ1年ぐらいで作成されたものです.ですので,直接的な意味では何年もは議論されていません.
ただ,その策定過程において,以前からいくつかの委員やら団体やら何やらで議論されていたものを,何とかねじ込もうといろいろ行われて(そして各所の力関係やらでどの程度ねじ込めるかが決まって)出来上がったのがこのプランです.そのため,プランの内容の部分に関しては何年かの議論の結果がねじ込まれていたりします.
「大学改革実行プラン」自体,発表後に賛否両論(地方の弱小大学はかなり強烈に反発していたような)がありました.
そんなわけで,賛成派も反対派も入り乱れているので,今後の実施の際にはまたいろいろな駆け引きやら何やらで揉めるんだろうと思います.
特にそろそろ選挙が行われてもおかしくありませんので,そこで与党がどうなるかとかでも結構変動するかも.
#偉い先生見てると文科省絡んだこの手の仕事が多くて面倒くさそう.
Re: (スコア:0)
>・バリバリ先端研究をやる大学
>・地方との協調や教育に重点を置く大学
>の二極化にしてみようぜ!
入試難易度下位の大学はトップレベルの研究など出来ずに専門学校化するしかなくて、自然と「地方との協調や教育に重点を置く大学」になっていくでしょう
でもそういう大学からでも優れた研究の芽を生み出すことが出来たら、過去の実績にとらわれずに研究資金を得られるとか、先端研究をやる大学に移っていけるとかいう制度・政策が無ければ全体のレベルが低下してそれが固定化するだけでしょう
Re: (スコア:0)
科研費とって、いい研究すれば、その人の次のキャリアにつなげることはできるんじゃないかなぁ。今でも。
大学によっては応募に人事評価のインセンティブを与えているようです。それにつられて、ようやく申請するようになった研究者も多いのではないでしょうか。「採択されること」ではなく「応募すること」が評価項目とすると、
・ A4 2ページくらいに3年間の研究計画を書くように指示されている項目で、A4半ページしか書かれていない
・ 書類作成作業を途中で断念したのか、文章が完結していない
なんて書類がたくさん出てきます。
それが審査に付されると考えると…
大学の評判を落としかねない。
Re: (スコア:0)
他の人が、間違った思い込みで、間違った行動をしてくれた方が
我々の研究費獲得に都合が良いので、黙っておく事にする。
Re: (スコア:0)
研究分野によって大きな差があって,研究もせず教育にも特に熱心でもなく学内行政に精を出すわけでもなく,
のんべんだらりとテニュアを貪ってる退官間際の教員だって山ほどいるんですよ.
Re: (スコア:0)
>> そういう大学からでも優れた研究の芽を生み出すことが出来たら、過去の実績にとらわれずに研究資金を得られるとか
既に別のAC氏から書かれているように,科研費を取れば良いんですよ.
もっと現実的な話をすると,御想像のような「弱小大学の無名の先生が優れた研究の芽を生み出す」ということは,過去の統計から「まず起きない」ということも明らかです.もちろん,弱小大学の教員が良い研究成果を出す場合もありますが,それも大抵は「旧帝大などの有力な大学の出身で,特任などで十分な実績を積んだ後にそういう大学のパーマネント職に行った」とい
Re: (スコア:0)
そもそもが 無名大学でも良い研究ネタさえ思いつけばそれで(平等に審査されて)科研費がもらえるはず、ってのがどーなんだか。