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日々是ハック也 -- あるハードコアバイナリアン
どの蚊だろう。 (スコア:5, 参考になる)
例えば、マラリアを媒介するハマダラカの場合だと、日本にいる種類の蚊とは異なり、二酸化炭素は誘因物質としてはあまり重要ではないことが判ってます。ハマダラカが人を刺すのは大抵は下半身で、くるぶしあたりから吸血することが多いです。これはこの蚊があまり高く飛ぶのが得意でないことに加えて、(寝そべってる人でも足を刺すので)体臭の元になる物質(おそらくは足の臭い)を誘因物質としているのだと考えられてます。
以下、マラリア研究の第一人者である阪大微研の堀井教授の講義で聞いたことの受け売りです。
マラリアの流行している国に行くと、夏場の夕方になると皆暑いので、半ズボン姿で屋外の店に行ってビールを飲みながら夕食をとっている。現地に行った日本人がこれを真似して、マラリアに罹ることが結構多い。
それを防ぐにはどうすればいいかというと、まず(1)ハマダラカは夕方以降に活動するので、夕方には出歩かないこと、(2)ハマダラカはくるぶしを刺すので、長いズボンと靴下を身につけること、(3)あらかじめ虫除けスプレーを使うこと、(4)宿は高い階に泊まり(ハマダラカは高く飛べないので)、蚊取り線香などを使うこと、が有効だそうです。
ただし、(3)にはオチがついてまして。虫除けスプレーは、蚊にとっては「嫌な臭い」だけれども、お腹が空いた蚊は臭いを我慢してでも吸いにくるそうです。だから、虫除けスプレーを使うときは「同行者には黙って、自分だけが使う」のが効果としてはいちばん有効だと(笑)
で、今回の報告を改めて見ると、まず対象になってる蚊の種類が判らないなあ、というのが一点。ただし、体臭について着目してるところが大きいので、もしかしたらハマダラカを念頭に置いてるのかもしれません。次に、誘因するのとは別の体臭成分でコントロールしようということですが、これも上の虫除けスプレーと同様、皆が一斉に使うと効き目が期待できなくなるかもしれないですね。