ストーリーにリンクが貼られているAP通信の記事でのインタビューの "it’s impossible to design a lab test that could cover all real-world driving possibilities but industry officials and regulators are working on it." という言葉から推測できるとおり、PEMS は排ガス規制の測定に導入されつつあり、これまたストーリーにリンクがあるNature の元論文の abstract でも、今後の規制では余剰の排出はほとんど削減できると述べています。
実験環境は絶対基準になれればそれで良いんじゃないの? (スコア:1)
実験室より実際の排出量が多いってのはある意味当たり前で、実際には質の悪い燃料やら悪環境で運用とかで排出量が増えてしまうケースも多いはずで、増えているのは当たり前だと思うんだ。相対比較に意味はないと思うな。
要は、実験室での測定結果と実運用での測定結果に正の相関関係があって、実験結果を元に実運用での排出量を推定できればいいわけでさ。
実験室での測定結果より多かったか少なかったかはたいした問題じゃあないと思うんだ。
問題になるとすれば、実験室での測定結果と実運用での値に相関関係が見らない場合か、相関関係にあるにしても係数を見誤っていた場合だろう。
記事がそのあたりに触れてないって事は、実はたいした問題は見つからなかったんじゃないのか、という気がするねぇ。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
Re:実験環境は絶対基準になれればそれで良いんじゃないの? (スコア:0)
「係数を見誤る」には、「今まで実運用での値はXXだと思っていた」ことが必要になりますが、その値について記事で触れていないのはなぜだと思いますか?実運用での値が測定できるような小型の測定装置が使えるようになったのは結構最近のことで、最近までそんな値はわかっていなかったんです。当然、新しい小型測定装置(PEMS: Portable Emission Measurement System)を使って実走行条件で測定した、という報告が出てくるわけで、それに基づいて、世界全体でどの程度人々の健康に影響が出ているかを推定したのが今回の論文ってことです。
ストーリーにリンクが貼られているAP通信の記事でのインタビューの "it’s impossible to design a lab test that could cover all real-world driving possibilities but industry officials and regulators are working on it." という言葉から推測できるとおり、PEMS は排ガス規制の測定に導入されつつあり、これまたストーリーにリンクがあるNature の元論文の abstract でも、今後の規制では余剰の排出はほとんど削減できると述べています。
ちなみに、元論文の abstract と共に示されている Extended Data Tables の 3、"Selected diesel NOx emission factors, emission limits and multipliers" で、規制値とそれを満たした車の実運用での値を見ることができます。乗用車の場合、Euro 3, 4, 5と規制が厳しくなっているにも関わらず、実運用での値には変化がありません。相関関係がない場合ですね。そして、Baseline RDE、Strong RDE で一気に値が落ちて、実運用での値が規制値に近づいてますが、これは PEMS を使った規制(RDE = "Real Driving Emissions")を満たした車での測定で、新しい規制では余計な排出が出ていないことを示しています 。