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SNPsとオーダーメード医療の話が出たときに、絡んできそうなのが医療保険・生命保険の問題です。 簡単にSNPs解析を行えるようになれば「家族に○○病患者がいる」というよりも、より明確な形で遺伝性疾患の危険率が評価できます。癌になりやすい人に対して、通常より割高な保険料を請求するような会社がでてもおかしくないです。そのあたりの問題はきちんと議論されているのでしょうか #アメリカではゲノム計画が始まった1990年代前半にこの議論が始まっています
議論を要求するものの例として、他にも「どこからどこまでを疾患と評価するか」という問題がでてきそうです。 SNPsで規定されている以上、その状態がその人のデフォルト状態……と解釈すると、例えば皮膚ガンになりやすい遺伝子を持っている人は、皮膚ガンになっても「もともとそういう人だから、しかたない」と「他の人ならば疾病と判断される症状を疾病と判断されなくなる」リスクがでてきます。 #極論です、当然ですが
メリットだけ見ていると、恐ろしい社会になってしまいそうです
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普通のやつらの下を行け -- バッドノウハウ専門家
保険の問題は? (スコア:2, 興味深い)
SNPsとオーダーメード医療の話が出たときに、絡んできそうなのが医療保険・生命保険の問題です。
簡単にSNPs解析を行えるようになれば「家族に○○病患者がいる」というよりも、より明確な形で遺伝性疾患の危険率が評価できます。癌になりやすい人に対して、通常より割高な保険料を請求するような会社がでてもおかしくないです。そのあたりの問題はきちんと議論されているのでしょうか
#アメリカではゲノム計画が始まった1990年代前半にこの議論が始まっています
議論を要求するものの例として、他にも「どこからどこまでを疾患と評価するか」という問題がでてきそうです。
SNPsで規定されている以上、その状態がその人のデフォルト状態……と解釈すると、例えば皮膚ガンになりやすい遺伝子を持っている人は、皮膚ガンになっても「もともとそういう人だから、しかたない」と「他の人ならば疾病と判断される症状を疾病と判断されなくなる」リスクがでてきます。
#極論です、当然ですが
メリットだけ見ていると、恐ろしい社会になってしまいそうです
Re:保険の問題は? (スコア:3, すばらしい洞察)
まず現在、遺伝病を治す方法は基本的にありません。
日本ではあまり問題にされませんが、遺伝病と診断された胎児に対する中絶の問題が発生します。
さらには、どこまでが病気であるのかという線引きの問題が発生します。
ハンチントン舞踏病は死んでしまう病なので非常に明確な議論ができるとは思いますが、たとえばダウン症候群などについてはどうでしょう? また、ダウン症候群を病気と認めた場合に、現在ダウン症候群で生まれて生きている人達の立場はいかがなものとなるのか?
これは別に私自身の杞憂だけではなく、
Re:保険の問題は? (スコア:1)
システムとして破綻しているのならば、改善する必要がありますが、人間が生まれる遥か以前から概ねうまく機能しているシステムを変えてしまって、大きな破綻を招くのではないのか、空恐ろしく感じます。
#会社の隅でひっそりと動いていたPC-UNIXのサーバを鶴の一声でWindowsにリプレースさせられて、悲劇が始まったなんていう話はよく聞く昔話のように思います。
Re:保険の問題は? (スコア:2, 興味深い)
現在の地球には過剰と言って良いだけの人間が住んでいると私は思いますが、医療の発達が占めている部分は非常に大きいでしょう。
そして、人間が多すぎる事が、非常に大きな弊害をもたらしていると私も思います。
zukkyさんの懸念は、非常に適切であると思います。
翻ってみると、治療行為そのものの是非は遺伝病に限らない問題でもあります。
私が遺伝病の治療について考えるとき、非常に気になるのが「なにが治療なのか?」という事です。
現在「治療」と呼ばれているもののほとんどは、その人の人生のある時点で達成する事ができる健康状態への「回復」でありますが、これを定義とすると遺伝病は「治療」しえない事になります。
しかしながら、先天性の疾患を臓器移植などで「治療」するというのは非常に受け入れやすい感覚です。こちらは遺伝病の「治療」に近い捕らえ方でしょう。
しかしながら、遺伝病の「治療」の技術がもたらす効果はそればかりでなくて、たとえばそれこそ頭髪の過多であるとか、肌の色であるとか、顔の造作であるとか、そういったことをも修正することを可能にもするでしょう。
しかも、ある程度成長してからというより、生まれる前に。
私も、遺伝病の治療という概念がもたらす先には非常に多くの問題が待っているとは思いますが、しかしそれでもやはり治療ができる未来が来る事を望んでいます。
いまさら「遺伝子診断するな」とも言えない所まで来ていると思いますし、診断をした後には元コメントのようなたとえば保険や、あるいは婚姻条件や就職の有利不利といった非常に切実な格差の問題になると思っています。
#もしくは、老衰そのものが遺伝子の書き換えによって完全に防げるとしても、それを行うべきではないという話でしょうか?
#これもそのまま実現してしまうと単純に人類が増えすぎて困る事になりそうですが、いつかは達成して欲しいと思います。