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例えばこのページ [kahaku.go.jp]に書いてありますが
「ペンシルロケット」は小さいながらも、ロケットに必要な基本的機能のうち、姿勢制御系以外のもの、すなちち、燃料、燃焼室、ノズル、機体、点火装置、安定翼など、すべてを備えていました。(原文ママ)
ということで, ロケットシステムとして完結しているってことが重要でしょう.
で, ペンシルロケットを含む現代ロケットが, それ以前のロケットと最も異なっているのは, 超音速ジェットを可能とするノズルの存在だと私は考えます. 超音速ノズルを使わない場合, 昔から使われていた火薬による固体燃料ロケットでも, あるいは近代の液体燃料ロケットでも燃焼ガスの噴出速度は音速を越えることはできません, 燃焼によって発生したエネルギは熱となって無駄に失われます.
それを超音速領域までガスを加速させて高効率を実現するのが超音速ノズルです. 基本的な理論は学部1~2年程度でやるぐらいですから, それほど難しいものではありません. でも, 最低でも熱力学の基礎と微積分ぐらいはできないと理解は困難でしょう. ちなみに超音速ノズルを前後逆にすると超音速ラムインテークになって, 運動エネルギを熱と圧力に変換するわけです.
ノズルなんてロケットシステム全体から見れば比較的地味な存在ですが, H2Aのノズル形状が円錐型から釣り鐘型に変わったとか, X-33 [spaceinfo.jaxa.jp]がスパイクノズルを使おうとしていたとかで, 実は非常に重要なんですよね.
> 「ペンシルロケット」は小さいながらも、ロケットに必要な基本的機能のうち、姿勢制御系以外のもの、すなちち、燃料、燃焼室、ノズル、機体、点火装置、安定翼など、すべてを備えていました。(原文ママ)
> ということで, ロケットシステムとして完結しているってことが重要でしょ
花火と同じではないにしろ、ペンシルが技術的に凄い/画期的と言うわけではありません。 世界的に見れば10年以上前にV2が飛んでいますし、日本でも(ドイツ機のコピーとはいえ)戦時中に液体ロケットを使ったロケット機が飛行しています。 ペンシルロケットは、戦後日本で宇宙開発を始めると宣言して、初めて飛ばしたロケットであるという象徴的な意味合いが強いものです。
糸川先生の凄いところは、こんなちゃちなロケットでも世間の耳目を集め、日本の宇宙開発の象徴として仕立て上げたその卓抜した演出力にあります。
まぁ、ペンシルロケット物語 [www.jaxa.jp]でも読んでください、ということで。JAXAモバイル [mobile.jaxa.jp]でも読めるし。
実際読むまで同じように思ってたID
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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward
ペンシルロケットの凄さって何? (スコア:0)
書いてありますが、正直なところ、百年以上も前から打ち上げ花火は
水平ではなく垂直方向に飛んでいたわけで。
なにが凄いのよ、ペンシルロケット。
イベントに人を呼ぶためにも、まずそこから始めて欲しい。
Re:ペンシルロケットの凄さって何? (スコア:5, 興味深い)
例えばこのページ [kahaku.go.jp]に書いてありますが
ということで, ロケットシステムとして完結しているってことが重要でしょう.
で, ペンシルロケットを含む現代ロケットが, それ以前のロケットと最も異なっているのは, 超音速ジェットを可能とするノズルの存在だと私は考えます. 超音速ノズルを使わない場合, 昔から使われていた火薬による固体燃料ロケットでも, あるいは近代の液体燃料ロケットでも燃焼ガスの噴出速度は音速を越えることはできません, 燃焼によって発生したエネルギは熱となって無駄に失われます.
それを超音速領域までガスを加速させて高効率を実現するのが超音速ノズルです. 基本的な理論は学部1~2年程度でやるぐらいですから, それほど難しいものではありません. でも, 最低でも熱力学の基礎と微積分ぐらいはできないと理解は困難でしょう. ちなみに超音速ノズルを前後逆にすると超音速ラムインテークになって, 運動エネルギを熱と圧力に変換するわけです.
ノズルなんてロケットシステム全体から見れば比較的地味な存在ですが, H2Aのノズル形状が円錐型から釣り鐘型に変わったとか, X-33 [spaceinfo.jaxa.jp]がスパイクノズルを使おうとしていたとかで, 実は非常に重要なんですよね.
Re:ペンシルロケットの凄さって何? (スコア:0)
> ということで, ロケットシステムとして完結しているってことが重要でしょ
Re:ペンシルロケットの凄さって何? (スコア:0)
古くからあるけど、醸造学として取り組んだのは酒の歴史ではごく細菌だ。
醸造学として取り組んだ最初の酒が、歴史上最高の酒だったわけでもない。
ペンシルロケットは最古のロケットでも最高のロケットでもないが
宇宙を目指す取り組みの中で日本初のロケットではある。
Re:ペンシルロケットの凄さって何? (スコア:2, すばらしい洞察)
地味なことなんで、人を呼ぶ売り文句にはしにくそうですけど。
Re:ペンシルロケットの凄さって何? (スコア:1)
Re:ペンシルロケットの凄さって何? (スコア:1, すばらしい洞察)
> とかく日本では応用研究ばかりに注目しがちですが、このような基礎研究こそが大切だということをお忘れかな?
ペンシルロケットが基礎研究だとして、花火と区別がつかない人は
「50年前当時にすでに花火として完成しているものの基礎研究を
何故やっていたんだろうか?」という疑問をもつのは当然でしょう。
そこで
「そうじゃないんですよ、花火とペンシルロケットは
構造が違うもので、現代のロケット開発の基礎と
なっているのですよ」
という宣伝が必要だと思うんですよね。
外野の目からすると「ペンシルロケット凄い/画期的というけど
どうして?」という疑問に対する答えが見えにくい。
その点、#768688は大変よい情報でした。勉強になりました。
Re:ペンシルロケットの凄さって何? (スコア:1, 興味深い)
花火と同じではないにしろ、ペンシルが技術的に凄い/画期的と言うわけではありません。 世界的に見れば10年以上前にV2が飛んでいますし、日本でも(ドイツ機のコピーとはいえ)戦時中に液体ロケットを使ったロケット機が飛行しています。 ペンシルロケットは、戦後日本で宇宙開発を始めると宣言して、初めて飛ばしたロケットであるという象徴的な意味合いが強いものです。
糸川先生の凄いところは、こんなちゃちなロケットでも世間の耳目を集め、日本の宇宙開発の象徴として仕立て上げたその卓抜した演出力にあります。
Re:ペンシルロケットの凄さって何? (スコア:0)
戦中の噴進弾の方が規模もデカイ位だし。
物自体でなく、実際に宇宙を視野に入れた学問として系統立てて研究を始めた事自体に意義がある訳で。
Re:ペンシルロケットの凄さって何? (スコア:0)
Re:ペンシルロケットの凄さって何? (スコア:0)
何か違いが聞きたかったら、打ち上げ花火から宇宙に行った例を探して示してみろ。
もしそ
Re:ペンシルロケットの凄さって何? (スコア:1)
確かに製造しているメーカはだぶるのですが、それでもつい最近まで厳密に軍用ロケットを製造する部署と非軍用ロケットを製造する部署は厳密にわけられていた訳で、日本というリソースの少ない国がその状態でICBMからロケットに発展していった国と同等の技術レベルを維持しつづけているのですから、何をかいわんや…
# そういう意味でも軍用にH2Aを使うのは違和感が残る。
## しかも載せてる衛星は完全な衛星バスの独立性を保っていないし。
Re:ペンシルロケットの凄さって何? (スコア:0)
#って本当?
Re:ペンシルロケットの凄さって何? (スコア:1)
>#って本当?
LUNAR-Aのことでしたら、答えは「いいえ」の可能性大。 [nikkeibp.jp]
Re:ペンシルロケットの凄さって何? (スコア:0)
Re:ペンシルロケットの凄さって何? (スコア:1)
#近隣は大渋滞!お出かけは公共の交通機関を利用してください
#ただでさえアノ辺りは駐車場なんて少ないんだよ
並と卵と味噌汁
Re:ペンシルロケットの凄さって何? (スコア:1)
まぁ、ペンシルロケット物語 [www.jaxa.jp]でも読んでください、ということで。JAXAモバイル [mobile.jaxa.jp]でも読めるし。
実際読むまで同じように思ってたID