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数少ない純国産であったフェアリングが失敗の原因とは残念です。
しかし、2段式で1段目が液体ロケットなのに、2段目が固体ロケットなのも、よくわからない構成ですね。。。# このまえのテポドンとどちらが遠くまで飛んだのでしょうか?
フェアリング分離失敗での衛星喪失は最近だと米国の地球大気観測衛星OCO打ち上げでやらかしていますので、素人もベテラン変わらぬ怖い事故ですよ。
こないだのは3000km 以上は飛んだ [wikipedia.org]ようですよ。
誰かがリンク貼ってる nature.com の記事では、今回のは 342km だそうだから、飛距離はだいぶ違いますね。ってどっちも人工衛星の打ち上げなんだから (打ち上げた人たちはそう言ってる)、飛距離はどうでもいいとは思うんだけど。
いや、342km は高度ですよ…。飛距離じゃないよ。
本来は306kmの高度に投入したかったんだけど、なぜか342kmも上がっちゃった。上がった分、横への速度、つまり軌道に乗るための速度も落ちてるから、周回軌道に乗れず地球を半周した所で大気に突っ込んだんでしょう。でもまぁ、2段目が固体ロケットだから、これぐらいは誤差かもしれない。
実際は、高すぎる高度に上がっただけじゃなく、フェアリングが外れなかったので速度が乗らなかったみたいね。それでも、テポドンよりは飛んでるはずですよ。
>本来は306kmの高度に投入したかったんだけど、なぜか342kmも上がっちゃった。
軌道に乗れなければ人工衛星としては失敗。でも実は計画通りで大成功という可能性もあるのでは?#あとは弾頭を付けるだけだね!w
3000km というのは水平距離ですし、342 km というのは高度ですからね。比較できないですよ。
342 km に達したのがオーストラリア上空とかどっかに書いてあったので、飛距離はそこからわかるかな?
>しかし、2段式で1段目が液体ロケットなのに、2段目が固体ロケットなのも、よくわからない構成ですね。。。
これは、液体ブースターと固体ブースターの扱いやすさから考えると、自然ですね。 液体ブースター:比推力は大きいが、扱いにくい。 固体ブースター:比推力は小さいが、扱いが比較的容易ですから。
かつて、アメリカのエクスプローラー衛星も、この構成だったと記憶しています。
>これは、液体ブースターと固体ブースターの扱いやすさから考えると、自然ですね。> 液体ブースター:比推力は大きいが、扱いにくい。> 固体ブースター:比推力は小さいが、扱いが比較的容易>ですから。
でも比推力っていわば燃費でしょ。
推力を言えば
液体ブースター:推力は小さい。(比推力は大きい)固体ブースター:推力は大きい。(比推力は小さい)
わけなんだから、濃密な大気の底からとっとと高空に上がるためには一段目に固体のほうがよかないですか?
化学ロブースター(に限らずですが)の場合、燃焼室からノズルを通って吐き出されるガスの反作用で推力を得ます。このため、ガスにはたらく作用と飛翔体に働く作用は、等しくなります。
ところが分子レベルで見た場合、このガス分子の回転に要するペナルティを考えると・・・ガスの運動エネルギーは、ガス噴出の運動エネルギー+分子の回転加速エネルギーとなりガス分子の構造が複雑になればなるほど本体の運動エネルギーのロスは、大きくなります。T-0で十分な燃焼が得られ、十分な排出ガスが得られれば液体の方に+です。
余談ですが、補助固体ブースターの場合は、ブースターそのものが燃焼室と考えてよいくらい高速で多量のガスを吐き出します。>でも比推力っていわば燃費でしょ。その通りですね。T+60Sくらいなら。
でも、実用試験衛星としてみて、二段目以降の切り離し制御を固体ロケットで行うのは、殆ど不可能でしょうね。下手したら、切り離した下段ブースターに上段が追突して・・・デブリを増やすだけですしね。
>ミューロケットは全段固体燃料ですけど、問題なく軌道投入できてます。
μロケットは、当初、失敗続きで、・・・
その結果、格段の上部に原則ノズルを持っていますけど?
品質よりも、ノウハウでカバーしているんですよ。
>でも、実用試験衛星としてみて、二段目以降の切り離し制御を固体ロケットで行うのは、殆ど不可能でしょうね。昔の衛星のキックモーターなんて固形が主流だったじゃないですか。液体燃料化して調整マージンは増えたけど、固形でも普通にやっていたって事だと思うのですが。
液体ブースター:推力は小さい。(比推力は大きい)
推力は噴射ガスの運動エネルギー量の問題ですので、液酸/液水のようにガスが軽いと推力はどうしても大きくなりませんが、今回のRD-151はケロシン/液酸で、推力が1,667kN、比推力が338秒という、大推力・高比推力エンジンになっております。
これくらいのサイズのロケットだと構造効率、あるいは点火の確実性といったあたりで液体が持つ比推力というアドバンテージはだいぶ打ち消されます。比推力はロケットの重要な性能指標ですが、それだけが唯一の指標ではありません。
これ、二段目とは言っても小型のキックモーターですよね?だったらまあ固体でもおかしくないかなあという気もします。
H-2Bのフェアリング分離試験に成功した [373news.com]。
# 9/11の本番も無事に成功しますように。
リンク先からの引用
留め具のボルト558本すべてを、仕掛けてある火薬に電気を通して爆破すると、高さ15メートル直径5.1メートルのフェアリングは予定通り、先端部から2つに割れた。
558本もあると, それぞれが99.99%動作してようやく95%の信頼性ですからね. 並や大抵の品質管理じゃとうていおっつかないレベルということで.
韓国だって相当テストはやってるだろうにねぇ〜部品の信頼度の問題でしょうかね、やはり。
一個でも不発があったら分離しないもんなんでしょうか?
558個の爆破ボルトに100%の信頼性を求めるのは危険だと思います。たとえば2個一組で片方爆破しなくても外れる仕組みとか、なんらかの冗長構成になってるんだと思いますよ。
100%の信頼性を求めるのは、品質管理というより精神論ですから、現実的じゃありません。
フェアリングの固定と分離には、いろんな機械仕掛けが考えられそうですが、「ボルトで固定して、火薬で破壊する」というのが、重量的にも信頼性の観点からも優れてるんですね。ちょっと驚きです。
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人生の大半の問題はスルー力で解決する -- スルー力研究専門家
残念 (スコア:1)
数少ない純国産であったフェアリングが失敗の原因とは残念です。
しかし、2段式で1段目が液体ロケットなのに、2段目が固体ロケットなのも、よくわからない構成ですね。。。
# このまえのテポドンとどちらが遠くまで飛んだのでしょうか?
よくある失敗 (スコア:2, 参考になる)
フェアリング分離失敗での衛星喪失は最近だと
米国の地球大気観測衛星OCO打ち上げで
やらかしていますので、素人もベテラン変わらぬ怖い事故ですよ。
Re:残念 (スコア:1)
こないだのは3000km 以上は飛んだ [wikipedia.org]ようですよ。
誰かがリンク貼ってる nature.com の記事では、今回のは 342km だそうだから、飛距離はだいぶ違いますね。
ってどっちも人工衛星の打ち上げなんだから (打ち上げた人たちはそう言ってる)、飛距離はどうでもいいとは思うんだけど。
Re:残念 (スコア:2, 参考になる)
いや、342km は高度ですよ…。飛距離じゃないよ。
本来は306kmの高度に投入したかったんだけど、なぜか342kmも上がっちゃった。
上がった分、横への速度、つまり軌道に乗るための速度も落ちてるから、周回軌道に乗れず地球を半周した所で大気に突っ込んだんでしょう。
でもまぁ、2段目が固体ロケットだから、これぐらいは誤差かもしれない。
実際は、高すぎる高度に上がっただけじゃなく、フェアリングが外れなかったので速度が乗らなかったみたいね。
それでも、テポドンよりは飛んでるはずですよ。
すべて計画通り!(オフトピ-1) (スコア:0)
>本来は306kmの高度に投入したかったんだけど、なぜか342kmも上がっちゃった。
軌道に乗れなければ人工衛星としては失敗。
でも実は計画通りで大成功という可能性もあるのでは?
#あとは弾頭を付けるだけだね!w
Re: (スコア:0)
3000km というのは水平距離ですし、342 km というのは高度ですからね。比較できないですよ。
342 km に達したのがオーストラリア上空とかどっかに書いてあったので、飛距離はそこからわかるかな?
Re:残念 (スコア:1)
>しかし、2段式で1段目が液体ロケットなのに、2段目が固体ロケットなのも、よくわからない構成ですね。。。
これは、液体ブースターと固体ブースターの扱いやすさから考えると、自然ですね。
液体ブースター:比推力は大きいが、扱いにくい。
固体ブースター:比推力は小さいが、扱いが比較的容易
ですから。
かつて、アメリカのエクスプローラー衛星も、この構成だったと記憶しています。
Re: (スコア:0)
>これは、液体ブースターと固体ブースターの扱いやすさから考えると、自然ですね。
> 液体ブースター:比推力は大きいが、扱いにくい。
> 固体ブースター:比推力は小さいが、扱いが比較的容易
>ですから。
でも比推力っていわば燃費でしょ。
推力を言えば
液体ブースター:推力は小さい。(比推力は大きい)
固体ブースター:推力は大きい。(比推力は小さい)
わけなんだから、濃密な大気の底からとっとと高空に上がるためには一段目に固体のほうがよかないですか?
Re:残念 (スコア:4, 興味深い)
化学ロブースター(に限らずですが)の場合、
燃焼室からノズルを通って吐き出されるガスの反作用で推力を得ます。
このため、ガスにはたらく作用と飛翔体に働く作用は、等しくなります。
ところが分子レベルで見た場合、このガス分子の回転に要するペナルティを考えると・・・
ガスの運動エネルギーは、ガス噴出の運動エネルギー+分子の回転加速エネルギーとなり
ガス分子の構造が複雑になればなるほど本体の運動エネルギーのロスは、大きくなります。
T-0で十分な燃焼が得られ、十分な排出ガスが得られれば液体の方に+です。
余談ですが、補助固体ブースターの場合は、ブースターそのものが燃焼室と考えてよいくらい
高速で多量のガスを吐き出します。
>でも比推力っていわば燃費でしょ。
その通りですね。T+60Sくらいなら。
でも、実用試験衛星としてみて、二段目以降の切り離し制御を固体ロケットで行うのは、殆ど不可能でしょうね。
下手したら、切り離した下段ブースターに上段が追突して・・・デブリを増やすだけですしね。
Re:残念 (スコア:1)
それどころか、全段固体燃料ロケットで惑星間軌道に探査機を送り出してます。
部品の品質管理ができていれば、やりようはあるって事です。
notice : I ignore an anonymous contribution.
Re: (スコア:0)
>ミューロケットは全段固体燃料ですけど、問題なく軌道投入できてます。
μロケットは、当初、失敗続きで、・・・
その結果、格段の上部に原則ノズルを持っていますけど?
品質よりも、ノウハウでカバーしているんですよ。
Re: (スコア:0)
>でも、実用試験衛星としてみて、二段目以降の切り離し制御を固体ロケットで行うのは、殆ど不可能でしょうね。
昔の衛星のキックモーターなんて固形が主流だったじゃないですか。
液体燃料化して調整マージンは増えたけど、固形でも普通にやっていたって事だと思うのですが。
Re:残念 (スコア:2, 参考になる)
推力は噴射ガスの運動エネルギー量の問題ですので、液酸/液水のようにガスが軽いと推力はどうしても大きくなりませんが、今回のRD-151はケロシン/液酸で、推力が1,667kN、比推力が338秒という、大推力・高比推力エンジンになっております。
Nullius addictus iurare in verba magistri
Re:残念 (スコア:2)
これくらいのサイズのロケットだと構造効率、あるいは点火の確実性といったあたりで液体が持つ比推力というアドバンテージはだいぶ打ち消されます。
比推力はロケットの重要な性能指標ですが、それだけが唯一の指標ではありません。
Re: (スコア:0)
これ、二段目とは言っても小型のキックモーターですよね?
だったらまあ固体でもおかしくないかなあという気もします。
Re: (スコア:0)
低空で加速すると、速度の2乗に比例して空気抵抗が大きくなるので、ロスが多くなります。
また、受ける空気抵抗が大きくなれば、その分、機体も丈夫にしなければならず、重量が増します。
十分な加速度が得られるのであれば、比推力(燃費)の良い液ロで時間をかけ、大気の薄い上空で加速する方が有利な場合も多いです。
一方日本は (スコア:1, 参考になる)
H-2Bのフェアリング分離試験に成功した [373news.com]。
# 9/11の本番も無事に成功しますように。
Re:一方日本は (スコア:2, 興味深い)
リンク先からの引用
558本もあると, それぞれが99.99%動作してようやく95%の信頼性ですからね. 並や大抵の品質管理じゃとうていおっつかないレベルということで.
Re: (スコア:0)
韓国だって相当テストはやってるだろうにねぇ〜
部品の信頼度の問題でしょうかね、やはり。
一個でも不発があったら分離しないもんなんでしょうか?
Re: (スコア:0)
558個の爆破ボルトに100%の信頼性を求めるのは危険だと思います。
たとえば2個一組で片方爆破しなくても外れる仕組みとか、なんらかの冗長構成になってるんだと思いますよ。
100%の信頼性を求めるのは、品質管理というより精神論ですから、現実的じゃありません。
Re:一方日本は (スコア:1)
フェアリングの固定と分離には、いろんな機械仕掛けが考えられそうですが、
「ボルトで固定して、火薬で破壊する」というのが、重量的にも信頼性の観点からも優れてるんですね。
ちょっと驚きです。