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日本地球惑星科学連合2019年大会(JpGU Meeting 2019)で発表があるようです。http://www.jpgu.org/meeting_2019/SessionList_jp/detail/S-SS13.html [jpgu.org]講演番号SSS13-02の予稿を見ると以下のように説明されています。
アンケートでは地震の事前予測ができる、できないという単純な聞き方ではなく、地震予測情報を発表に至るまでのプロセスを以下の4段階に分解したのが特徴である。4段階とは、(1)地震に先行する現象の有無、(2)その現象の観測可能性、(3)観測された事象を異常と判定できる可能性、(4)異常と判定された場合に社会に向けて発表できるか否かで、各研究者の認識を0%から100%まで10%きざみの数値で回答を求めた。
観測に基づく地震の事前予測を行い、その警報を社会に発表するためには、この4段階全てを成功させる必要がある。そこで各研究者の4段階の回答全てをかけ合わせた数字を求めたところ平均値は6%という値になった。
各研究者の認識を確率だとみなしているのだとしても、4つの数字をかけ合わせるのは理解できません。4段階は独立ではなく、(1)で現象が存在しない場合には、(2)で観測可能とか、(3)で判定可能になるはずがなく、逆に(3)で判定可能ならば、(2)で観測不可能とか、(1)で現象が存在しないとなるはずがありません。
「100回の巨大地震で予知を試みたとして、前兆現象があり、観測でき、危険性を判定し公表するという各段階をクリアして情報を出せるのは平均5、6回」という説明は、その数字の根拠に注意する必要があると思います。
これ、確率を4つ掛け算したら小さい確率が出るに決まってるよね。ほぼ確実にうまくいくだろうと全部90%と回答したとしても、掛け算したら66%にしかならない。どれもまだわからないから五分五分だと全部50%と回答したら、掛け算すると6%になって、それが今回の結果と一致する。
あと、日本地震学会に対して調査したのに、別の学会で発表するのも謎。
条件付確率について勉強すると良いかと。例えば、(1)サイコロを1つ振る。(2)6の目がでたらもう一回振る。を考えると、(1)(2)は独立じゃないけど、2回振られて6、6である確率は 1/6*1/6 で計算できます。
アンケートの回答者は条件付き確率を回答するでしょうか?
(1) サイコロを1回降って6の目が出る(2) 1回目に6の目が出たらもう1回振って6の目が出るだとして、(1)と(2)の確率をかけて(1/6)*(1/36)を計算するのはおかしいだろ。
(4)で公表できるか否かを指標に含めてる時点で学術的な態度じゃないし結論ありきだろうなぁ。発表する方法がない、責任を発生させる必要がない、そういう人たちはこの計算では地震予知率0%に分類されるけど、それは研究が失敗したからなんだろうか。
統計的には、東日本ですら99%以上の確率で発生すると「事前に」言われてたこと。「前兆(別の事象)を掴むことができるかどうか」という学術的な視点と、防災に確実に役立つかをリンクさせるナンセンスって、地震予知に人的被害の責任を転嫁させようって魂胆。目的が減災なら統計学でも十分だし、そもそも予知に関わらず最大限の備えをしようってなるのは当然だと思うけど。研究は生活の役に立たなくてもいいとか宣うスラド民はどこへ行った?それともそもそも存在しない?
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ナニゲにアレゲなのは、ナニゲなアレゲ -- アレゲ研究家
数字の根拠 (スコア:1)
日本地球惑星科学連合2019年大会(JpGU Meeting 2019)で発表があるようです。
http://www.jpgu.org/meeting_2019/SessionList_jp/detail/S-SS13.html [jpgu.org]
講演番号SSS13-02の予稿を見ると以下のように説明されています。
各研究者の認識を確率だとみなしているのだとしても、4つの数字をかけ合わせるのは理解できません。
4段階は独立ではなく、(1)で現象が存在しない場合には、(2)で観測可能とか、(3)で判定可能になるはずがなく、
逆に(3)で判定可能ならば、(2)で観測不可能とか、(1)で現象が存在しないとなるはずがありません。
「100回の巨大地震で予知を試みたとして、前兆現象があり、観測でき、危険性を判定し公表するという
各段階をクリアして情報を出せるのは平均5、6回」という説明は、その数字の根拠に注意する必要があると思います。
Re: (スコア:0)
これ、確率を4つ掛け算したら小さい確率が出るに決まってるよね。
ほぼ確実にうまくいくだろうと全部90%と回答したとしても、掛け算したら66%にしかならない。
どれもまだわからないから五分五分だと全部50%と回答したら、掛け算すると6%になって、それが今回の結果と一致する。
あと、日本地震学会に対して調査したのに、別の学会で発表するのも謎。
Re: (スコア:0)
条件付確率について勉強すると良いかと。
例えば、(1)サイコロを1つ振る。(2)6の目がでたらもう一回振る。を考えると、
(1)(2)は独立じゃないけど、2回振られて6、6である確率は 1/6*1/6 で計算できます。
Re: (スコア:0)
アンケートの回答者は条件付き確率を回答するでしょうか?
Re: (スコア:0)
(1) サイコロを1回降って6の目が出る
(2) 1回目に6の目が出たらもう1回振って6の目が出る
だとして、(1)と(2)の確率をかけて(1/6)*(1/36)を計算するのはおかしいだろ。
Re: (スコア:0)
(4)で公表できるか否かを指標に含めてる時点で学術的な態度じゃないし結論ありきだろうなぁ。
発表する方法がない、責任を発生させる必要がない、そういう人たちはこの計算では地震予知率0%に分類されるけど、それは研究が失敗したからなんだろうか。
統計的には、東日本ですら99%以上の確率で発生すると「事前に」言われてたこと。
「前兆(別の事象)を掴むことができるかどうか」という学術的な視点と、防災に確実に役立つかをリンクさせるナンセンスって、地震予知に人的被害の責任を転嫁させようって魂胆。目的が減災なら統計学でも十分だし、そもそも予知に関わらず最大限の備えをしようってなるのは当然だと思うけど。
研究は生活の役に立たなくてもいいとか宣うスラド民はどこへ行った?それともそもそも存在しない?