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吾輩はリファレンスである。名前はまだ無い -- perlの中の人
メッセージ・イン・ア・ボトルじゃあるまいし (スコア:1)
Re: (スコア:4, 興味深い)
Q:地雷原を作るのに最低いくつの地雷が必要か?
A:地雷を持ってさえ居れば一個もいらない。記者会見一回でよい。
というレトリックと同じで、本来の戦略爆撃は敵国民の継戦意思を砕く事が目的の、
心理戦の手法の一つです。鬼畜ルメイが指揮したような大規模なじゅうたん爆撃は、
現在ではその効果をほぼ否定されてしまっています。
あと、風船爆弾はロスアラモス研究所の送電線にひっかかって
二週間近く原爆の開発を遅らせると言う、
当時のいかなる諜報機関も成し遂げなかった大成果を挙げています!!
これは見過ごせないね!!
・・・・・・ちなみに、戦果が上がっているのかどうか判らなかった(調べる術がなかった)大日本帝国は、
自ら風船爆弾を飛ばす事を打ち切っておりましたとさ・・・・・・。
Re:メッセージ・イン・ア・ボトルじゃあるまいし (スコア:2, 参考になる)
送電線に引っかかったのはロスアラモスではなくハンフォードの方で、
しかも原爆の完成に影響はなかったと、
日本語版Wikipediaにしては珍しく出典までつけて書かれています。
心理的な影響は確かに大きかったようです。
風船爆弾対策のためにアメリカは本土防空に多数の戦闘機部隊を太平洋戦線から呼び戻して
西海岸にずらっと配置しなければならず、対策に割かれた労力は大変なものだったようです。
Re:メッセージ・イン・ア・ボトルじゃあるまいし (スコア:5, 参考になる)
これのことですかね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E8%88%B9%E7%88%86%E5%BC%BE
ではここに書かれていないことを。
・風船爆弾のプランは陸軍登戸研究所で昭和8年頃から研究が始まり、日米開戦以前には膨張しても内圧を維持できる素材として楮を用いた和紙を蒟蒻糊で貼り合わせる構造が考案されていた。
・日米開戦直後に米本土攻撃作戦の検討が始まり、当初は潜水艦で米本土近海まで接近し水上から放球することを考えていた。
・同様の構想を持っていた海軍との共同研究が始まったが戦局の悪化から潜水艦の使用を断念、日本国内からの放球に切り替えられた。
・風船爆弾には和紙製の陸軍式と布にゴム引きの海軍式が開発されていたが海軍の研究資料と資材はすべて陸軍に移管された。
そのため少数だが海軍式のゴム製内圧式気球も実線に使用された。
・冬季の偏西風についての詳しい気象データは得られておらず、特に米大陸上空についてはまったく資料がなかった。
・そのため無線発信機を取り付けた気球を放し基礎データの作成から始めた。
・飛行高度は約10キロ前後、3000から4000フィートを想定、日中は摂氏30度、夜間マイナス50度、気圧は地表の三割程度、と推定される環境で機能する気球が求められた。
・偏西風が強い冬場はさらに条件が厳しくなり、実測値から気圧水銀注200ミリ、外気温マイナス60度で動作するとの要求仕様が設定された。
・風船爆弾を張り合わせるのに用いられたのりの防腐剤に水酸化ナトリウムが用いられていたため素手で張り合わせ作業をしていた女子学生達は日常的な手荒れに悩まされた。
・アメリカ側は気球が全米各地で発見されるに至り放出気球に一定割合で混じっていた発信機付き気球の電波を傍受したり西海岸沿岸にレーダー網を整備して早期発見に努めたがあまり効果はなかった。
・アメリカ側は国民のパニックを恐れたことと成果を日本側に悟られないために当初報道発表を押さえていたが西海岸の中国語新聞の一誌(タンパオ)がスクープしたため(昭和19年12月)以後は報道管制に切り替えた。
・昭和20年5月5日、オレゴン州レイクビューのキャンプ地で少年と引率者(ボーイスカウトの一団とも云われる)が不注意に気球に触れて対人爆弾が爆発し全員死亡する事故があり、これを契機に報道管制が解除された。
・米軍が現物を初めて回収したのは19年11月4日のこと。
ただしこれは海上で引き揚げられたもので素材から海軍式と思われ無線機が付いていた。
陸軍式と思われる気球はその後一ヶ月間に全米各地で目撃されるようになる。
・発見、回収数は285件。発見、回収に至らない未確認の目撃報告を合わせると約900個程度が米本土に到達しいてたと言われるが正確な数は不明。
出展
小橋良夫著 日本の秘密兵器陸軍編
雑誌 丸 年月不明の記事のコピー
(ガキの懐具合では古本を買ったり年上のマニアな人にたのんで雑誌をコピーさせてもらうのがせいぜいだったので今ではなんのコピーかわからん資料も多数)
Re:メッセージ・イン・ア・ボトルじゃあるまいし (スコア:1)