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製造業のシステム屋ですけど、NC旋盤の制御用パンチカードが知っている限りは一番古いかも。機械の銘板には1976年と印字がある。
昔は汎用で使われていたが、こいつでしか効率的に作れない部品が有り、今では壊れたら困るため、特殊な部品専用の装置になっている。現代のCNC複合旋盤だととんでもなく複雑な計算と制御が必要な特殊な部品を、僅か数枚のパンチカードだけで削れてしまうと言う代物。今でも実はかなり稼働率が高い。今ではパンチカードの管理を専門に行う簡単なアプリを作って運用している。
それ以外だとついこの間まで金属表面処理の制御をしていたPC98のシステムがあってそれが二番目だったが、先日Windowsベースに作り替えてしまった。そうなると一番古くてもWindows 2000(OSだけならWindows NT3が仮想マシンを通して制御している検査装置があるけどはWindows 7上のVM Ware Workstation)と結構新しいのしかないかも。(当然全部オフライン運用ですよ)
後は…30年ぐらいまえから継ぎ足し継ぎ足し使い続けているホストもその中に含まれると言えば含まれるか?更新はされ続けている。
> 現代のCNC複合旋盤だととんでもなく複雑な計算と制御が必要パンチカード式のNC旋盤では短い命令で表現できるわけだから、それを機械的に変換するソフトウェアが作れれば解決するのかなぁ…あ、フィードバックとかが掛かってる作業だと再現難しいのか。
親ACですが、普通の汎用NC旋盤に、ある部品を作る為の専用のNC軸と、フィードバック…と言うより「からくり」と表現した方がいいような独特の加工治具を取り付けられるようにした代物なので、制御の問題じゃ無いです。
その軸を無視して使うと普通の汎用NC旋盤として使えるんで昔は汎用NC旋盤としても使っていましたが、汎用の方はより新しい旋盤に世代交代されていきました。しかし、一方で専用の軸をつかわなければならない部品は、シンプルなNC旋盤ではできないため、生き残ったというわけですね。
当然ながらマシニングセンタなどの多軸加工機でも理論上ではできるんですが、表面性状や精度の面で通常ではやらない制御をしなければならず、汎用のCAM(工作機器の数値制御プログラムを作るためのソフトウエア)では結構難しく高コストです。また結構加工時間もかかり、高価なマシニングセンタを使わせるより、遙か昔に減価償却が終わっている装置を延命しておいて使う方が良いと判断されていると、そういうわけです。
レガシーなシステムがいまだに動いていると言うのは、技術が失われたと言うより、それが経済的に合理的であるから生き残ってるんじゃ無いかと思います。ただ、万が一壊れたら、現代のCNC旋盤をあらたに改造して再現するコストをかけられるほどには需要がありません。そこではマシニングセンタを使った方が安いと判断され、マシニングセンタで今よりもコストをかけて作られる事になるんじゃないかと思います。ただ壊れる要素部品(軸受けとか)は当時と規格がほとんど変わっておらず、部品の図面もあるので、壊れた部品は少しずつちょろちょろ更新されながら今後も使い続けられるんじゃ無いかなあ。
なるほど…色々と納得できました、ありがとうございます。技術が失われたわけでもなく、ただ古いだけというわけでもなく、「経済的に合理的であるから生き残ってる」レガシーシステムかぁ…なんかいいですね、そういうの。
専用機と汎用機のちがいなんじゃないと
今は専用に使っているけどもともと汎用機だった(つまり今の用途の専用機ではない)って言ってるじゃん。
なんとなく形状指定が関数の重ね合わせで例えばリサージュ型の二次元形状を作るのに現代のフォーマットだと関数で指定できなくてプロットしてやらないといけないみたいなのを想像した
想像だけど
当時の汎用機が今と同じ自由度でも無いだろうし、できることが少ないゆえのシンプルさじゃないかな?ファミコンの起動はAndroidよりずっと速い的な。
昔、VHS用のヘッドドラムを加工するのに、NC旋盤よりも倣い旋盤(ワークより二回り以上でかいカムの形状に合わせてツールが動いてらせん状に削る)のほうが高精度(数μm以下)ってのもあったな。できたばかりのカムを抱えて機械加工屋さんまで雪の中を運んだ思い出が...。
自由度が高けりゃいいってもんじゃないのは3Dプリンタで明らかだろ(単純に3Dプリンタがまだ未熟なだけかもしれんが)。
いや、その変換後がとんでもなく複雑だから、今の安物汎用機だと対応しきれなくて、かと言ってその部品専用に高級機を買うわけにもいかないって話じゃないかな。
昔の機械は価格や機能の制約が多いがために、いろんな工夫がしてあって今の汎用機ではついていけない部分が隠れてたくさんあるって、よくあるいい話だなあ。
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海軍に入るくらいなら海賊になった方がいい -- Steven Paul Jobs
工作機器のパンチカード (スコア:5, 興味深い)
製造業のシステム屋ですけど、NC旋盤の制御用パンチカードが知っている限りは一番古いかも。機械の銘板には1976年と印字がある。
昔は汎用で使われていたが、こいつでしか効率的に作れない部品が有り、今では壊れたら困るため、特殊な部品専用の装置になっている。
現代のCNC複合旋盤だととんでもなく複雑な計算と制御が必要な特殊な部品を、僅か数枚のパンチカードだけで削れてしまうと言う代物。今でも実はかなり稼働率が高い。
今ではパンチカードの管理を専門に行う簡単なアプリを作って運用している。
それ以外だとついこの間まで金属表面処理の制御をしていたPC98のシステムがあってそれが二番目だったが、先日Windowsベースに作り替えてしまった。
そうなると一番古くてもWindows 2000(OSだけならWindows NT3が仮想マシンを通して制御している検査装置があるけどはWindows 7上のVM Ware Workstation)と結構新しいのしかないかも。(当然全部オフライン運用ですよ)
後は…30年ぐらいまえから継ぎ足し継ぎ足し使い続けているホストもその中に含まれると言えば含まれるか?更新はされ続けている。
Re: (スコア:0)
> 現代のCNC複合旋盤だととんでもなく複雑な計算と制御が必要
パンチカード式のNC旋盤では短い命令で表現できるわけだから、
それを機械的に変換するソフトウェアが作れれば解決するのかなぁ…
あ、フィードバックとかが掛かってる作業だと再現難しいのか。
Re:工作機器のパンチカード (スコア:2, 参考になる)
親ACですが、普通の汎用NC旋盤に、ある部品を作る為の専用のNC軸と、フィードバック…と言うより「からくり」と表現した方がいいような独特の加工治具を取り付けられるようにした代物なので、制御の問題じゃ無いです。
その軸を無視して使うと普通の汎用NC旋盤として使えるんで昔は汎用NC旋盤としても使っていましたが、汎用の方はより新しい旋盤に世代交代されていきました。
しかし、一方で専用の軸をつかわなければならない部品は、シンプルなNC旋盤ではできないため、生き残ったというわけですね。
当然ながらマシニングセンタなどの多軸加工機でも理論上ではできるんですが、表面性状や精度の面で通常ではやらない制御をしなければならず、汎用のCAM(工作機器の数値制御プログラムを作るためのソフトウエア)では結構難しく高コストです。また結構加工時間もかかり、高価なマシニングセンタを使わせるより、遙か昔に減価償却が終わっている装置を延命しておいて使う方が良いと判断されていると、そういうわけです。
レガシーなシステムがいまだに動いていると言うのは、技術が失われたと言うより、それが経済的に合理的であるから生き残ってるんじゃ無いかと思います。
ただ、万が一壊れたら、現代のCNC旋盤をあらたに改造して再現するコストをかけられるほどには需要がありません。そこではマシニングセンタを使った方が安いと判断され、マシニングセンタで今よりもコストをかけて作られる事になるんじゃないかと思います。
ただ壊れる要素部品(軸受けとか)は当時と規格がほとんど変わっておらず、部品の図面もあるので、壊れた部品は少しずつちょろちょろ更新されながら今後も使い続けられるんじゃ無いかなあ。
Re: (スコア:0)
なるほど…色々と納得できました、ありがとうございます。
技術が失われたわけでもなく、ただ古いだけというわけでもなく、
「経済的に合理的であるから生き残ってる」レガシーシステムかぁ…
なんかいいですね、そういうの。
Re: (スコア:0)
専用機と汎用機のちがいなんじゃないと
Re: (スコア:0)
今は専用に使っているけどもともと汎用機だった(つまり今の用途の専用機ではない)って言ってるじゃん。
Re: (スコア:0)
なんとなく形状指定が関数の重ね合わせで例えばリサージュ型の二次元形状を作るのに
現代のフォーマットだと関数で指定できなくてプロットしてやらないといけないみたい
なのを想像した
想像だけど
Re: (スコア:0)
当時の汎用機が今と同じ自由度でも無いだろうし、できることが少ないゆえのシンプルさじゃないかな?
ファミコンの起動はAndroidよりずっと速い的な。
Re: (スコア:0)
昔、VHS用のヘッドドラムを加工するのに、NC旋盤よりも倣い旋盤(ワークより二回り以上でかいカムの形状に合わせてツールが動いてらせん状に削る)のほうが高精度(数μm以下)ってのもあったな。できたばかりのカムを抱えて機械加工屋さんまで雪の中を運んだ思い出が...。
Re: (スコア:0)
自由度が高けりゃいいってもんじゃないのは3Dプリンタで明らかだろ(単純に3Dプリンタがまだ未熟なだけかもしれんが)。
Re: (スコア:0)
いや、その変換後がとんでもなく複雑だから、
今の安物汎用機だと対応しきれなくて、かと言ってその部品専用に高級機を買うわけにも
いかないって話じゃないかな。
昔の機械は価格や機能の制約が多いがために、いろんな工夫がしてあって
今の汎用機ではついていけない部分が隠れてたくさんあるって、よくあるいい話だなあ。