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鉄壁の布陣にツツカナが攻めあぐねて困っている所、森下九段が突然の開戦で雪崩を打って怒涛の進撃。どう見ても森下九段の優勢の中、ツツカナも反撃の過程で見捨てられた角を拾う。大駒三枚は逆転の鍵になる可能性もありましたが結局それはなく、森下九段は無難に守って角二枚も手に入れてしまい、残った飛車も風前の灯状態で指し掛け中断。どう見てもツツカナに逆転の目はありません。
コンピュータは序盤だと詰みという絶対的評価基準が見えないために先読みが弱く、スキを見せる可能性が高いとは言いますが、ここまで綺麗に決められると見事だとしか言いようがないですね。この勝負だけを見た限りだとプロ棋士の優位がまだまだ続いているようにしか見えないです。むしろコンピュータ側の改善法が本当にあるのか気になってしまいました。
ツツカナと森下九段の比較でなら何か言えることはあるかもしれません。それをコンピュータと人間に広げるのはちょっとどうか。森下九段は人間のトップとイロレーティングで300差程度があります。これはトップの人と戦って、10回に1回勝つ程度。ツツカナの方も、最近のfloodgateの成績ではコンピュータのトップと300程度差があります。ここ1-2年でコンピュータ側は急激に強くなりましたが、ツツカナは取り残されている状況です。コンピュータ側の改善法があるかどうか知りたければ、春の電王戦を見るといいと思いますよ。そちらに出場するソフトは、floodgateのレーティングでトップクラスのものが出ます。
個人的にはあっさりとコンピュータが勝ち越すと思っていましたが、逆転してプロ側が勝つというのは想像していませんでした。正直、人のミスどうこうではなく、プログラムは人よりも確実に先を読んでいると思っていましたのでかなり意外に思っています。
プログラムやコンピュータの進歩は人よりも速く技術の進歩による人の能力拡大を楽しみにしている為、これだけプロに勝ち越しても実質的な力と言うよりもミスをしないというコンピュータの特性分しか、人よりも圧倒的に有利な点がないというのはとても残念でなりません。純粋な将棋ファンではありませんが、これが分かっただけでも今回の対局には非常にに大きな意味があった気がします。
こう言ってはなんですが、両者とも旬を過ぎた、あまり強くない者同士のハンデマッチです。それも1回だけの対戦を見て何かわかった気になるのは、少し結論を急ぎすぎではないですか?棋士のレーティング最高位の羽生さんでさえ、勝率は7割程度しかありません。だからタイトルマッチは番勝負にするのですよね。
もう一点、実力とミスをしないことを分けて考えているようですが、これが本質的に違うものなのかどうか、それは簡単に言えることではないと思います。 極論すれば原理上将棋には最善手というものが存在するわけで、そこから外れない=ミスをしないことが最強だともいえます。一方、最善手ではない、ミスを含んだ人間の棋譜から学習することの限界を破ろうとする試みも始まっています。コンピュータ将棋の開発者の中には、人間の棋譜を出発点としない学習方法を研究している方もいます。
コンピュータが勝ち越した時の棋士擁護と同じこと言ってますね。結局はどっちの肩を持ちたい人も頭の中は同じ認識で、勝敗に入れ込みすぎるあまり感情に理屈をすりあわせてるんだと思います。
うーん、そうは思いませんでした。今回の対局で印象付けられたのは、ちょっと言葉が悪いですが、コンピュータが、結局はただ計算が速いだけの自動機械に過ぎないという、(よく考えれば当たり前の)事実ではなかったかと思います。
今後ハードウェアの進歩に従ってコンピュータは際限なく強くなるでしょうが、そうだとしても、それは演算性能が高まったという以上の意味はないのだ、ということがはっきりしたと思います。
悪く言えばメッキが剥げたというか、コンピュータが、これまでにない知的な活動を達成したかのような印象は、個人的にはほとんどなくなりました。
いろいろな話を混同しているようですね。コンピュータが何か知的な活動を達成しているとは、コンピュータ将棋の開発者ですら考えていないですよ。しかし、ハードの演算性能の向上以上にコンピュータ将棋は強くなっています。電王戦に使っているPCはハードウェアの制限が課されるようになりましたが、それでも毎年圧倒的に強くなっています。今回戦ったツツカナと、他のソフトを比べると、同等のPCでもレーティングで300差あり、これはプロ棋士の平均と羽生名人との差に等しいです。これはコンピュータが知能を得て勝手に強くなったのではなく、開発者がより効率のいい手法を開発したからです。コンピュータ自身はただ計算が速いだけの自動機械なのは当たり前の事実ですよ。
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日々是ハック也 -- あるハードコアバイナリアン
プロ棋士の優位 (スコア:4, 興味深い)
鉄壁の布陣にツツカナが攻めあぐねて困っている所、森下九段が突然の開戦で雪崩を打って怒涛の進撃。
どう見ても森下九段の優勢の中、ツツカナも反撃の過程で見捨てられた角を拾う。
大駒三枚は逆転の鍵になる可能性もありましたが結局それはなく、
森下九段は無難に守って角二枚も手に入れてしまい、残った飛車も風前の灯状態で指し掛け中断。
どう見てもツツカナに逆転の目はありません。
コンピュータは序盤だと詰みという絶対的評価基準が見えないために先読みが弱く、
スキを見せる可能性が高いとは言いますが、ここまで綺麗に決められると
見事だとしか言いようがないですね。
この勝負だけを見た限りだとプロ棋士の優位がまだまだ続いているようにしか見えないです。
むしろコンピュータ側の改善法が本当にあるのか気になってしまいました。
Re:プロ棋士の優位 (スコア:2)
Re:プロ棋士の優位 (スコア:1)
ツツカナと森下九段の比較でなら何か言えることはあるかもしれません。
それをコンピュータと人間に広げるのはちょっとどうか。
森下九段は人間のトップとイロレーティングで300差程度があります。
これはトップの人と戦って、10回に1回勝つ程度。
ツツカナの方も、最近のfloodgateの成績ではコンピュータのトップと300程度差があります。
ここ1-2年でコンピュータ側は急激に強くなりましたが、ツツカナは取り残されている状況です。
コンピュータ側の改善法があるかどうか知りたければ、春の電王戦を見るといいと思いますよ。
そちらに出場するソフトは、floodgateのレーティングでトップクラスのものが出ます。
Re: (スコア:0)
個人的にはあっさりとコンピュータが勝ち越すと思っていましたが、
逆転してプロ側が勝つというのは想像していませんでした。
正直、人のミスどうこうではなく、プログラムは人よりも
確実に先を読んでいると思っていましたのでかなり意外に思っています。
プログラムやコンピュータの進歩は人よりも速く技術の進歩による人の能力拡大を楽しみにしている為、
これだけプロに勝ち越しても実質的な力と言うよりもミスをしないというコンピュータの特性分しか、
人よりも圧倒的に有利な点がないというのはとても残念でなりません。
純粋な将棋ファンではありませんが、これが分かっただけでも今回の対局には非常にに大きな意味があった気がします。
Re: (スコア:0)
こう言ってはなんですが、両者とも旬を過ぎた、あまり強くない者同士のハンデマッチです。
それも1回だけの対戦を見て何かわかった気になるのは、少し結論を急ぎすぎではないですか?
棋士のレーティング最高位の羽生さんでさえ、勝率は7割程度しかありません。だからタイトルマッチは番勝負にするのですよね。
もう一点、実力とミスをしないことを分けて考えているようですが、これが本質的に違うものなのかどうか、それは簡単に言えることではないと思います。 極論すれば原理上将棋には最善手というものが存在するわけで、そこから外れない=ミスをしないことが最強だともいえます。
一方、最善手ではない、ミスを含んだ人間の棋譜から学習することの限界を破ろうとする試みも始まっています。コンピュータ将棋の開発者の中には、人間の棋譜を出発点としない学習方法を研究している方もいます。
Re: (スコア:0)
コンピュータが勝ち越した時の棋士擁護と同じこと言ってますね。
結局はどっちの肩を持ちたい人も頭の中は同じ認識で、
勝敗に入れ込みすぎるあまり感情に理屈をすりあわせてるんだと思います。
Re: (スコア:0)
うーん、そうは思いませんでした。
今回の対局で印象付けられたのは、ちょっと言葉が悪いですが、コンピュータが、
結局はただ計算が速いだけの自動機械に過ぎないという、(よく考えれば当たり前の)事実ではなかったかと思います。
今後ハードウェアの進歩に従ってコンピュータは際限なく強くなるでしょうが、そうだとしても、
それは演算性能が高まったという以上の意味はないのだ、ということがはっきりしたと思います。
悪く言えばメッキが剥げたというか、コンピュータが、これまでにない知的な活動を達成したかのような印象は、
個人的にはほとんどなくなりました。
Re: (スコア:0)
いろいろな話を混同しているようですね。
コンピュータが何か知的な活動を達成しているとは、コンピュータ将棋の開発者ですら考えていないですよ。
しかし、ハードの演算性能の向上以上にコンピュータ将棋は強くなっています。
電王戦に使っているPCはハードウェアの制限が課されるようになりましたが、それでも毎年圧倒的に強くなっています。今回戦ったツツカナと、他のソフトを比べると、同等のPCでもレーティングで300差あり、これはプロ棋士の平均と羽生名人との差に等しいです。
これはコンピュータが知能を得て勝手に強くなったのではなく、開発者がより効率のいい手法を開発したからです。コンピュータ自身はただ計算が速いだけの自動機械なのは当たり前の事実ですよ。