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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ研究家
著作権侵害という不法行為に基づく損害賠償請求 (スコア:2, 興味深い)
継続的不法行為の時効については、損害が発生して継続している限り、日々新たな損害が発生するものとして、それらの新たな損害を知ったときから別個の時効が進行します(逐次進行説)。
著作権の存続期間は、時効とはまた別の問題です。
原告は、(1)原告が著作権者である、(2)被告による著作権侵害
Re:著作権侵害という不法行為に基づく損害賠償請求 (スコア:2, 参考になる)
一定期間経過後は、知的財産権裁判例集に移動されます。
H15. 2. 7 名古屋地裁 平成14(ワ)2148 著作権 民事訴訟事件 [courts.go.jp]
判決からの引用すると、本件の争点は以下の通りです。
(1) 被告らの行為は原告の演奏権を侵害するか。
ア 被告らによるCD等の再生は,公衆に対する演奏(法22条)に当たるか。
イ 被告らによるCD等の再生は,非営利の演奏(法38条)といえるか。
ウ 被告らによるCD等の再生は,著作物の公正な利用に当たり,原告の請求は権利濫用といえるか。
(2) 原告が,被告らに対し,原告の使用料規程等に基づいて著作物の使用料を請求することは,権利濫用に当たるか。
(3) 被告らによるCD等の再生は,平成11年法律第77号による改正前の法附則14条の適用対象となるか。
(4) 原告の損害(又は損失)の有無及びその額
(5) 被告Dの損害賠償責任の有無
(6) 原告の被告らに対する損害賠償請求権等についての消滅時効の成否
(7) 本件物件は,「専ら侵害の行為に供された機械若しくは器具」に当たるか(撤去請求の可否)。
判決を読んで私が判断した限りでは、争点に対する裁判所の判断は以下の通りです。
(1)ア 公衆に対する演奏に該当する。
イ 非営利の演奏とは言えない。
ウ 「公正な利用の法理」は認めらないし、原告の請求は権利濫用ではない。
(2) 権利濫用に当たらない。
(3) 改正前附則14条の適用はない。
(4) (1曲あたりの使用料×1日あたりの演奏曲数×本訴提起からさかのぼって3年前の時点から原告が終期とした日までの42か月の期間内における被告の営業日数)が不法行為の損害額。不当利得に関しては、立証が足りない。
(5) 被告Dは、商法266条の3第1項に基づく責任を負う。
(6) 損害賠償請求の消滅時効は、認められる。
(7) 著作権法112条に基づく撤去請求は認められない。
Re:著作権侵害という不法行為に基づく損害賠償請求 (スコア:1)
毎日新聞の表現が、受講生の数や演奏曲数は大きく変動する可能性から3年半についてのみ認める、となっていたのは、
原告は、主位的請求として不法行為に基づく損害賠償請求(短期消滅時効3年)、予備的請求として不当利得返還請求(商事消滅時効5年)をしたところ、
・原告の調査による1日あたり利用曲数は、調査日の前後1,2年の範囲内で妥当する、との判断を前提として、
・不法行為については、著作権法114条の4を適用して、1,2年を超える範囲についても、原告の調査に基づいて算定する。不法行為の短期消滅時効3年。
・不当利得については、著作権法114条の4の適用がない結果、1,2年を超える範囲については立証がない。その結果、商事時効は問題にならない。
ということのようです。