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「毎々お世話になっております。仕様書を頂きたく。」「拝承」 -- ある会社の日常
現在のカフェイン・レスは美味しくないのですか ? (スコア:3, 参考になる)
記事の概要
報告者はブラジル・カンピナス州立大学のPaulo・Mazzaferaら
木は低カフェインの変種を生むプログラムの一部として育てられていた、
3,000本の中から発見されたうちの3本(全て同じ植物の物)
現在商業利用されているCoffea・arabica (アラビカ種)
葉に含まれているカフェインの量は、1/15
カフェインを作るために要求される酵素用の遺伝子欠損らしい
普通のものに比べて成長が30%ほど遅い
味がどうなのかが判明するのはまだ先になる
研究チームは、更なる交配による成長の早い物の出現を期待
選択的な育種には10年以上もかかることが有る
昨年
Re:現在のカフェイン・レスは美味しくないのですか (スコア:3, 参考になる)
>自然育種のものだと業界団体の反応も違うでしょうか ?
>消費者は、「遺伝子組み換え」のものよりも、「天然の」カフェイン・レスを望むのでしょうか ?
おそらくはそうでしょうね。しかし、今回の品種が「カフェイン・レスだがテオブロミン・リッチ」というところは、多くの消費者も業界団体も見落しかねない落とし穴です。「カフェインレス」という言葉に惑わされて飲んでしまうと、カフェイン同様の効果を持つテオブロミンがばっちり作用する可能性が高いわけです。
>現在のカフェイン・レスは美味しくないのですか ? 香りが違うの ?
基本的に、現在のカフェインレスは事前に溶媒で抽出を行ってカフェインを除くもので、その選択性には限界があります。カフェイン以外の成分もロスしてしまうことは避けられません。超臨界抽出法ではこの点がかなり改善はされますけど、それでも限度はありますし、水抽出に比べてもかなりのコスト高になってしまいます。
>カフェイン・レスだと害虫に弱かったりしないのでしょうか ?
確かにカフェインが節足動物への毒性を示すというデータもあったとは思いますが、その作用はあまり強くなく、全体としては昆虫からの食害を防ぐ作用は期待できなかったと記憶しています。ただしカフェインは植物の生長点にもっとも多く蓄積されますから、もしかしたら昆虫による新芽などの食害を防ぐくらいの意味はあるかもしれません。
しかし、それよりはむしろ、カタツムリやナメクジ [imaginet.ne.jp]などの陸生貝類に対する忌避作用がはるかに大きいことが最近になって判明しており、これらによる食害を防ぐ役割は十分に果たしていると考えられています。
現在位置 落とし穴の底 (スコア:2, すばらしい洞察)
まだ、先が長い話なのですね。
交配種よりも、遺伝子操作のものが早そうな気がします。
遺伝子操作によってハタネズミの社会行動が変化した [srad.jp]という話で、kaho氏が「制御領域のわずかな変異によって行動に決定的な影響がでた」事をコメントされていましたが、遺伝子操作というものは微妙なものなのだな、と感じました。「遺伝子操作」という言葉に対して、消費者が敏感なのは「有る意味」正常なのかもしれません。
でも実際の所、現在の植物の育種では放射線や植物ホルモンなどによって強制的に変異を起こさせたりもします。それによって生じた個体は「遺伝子操作」されているとはいいませんが、「交配種だから安全だ」という事は必ずしも言えないし、そもそも「自然界にある物なので安全だ [mhlw.go.jp]」という話ですら有りません。難しい物だな、と思います。
現状を正しく認識して、新しい技術のメリット・デメリットを判断できる様にしなければいけないのでしょうが、いかんせん素人が理解できるレベルでないものが多いです。そういう時には、人間は「あの人の言うことなら信じて大丈夫だろう」という形で最終的に物事を納得するのだ、というのが恩師の持論ですが、 それもまたなかなか大変そうだなという気がします。
# わかりやすい説明というのはとても有り難いです