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>分子進化学の手法を使い、4億5千万年前の祖先レセプターをよみがえらせた。
こんなことできるんですか? (確かめる術があるんですか?)
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進化の実験? (スコア:1)
>分子進化学の手法を使い、4億5千万年前の祖先レセプターをよみがえらせた。
こんなことできるんですか? (確かめる術があるんですか?)
Re:進化の実験? (スコア:1, 参考になる)
例えば、ゴリラとヒトのヘモグロビンを比較することを考えます。この2種のヘモグロビンは、アミノ酸が一つ置き換わっただけです。この2種の共通祖先は、どちらかのヘモグロビンを生成できるDNAを持っていたことがわかります。このとき、ゴリラのヘモグロビンからアミノ酸が一つだけ違うものを持つ種は存在して、ヒトとアミノ酸が一つだけ違うものが存在しないなら、この2種の共通祖先は、ゴリラと同じヘモグロビンを持っていたことになります。さらに、いろいろな種のヘモグロビンの相違とこれまでの古生物学的な知識を兼ね合わせると、アミノ酸置換のスピードがほぼ一定であることもわかるので、ゴリラとヒトのヘモグロビンの突然変異がいつごろ起きたのかもわかります。
これをどんどんと近隣の種に拡げていきます。もちろん、いままでに存在した全ての種のDNAが現存しているわけではないので、あるところからはアミノ酸一つの置換ではなく、二つ、三つの置換が必要になってくることでしょう。しかし、データは大量にあるので、これらを統計的に確からしい形で間に別のDNAを挿んでつないでいくことが可能です。そのとき、これらの2種をつなぐ根となるDNAの形は、2種のものとは異なった形になります。これが、それらの共通祖先の持っていたDNAとなります。その共通祖先からの分岐がいつ起こったかも同様にしてわかります。
この過程は、複数の共通祖先をつなぐ形で、さらに過去に遡っていくことができます。これによって、祖先のDNAをよみがえらせるわけです。
定性的にはこんな感じの理解でいいと思います。定量的には、専門家じゃないし確かめたこともないので、”それを統計的に確からしいと言えるだけのデータ量があるんだなぁ”としか言いようがありません。まあ、確かめたいと思う人がいれば、それをするだけのデータは提供されます。手法は論文等で公開されてますしね。